ポンド買い強まる、ブレグジット合意期待広がる

ポンド買い強まる、ブレグジット合意期待広がる

今日にも草案合意の一部報道がきっかけ

ドル円は108円台後半に、調整局面でも大台維持で下値しっかり感

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【東京市場】ドル円は108円台前半もみ合い。米債利回り低下などが重石も、しっかり

 連休明けの東京市場でドル円は108円台前半でのもみ合いに。米債利回りが低下し、米10年債利回りが朝の1.71%台から一時1.68%近辺まで下げる動きを見せるなど、ドル売りの材料も、米中通商合意への期待感からの円売りなどが支えとなりしっかり。
 米中通商合意については、中国が来月のAPECで開催が見込まれる米中首脳会談を前に、閣僚級の追加協議を希望との報道などが重石となっているが、今日から実施予定であった関税引き上げの先送りや、中国による米国産農産物の輸入拡大などの一定の成果がすでに出ていることもあり、下がったところでドルを買う動きに。
 今月末のEU離脱合意期限を前に神経質な動きが続くポンドは1.26台前半推移。今週の首脳会合での合意には慎重な見方が欧州側から出ており、若干売りが広がる場面も、1.26台を維持しており、期待感が継続という印象に。

【ロンドン市場】やや円高

 円買いの動きが広がりクロス円はやや軟調な場面も。

 ポンドはブレグジット合意についての期待も、大詰めの段階での推移を見守る中で
この時間帯は朝方対ドルで1.2605を付けるなど頭の重い動きも。
その後1.2670台まで上昇も、1.2620近辺に落とすなど、さえない動き。

 ドル円は108円30銭台中心の推移から108円10銭台に。
中国が米国に500億ドル相当の関税撤廃求めるとの報道が重石。

 ユーロ円も重く、若干リスク警戒感の強い流れに。

【NY市場】ポンド急騰からのリスク選好に

 ポンドドルが急騰。
1.2605近辺を付けたロンドン午前のもみ合いから振幅を経て
NY朝方は1.2620近辺でもみ合っていた
そこから一気に1.28ちょうど近辺まで。
1.27超えで動きが加速した。
さすがに調整が入り1.2710台も、1.27台を維持すると、
その後NY午後にかけて1.2790台を付けるなど、高値圏推移に。

 一部報道でバルニエ交渉官とバークレー離脱担当相の会合で
今日中にも草案合意への動きと伝えられたことがポンド買いに。
 

【本日の見通し】ブレグジット合意に注目

 EU首脳会合を今秋に控える中、大詰めの合意交渉が行われている。
先週の英愛首脳会合で合意への道筋が示されて以降
市場の合意への期待感が一気に広がっている。
一部報道では現地時間15日中にも草案合意と報じられた。
早い段階での草案合意に至れば、10月末の離脱合意成立に向けた動きが加速。
合意なき離脱という英国にとっても世界経済にとっても厳しい選択が排除され
ポンドの上昇はもちろん、リスク選好の円売りからドル円、クロス円全般の買いも。

 ドル円は米中通商協議動向も注目。前向き姿勢も、最後まで条件交渉が続く可能性。

【本日の戦略】押し目買い

 109円台を意識する展開。ポンド円の上昇がもう一段入るとあっさりと行くこともありそうだが
ここからの買いは厳しいか。基本は押し目買い。
デイトレは打診外からの回転で上値を見る流れも
無理をせず。
 ポンド円主導での動きがありうるだけに
ありがちな109円バックでの売りは
あまり心地よく無く見えるが、さて。

 スウィングは108円台前半を待ちたいところ。
不安定な振幅が見られるだけに、可能性はありそうだが
この後の材料次第。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《10/15 火曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  108.40  1.1027  119.53
高値  108.90  1.1046  120.23
安値  108.16  1.0991  119.12
終値  108.86  1.1033  120.10
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《10/15 火曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  22207.21 +408.34
DOW   27024.80 +237.44
S&P    2995.68 +29.53
Nasdaq  8148.71 +100.06
FTSE   7211.64 -1.81
DAX   12629.79 +143.23
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《10/15 火曜日の商品市場》
NY原油先物11月限(WTI)(終値)
1バレル=52.81(-0.78 -1.46%)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1483.50(-14.10 -0.94%)
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《10/15 火曜日に発表された主な経済指標》

【中国】
消費者物価指数(9月)10:30
結果 3.0%
予想 2.9% 前回 2.8%(前年比)

生産者物価指数(9月)10:30
結果 -1.2%
予想 -1.2% 前回 -0.8%(前年比)

【日本】
鉱工業生産・確報値(8月)13:30
結果 -1.2%
予想 N/A 前回 -1.2%(前月比)
結果 -4.7%
予想 N/A 前回 -4.7%(前年比)

設備稼働率(8月)13:30
結果 -2.9%
予想 N/A 前回 1.1%(前月比)

第3次産業活動指数(8月)13:30
結果 0.4%
予想 0.6% 前回 0.1%(前月比)

【トルコ】
雇用統計(7月)16:00
結果 13.9%
予想 N/A 前回 13.0%(失業率)

【英国】
失業率(9月)17:30
結果 3.3%
予想 N/A 前回 3.3%

ILO失業率(8月)17:30
結果 3.9%
予想 3.8% 前回 3.8%

【ユーロ圏】
ドイツZEW景況感指数(10月)18:00
結果 -22.8
予想 -26.4 前回 -22.5

【NZ】
消費者物価指数(2019年第3四半期)06:45
結果 0.7%
予想 0.6% 前回 0.6%(前期比)
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《10/15 火曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【日本】
*黒田日銀総裁
物価安定目標に向けたモメンタムが崩れるようならば躊躇なく追加緩和実施。
モメンタムはより注意が必要な情勢になりつつある。
次回の会合で改めて動向を点検。
景気現況 基調は緩やかに拡大。
同先行き 基調としては緩やかな拡大を続けるとみられる。
海外経済 下振れリスク高まる。
金融システム 安定維持。
金融環境 極めて緩和した状態。
政策金利 少なくとも2020年春ごろまで極めて低い長短金利水準を維持。

【米国】
*トランプ米大統領
トルコに対して、制裁を発動することを表明。
トルコ指導者が危険では快適な道を進み続けている。
トルコ経済を速やかに崩壊させる用意を十分備えている。
トルコ産の鉄鋼への関税を50%に戻す。
通商協議に関する交渉を停止する。
トルコ政府関係者などに対する制裁発動の意向。

*ブラード・セントルイス連銀総裁
インフレ率が低すぎる状況続くリスクがある。
予想以上に景気が急速に落ち込むリスクがある。
イールドカーブ逆転は警鐘だ。
追加緩和についてはFOMC会合ごとに検討。
利下げは見通しへのリスク相殺の一助となろう。
貿易の「パンドラの箱」の解決は極めて困難。
マイナス金利は好ましくない。
債券購入は決してQEではない。

*NY連銀
翌日物と2週間物のレポ取引を通じて877億ドルの流動性供給。
翌日物が676億ドル、2週間物は201億ドル。
担保には米国債と住宅ローン担保証券を使用。

*FRB公定歩合議事録
12地区連銀のうち5地区が公定歩合の引き下げを要請。
シカゴ、ダラスが引き下げを支持。
セントルイスは0.5%の引き下げを要請。
アトランタ、リッチモンドが据え置きを主張。

*デーリー・サンフランシスコ連銀総裁
米経済は堅調に拡大もリスクに直面。
雇用の伸びは力強く消費も堅調。
貿易問題の不透明、世界経済の減速を含む逆風がある。
FRBは安定的なインフレ目標の達成に失敗。
7月と9月の利下げが景気拡大維持を支援。

*トランプ大統領
中国の対応は良好
フェーズ2は銀行に関することを想定。
トルコには厳しい姿勢。
ペンス副大統領とポンペオ国務長官が16日に渡航。

【英国】
*英紙テレグラフ
アイルランドと英領北アイルランドの国境線をめぐる問題の解決の可能性。
英国のEU離脱について、英国とEUが土壇場で妥協する可能性。
EU臨時首脳会議が開催される可能性。

*カーニー英中銀総裁
景気が鈍化した場合、金利をゼロに近づけることできる。

*英首相報道官
ジョンソン首相とマクロン仏大統領がブレグジットについて電話会談した。

*ブリハ英中銀委員
見通しは7月以降、悪化している。
経済のスラックは再び増大している。
口撃により金融政策がリスクにさらされている。
ヘリコプター・マネーは政策実行の独立性を損なう。
ブレグジットの不透明感が長引けば刺激策が必要になろう。

【豪州】
*豪中銀議事録(10月1日開催分)
雇用拡大のサポートになるために必要であれば追加緩和を実施。
低金利が長く続くという見方は合理的。
世界的に低金利傾向が見られる。
これまでに比べて利下げの影響が低下している。
豪ドルレートに対して利下げが影響。低い豪ドルは輸出をサポート。
鉱業や住宅部門はターニングポイントに到達。
家計消費の利下げや税制改革の影響はまだ出ていない。
先行指標は今後の数四半期での雇用の減退を示唆。
米中通商・知財問題は世界経済の先行きにダウンサイドリスク与える。

【中国】
*中国中国中央テレビ局(CCTV)
中国経済は下振れ圧力の高まりに面しており、景気対策による経済の支えが必要。
合理的な範囲での成長維持が優先事項。
投資の拡大と消費拡大に向けた新分野の模索を。

*中国
米国に500億ドル相当の輸入品に対する関税撤廃を求める。

【その他】
*ロウハニ・イラン大統領
11日に紅海で起きた同国のタンカーの爆発事件はある政府の仕業。

*IMF世界経済見通し
2019年世界成長見通しを3.0%に引き下げ、10年ぶり低水準。
2020年世界成長見通しを3.4%に引き下げ。
中国成長率見通しは2019年6.1%、2020年5.8%に引き下げ。
米国成長率見通し2019年2.4%に引き下げ、2020年2.1%に引き上げ。
リスクは下方向に傾く、貿易摩擦、ブレグジットへの不透明感が背景。
リスク選好の動きが後退、製造業が弱体化。

*IMFチーフエコノミスト
米中貿易戦争を終わらせるどのような動きも歓迎される。

【ユーロ圏】
*ロート独欧州担当相
建設的なブレグジット提案となるかは英国次第。
ブレグジット合意が近いかどうかは不確か。
われわれは極めて柔軟だが、「グッドフライデー合意」が引き続き鍵に。
英国が状況・立場を理解すること望む。

*独ZEW
最近の米中貿易摩擦の落ち着きは、現時点では経済に対する懐疑的な見方を緩和するに至らず。

*バルニエEU首席交渉官
英国からの最新のブレグジット提案では不十分。
本日中に合意得られなければ、サミットでの交渉期間延長を提案する。
(EU27か国代表に対して発言)

*クノット・オランダ中銀総裁
ECB金融政策の再検討が必要との認識で全員が一致。

*アセルボーン・ルクセンブルク外務・EU担当相
バルニエEU首席交渉官は本日中の合意を目指している。
合意できなければ、今月中に臨時EUサミットを開催する可能性高い。

*仏大統領関係者
マクロン仏大統領とジョンソン英首相が話し合ったこと確認。
合意は可能だが、本日中に着地できるかどうかはわからない。

*EU外交筋
バルニエEU首席交渉官は3つのシナリオ想定「今晩の合意、延期、決裂」
3つの案件について協議中「関税、北アイルランドとの接続メカニズム、公平な条件」
(EU27か国に説明)

*独政府
2019年GDP成長見通し0.5%に据え置き。
2020年GDP成長見通し1.0%に引き下げ(従来1.5%)
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《本日予定されている主な経済指標》

【韓国】
失業率(9月)8:00
予想 3.3% 前回 3.1%

韓国中銀政策金利 10:00
予想 1.25% 現行 1.50%

【英国】
小売物価指数(9月)17:30
予想 0.0% 前回 0.8%(前月比)
予想 2.7% 前回 2.6%(前年比)
予想 2.7% 前回 2.6%(除くモーゲージ利払い・前年比)

消費者物価指数(9月)17:30
予想 0.2% 前回 0.4%(前月比)
予想 1.8% 前回 1.7%(前年比)
予想 1.7% 前回 1.5%(コア・前年比)

生産者物価指数(9月)17:30
予想 0.2% 前回 -0.1%(仕入・前月比)
予想 -1.7% 前回 -0.8%(仕入・前年比)
予想 0.1% 前回 -0.1%(出荷・前月比)
予想 1.3% 前回 1.6%(出荷・前年比)
予想 1.9% 前回 2.0%(出荷コア・前年比)

【ユーロ圏】
ユーロ圏消費者物価指数・確報値(9月)18:00
予想 0.2% 前回 0.1%(前月比)
予想 0.9% 前回 1.0%(前年比)
予想 1.0% 前回 1.0%(コア・前年比)

ユーロ圏貿易収支(8月)18:00
予想 180億ユーロ 前回 190億ユーロ(季調済)
予想 N/A 前回 248億ユーロ(季調前)

【南アフリカ】
実質小売売上高(8月)20:00
予想 1.7% 前回 2.0%(前年比)

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(11日までの週)20:00
予想 N/A 前回 5.2%(前週比)

小売売上高(9月)21:30
予想 0.3% 前回 0.4%(前月比)
予想 0.2% 前回 0.0%(除く自動車・前月比)

企業在庫(8月)23:00
予想 0.2% 前回 0.4%(前月比)

対米証券投資(8月)17日5:00
予想 N/A 前回 843億ドル

【カナダ】
消費者物価指数(9月)21:30
予想 -0.2% 前回 -0.1%(前月比)
予想 2.1% 前回 1.9%(前年比)

山岡和雅

山岡和雅

1992年チェースマンハッタン銀行入行。1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍。10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。2016年3月よりみんかぶ(現ミンカブ・ジ・インフォノイド)グループに入り、現在、MINKABU PRESS 外国為替情報担当編集長。(社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書に「初めての人のFX 基礎知識&儲けのルール」すばる舎、「夜17分で、毎日1万円儲けるFX」明日香ビジネスなど メールマガジン「外国為替ディーラーの心の中」( https://www.mag2.com/m/0000094647.html )を毎営業日朝に好評配信中