30日“バズーカⅢ”の可能性はなきにしもあらず?

【著者】

日経平均株価が2000年4月14日以来15年ぶりの終値レベルでの2万円台乗せを示現、また本邦3月貿易収支2293億円の黒字となり、2012年6月以来2年9ヵ月ぶりの黒字転換に。貿易収支黒字の要因として、原油価格の下落に伴う輸入額の減少や米国向けの輸出が好調であったこと、また東南アジアや中国向けの輸出(自動車、電子部品、工作機械等)が伸びたことが挙げられていますが、やはり円安に伴うJカーブ効果が表れ始めた結果と捉えてよさそう。
Jカーブ効果(J-curve effect) とは、自国通貨安になった直後は貿易黒字が減少するものの、一定期間を経過すると黒字に向かって上昇する状態(J字型軌道)のことで、この効果があるからこそ世界各国の中央銀行が金融緩和競争という名の“マネーじゃぶじゃぶ作戦”を実施している理由。
ただし、その“マネーじゃぶじゃぶ作戦”には残念ながら賞味期限が存在し、一般的には凡そ2ヵ月でその効果が薄れ始めるとされており、その効果を維持するためには定期的な援護射撃が必要とされているのは、FRBが3度にわたるQEを実施したことからも分かります。(その間にも、オペレーション・ツイストという側面支援も。) 直近ではECBがオープンエンド型QEを、また中国人民銀行が預金準備率の引き下げを実施しましたが、その緩和リレーのバトンがそろそろ日銀に移ってきてもおかしくない時間帯。

そんな中、昨今の為替相場はリフレ派の重鎮である浜田内閣官房参与の発するコメントによってマーケットが一喜一憂している感がありますが、これは来週30日の日銀金融政策決定会合において追加緩和第3弾(いわゆるバズーカⅢ)の可能性を少なからず意識しているからこその動きとも。
確率的には低いと見られてはいるものの、“バズーカⅠ”から2年、“バズーカⅡ”から半年となる今回の会合のタイミングは、ちょうど統一地方選挙後半戦(4/26)の投開票結果が出そろった後ということもあり、孫子の兵法で言うところの「迂直の計」、つまりサプライズ緩和のタイミングと符合すると仮定することも可能。
「(エネルギーと食品を除いた)コアコアでも物価目標を達成できないのであれば追加緩和が必要」との浜田内閣官房参与発言は、30日実施のための“布石”と捉えるのは穿ち過ぎでしょうか?

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投資こそ、おもしろおかしくシンプルに 津田 隆光

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA)。 テクニカル分析をベースとしたレポートを執筆する他、ラジオNIKKEI「ザ・マネー ~西山孝四郎のFXマーケットスクウェア」では隔週金曜日にコメンテーターを務める。