今週の見どころ 日米の中央銀行イベント等

【著者】

先週からの流れ

先週は中国のGDPをはじめとする経済指標が発表され、市場予想通り冴えない結果となったものの、材料出尽くし、中国の景気刺激策への期待、また、ECB理事会後にドラギ総裁から次回会合以降での追加緩和示唆が行われ、市場のリスク許容度を改善させたことなどが重なり、リスク回避の巻き戻しの動きが強まり、円やユーロ、スイスフランが売られる動きとなりました。
また、週序盤に30ドルを割り込む動きとなった原油価格も週末にかけて反発する動きとなったことで資源国通貨が買い戻される動きとなっています。

先週の主要通貨の強弱

通貨別強弱

日米の中央銀行イベント

今週は米国でFOMC、本邦では日銀の金融政策決定会合が予定されています。米国のFOMCでは3月会合における追加利上げに向けた地ならしが行われるかどうかに注目が集まり、追加利上げに積極的な文言が織り込まれているようであればドルのサポート材料となるのに対し、昨今の中国景気減速や原油価格下落を懸念するような内容となり、次回利上げに慎重な姿勢を見せるようであれば、ドルの上値を圧迫する材料となることが想定されます。
また、株式市場や新興国市場でも神経質な反応となる可能性があるため、市場全体のリスク許容度も探りながらの難しい相場となりそうです。

日銀の金融政策決定会合では前回調整を行っているため、追加措置にはあまり期待できないものの、原油価格の下落、株安、円高などを考えると何らかの措置が行われる、展望レポートにて物価見通し引き下げ、または黒田総裁の会見にて追加緩和示唆などの期待が高まりやすい状況と考えられます。
そのため、発表前の期待による円売りがどの程度入るのかにもよりますが、発表後のサプライズによる急騰、失望売りなどに警戒が必要です。

米国GDP速報値

週末には米国の1012月のGDP速報値の発表が予定されています。アトランタ連銀の発表しているGDP予測であるGDPNowでは0.7と市場予想の中心である0.8を若干下回る予想となっています。
発表後の為替相場への反応は事前に発表されるFOMCの結果でドル買い、ドル売りのどちらに傾くかによっても変わってくると考えられ、予想は難しいものの、市場予想との乖離があると大きなインンパクトとなることが想定されるため、発表前後は警戒が必要です。

ユーロ圏、オーストラリア消費者物価指数

今週はユーロ圏とオーストラリアの消費者物価指数の発表が予定されています。先週、ドラギ総裁の会見にて次回会合での追加緩和が示唆されたこともあり、市場の注目は緩和規模の大小へと移っているため、ユーロ圏の消費者物価指数の速報値への注目度が高まっていると考えられます。原油価格下落の影響により、伸びなやむ結果となると緩和規模が大きくなることが想定され、ユーロ売りの材料となると考えられます。

オーストラリアの四半期消費者物価指数もRBAの金融政策を占う上で重要な経済指標と考えられ、伸びなやむ結果となると追加利下げが意識され、豪ドルの上値圧迫材料となると考えられます。

引き続き市場のリスク許容度の強弱にも注目

先週はリスク回避の巻き戻しの流れが強まり、株式市場、原油市場が反発に転じる動きとなりましたが、この動きがどの程度続くかにも注目が集まります。再度、株式市場が軟調な推移となり、原油価格も反落するような結果となると、為替相場にもリスク回避型の動きが波及する可能性があげられます。

佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

【闘魂注入】シュラスコ佐藤の大胆予想! 佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト