9月21日、日銀金融政策会合まとめ

黒田総裁

9月21日の日銀で、金融政策の変更が発表されました。

当日は株式市場の後場がスタートしてもなかなか発表されず、「なにか変更があるのでは?」とドル円、日経平均が上昇に転じていました。

13時18分に、ようやく日銀から発表された内容は「長短金利操作付量的・質的金融緩和を導入」。
「長短金利操作」を政策の中心に置き、日本国債の長短金利の操作を行う「イールドカーブ・コントロール」を行うと発表されました。

物価目標としては、消費者物価上昇率の実績値が安定的に2%の「物価安定の目標」を超えるまで、マネタリーベースの拡大方針を継続する「オーバーシュート型コミットメント」を導入し、フォワードガイダンスを強化を図ります。

今回新しく出てきた単語が2つあるので、ざっくりと分かり易く説明できればと思います。

参考:金融緩和強化のための新しい枠組み:「長短金利操作付き量的・質的金融緩和

イールドカーブコントロール

これまで、日銀の莫大な国債の買入により、※イールドカーブがフラットになっていました。
※グラフの縦軸を国債の利回り、横軸を期間(残存期間)として表示させた利回りと残存年数の関係を表す利回り曲線のこと。

表にすると以下のようになります↓
日本国債のイールドカーブ(出所:Investing.com)

この曲線がフラット(平ら)になると、短期資金を調達して長期資金で稼ぐビジネスモデルの銀行は利ざやを稼ぐことが困難になり、収益が悪化してしまいます。

今回の決定では、長期金利(10年物国債)が概ね0%程度で推移するよう、長期国債の買入れを行うように決定されました。

結果、三菱UFJFG(8306)やゆうちょ銀行(7182)の株価が上昇し、日経平均をけん引することとなりました。

これを実行するために、長短金利操作のための新型オペレーションの導入します。

(i)日本銀行が指定する利回りによる国債買入れ(指値オペ)
(ii)固定金利の資金供給オペレーションを行うことができる期間を現在の1年から10年に大幅に拡大。

国債利回りが上昇することにより、実質金融引き締めとなりますが、銀行株の上昇が顕著となり日本株の上昇に繋がったということになります。

ただ、ドル円に関しては関係のない政策の為、一時101円台後半から102.70-80円まで上昇したものの、欧州時間には発表前の水準に戻っています。

参考:イールドカーブ・コントロールとは

オーバーシュート型コミットメント

これは、物価目標達成のための※フォワードガイダンスの強化というところでしょうか。
中央銀行が将来の金融政策の方向性を説明する指針。

これまで日本銀行は、口酸っぱく『2%の物価安定の目標の達成』と言い続けていました。
これを、【安定的に持続するために必要な時点】までを継続する。とすることで、オーバーシュートという言葉が使われたのでしょう。

『物価上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、マネタリーベースの拡大方針
を継続する』と約束することで、「物価安定目標」の実現に対する人々の信認を高まると判断したと書かれています。

今後の緩和手段

具体的な追加緩和の手段としては、主に以下の3つがあります。

1.短期金利の引き下げ
2.長期金利目標の引き下げ
3.資産買い入れ拡大。

この他、状況に応じてマネタリーベース拡大ペースの加速。

1と2は「イールドカーブ・コントロール」の2つの要素。

投資家から高評価の決定内容

今回の決定を受けて、筆者の投資グループの人にヒアリングしたところ、「ナイスな政策」という声が多くありました。

もっとも、「イールドカーブコントロールってなんだ??」という声が多数あったもの事実ですので、この記事が役に立ちましたら幸いです。

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児山将|みんなの外為スタッフ

児山将

みんなの外為で記事を書いています。 大学生の時からFXを初めて6年以上。FXの楽しさを伝える為に、みんなの外為を盛り上げていきます。初心者の方でも分かり易く学べるように、難しい専門用語やマーケットの説明、FX業界について記事にしていきます。 みんためのTwitterでもつぶやき中!