今週の見どころ 引き続き市場のリスク許容度の強弱に注目

【著者】

先週までの流れ

先週も引き続き中国の景気減速懸念、原油の供給過多懸念、地政学リスクなどが意識され、市場全体のリスク許容度は低い状態が続き、為替相場では円、ユーロ、ドルなどの通貨が底堅い動きとなったのに対し、資源国通貨や新興国通貨は冴えない動きが続きました。

市場のリスク許容度の強弱に引き続き注目

今週は19日(火)に中国のGDP、鉱工業生産の発表が予定されています。内容次第では中国の景気減速懸念が意識され、市場のリスク回避色が強まる可能性が挙げられますが、短期的に材料出尽くし感が強まる可能性もあるため、結果と値動き双方に注目したいところです。

また、引き続き軟調な推移が続いている原油価格にも注目が集まります。市場のポジションが売り一色となっているため、下方向のみならず、何らかのきっかけでの急反発にも一応の注意が必要です。

米国経済指標

市場の注目は引き続き、中国の景気減速などを背景とした市場のリスク許容度の強弱に集まることが想定されますが、米国発の材料では米国の消費者物価指数の結果にも注目したいところです。先週もFOMCメンバーのコメントでインフレ率低下リスクに対する言及があったこともあり、消費者物価指数、コアPCEデフレーターなどの物価関連の経済指標が3月に向けて注目が高まる可能性があり、冴えない結果となるとドル売りが強まる可能性が挙げられます。

その他、住宅関連の経済指標などの発表も予定されており、結果に一喜一憂する相場が続くことが想定されます。

英国発の材料が豊富

今週は英国の消費者物価指数、雇用統計、小売売上の発表が予定されています。ユーロ圏のように原油価格下落の影響から物価が伸び悩むような結果となると英国の利上げ観測は後退となりポンドの上値圧迫材料の一つとなると考えられます。雇用統計では先週のBOEの発表で賃金の伸び悩みが指摘されていたこともあり、賃金の上昇率に注目が集まります。

ただし、市場のポジションの偏りを見るとポンド売りに傾いているため、下方リスクのみではなく、これらの経済指標が好結果となった場合や、一旦の材料出尽くし感が強まり、反発に転じた際の短期的なショートスクイーズにも少し警戒が必要です。

豪ドルが昨年9月の安値割り込む

軟調な推移が続くなかでも昨年後半はなんとか踏ん張っていた豪ドルですが、保ち合いを下抜け、下落が加速し、とうとう昨年9月のサポートとなった0.69を割り込む推移となりました。

日足チャートで見ると鋭い下落となっており、そろそろ短期的な反発にも注意したいような状態と考えられますが、下の月足チャートなどで見ると大きな流れでは0.6、さらにはその下も十分に想定できるような状況となっており、さらなる下落に注意が必要な状況となっています。値ごろ感だけで行くと火傷をする可能性もあるため、仮に、買いで入るならそれなりの根拠、さらには損切り位置をしっかりと決めてから挑みたいところです。

先週火曜日時点での投機筋の通貨先物のポジション状況を見ても豪ドル売りポジションの積み増し余地は残っており、新安値を更新したということでさらにポジションが積み上がりそうな状態となっているため、注意が必要です。

豪ドル日足

AUD/USD月足チャート

audusdmonthly

投機筋の通貨先物ポジション(先週火曜日時点)

豪ドル先物ポジション

佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

【闘魂注入】シュラスコ佐藤の大胆予想! 佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト