次週17日が「1937年・FRB負の歴史」再来トリガーに?

L.サマーズ氏の連続tweetが意味するものとは・・・?

いよいよあと一週間後に迫ったFOMC
現在のマーケットテーマは9月に利上げがあるのか、ないのか?」ではなく、「現在の経済環境下で本当に9月に利上げをしていいのか?」に論旨が移ってきたような格好。

FRBが量的金融緩和(QE)というmedicine(drug?) 注入を昨秋ストップすることを決断しましたが、次に行うべき処方箋は「金融政策正常化」、つまり利上げ
「長期停滞論」を唱えるL.サマーズ氏のみならず、世界最大のヘッジファンド創業者であるレイ・ダリオ氏、そして“旧債券王”ビル・グロス氏といった錚々たる大物が「利上げを急ぐべからず」(←本音のところは「9月利上げなんて正気の沙汰ですか?」とも取れますが・・・。) と主張する中、いやが上にも次週16-17日の米FOMCには注目が集まります。

一国の金融政策が、「非正常」から「正常」へと移る歴史的過渡期を我々は身を以て体験している訳ですが、かつて通った道を振り返るならばやはり「1937年」の事例を捨て置く訳にはいきません。
その「1937年」とは、今と同じような金融緩和を経て、ある程度回復した(かに見えた)米国経済に対し、当時のFRBが利上げに動いた年。
その結果、国債は暴落(金利は上昇)し、株価はその後一年間に5割以上の急落をしたという歴史的事実。その後、焦ったFRBが再び金融緩和に動いたものの時既に遅し、1937年の高値を回復するまでに8年の歳月を費やすこととなったFRBの“負の歴史”が。

まさにこの事例を以てレイ・ダリオ氏が大いに警告していた訳ですが、「長期停滞論」を唱えるL.サマーズ氏は本日そのtwitterで改めて「9月に利上げを決定するのは重大な過ち」との“警告”を発信。これだけの連続tweetは先の8・24フラッシュ・クラッシュ後以来ですが、本日は中国の“キャピタル・フライト”(=資本逃避)についても言及していたのが何とも意味深。

昨日の日経平均株価が21年7ヵ月ぶりの上げ幅(△1,343円)を示現し、半値押し完了とも取れる動きから「日経平均大底説」なる意見も散見されましたが、その後のNY市場では後半に失速、そして本日日経平均は昨日の束の間のユーフォリアからいきなり現実に舞い戻ったような形に。
当面は世界的な“乱気流相場”が継続すると見た方が無難で、このダッチロール状態から投げ出されないことこそ必要不可欠。

先週のレポートでも記載した通り、「(現在の環境では)キャッシュが最善の選択」(ビル・グロス氏)という言葉の意味合いを深く理解しつつ、キャッシュポジションの向上に伴う実質レバレッジの抑制とリスクに晒す資産(=エクスポージャー)の全体配分比率減少(=アンダーウェイト)が一丁目一番地と考えます。
はたして次週17日が、「1937年」再来のトリガーになるのか否か・・・。要注目です。

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津田 隆光|マネースクエア 市場調査部 チーフアナリスト

津田 隆光

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA)。 テクニカル分析をベースとしたレポートを執筆する他、ラジオNIKKEI「ザ・マネー ~西山孝四郎のFXマーケットスクウェア」ではコメンテーターを務める。