FXコラム

投資家が陥りがちな4大過ち

【著者】

FXコラム|2014/07/28

CNNマネーに、「投資家が陥りがちな4大過ち」という記事が出ていた。

1、株式投資をしない
2、リスクの大きな資産に投資する
3、短期思考
4、インフレを考慮しない

参照:The 4 biggest mistakes investors are making
http://buzz.money.cnn.com/2014/07/24/biggest-investing-mistakes/?iid=HP_LN (英字サイトです)

私はこの4つ全てに必ずしも賛同する訳ではないので、私見を述べさせて頂く。

1、米国人は日本人に比べて、はるかに株式投資を行っているが、それでも足りないということだろう。実際のところ、サブプライムショック、リーマンショックの頃から、米国の個人投資家は株式を売り続け、2012年10月以降になって買いに転じた。株価は2009年3月に底値をつけていたので、多くは買い損ねたことになる。現状でも、歴史的な水準に比べて、債券の比率が高く、株式の比率は低い。

とはいえ、米国債は2012年夏にマイナス利回りをつけたので、債券を高値で売り抜けて、景気回復の確信が深まってから、株式に入れ替えたともいえる。また、債券価格が崩れている訳ではないので、ここから売っていっても間に合うともいえる。株高を取り損ねた部分があるとはいえ、必ずしも大きな間違いを犯したわけではないかと思う。

一方、日本人に関しては、株式投資の少なさが大きなリスクとなっている。

2、ここでは、主に長期債やジャンク債を指しているようだ。「リスクの大きな資産に投資する(Investing in riskier assets)」のは、必ずしも間違いではない。長期債やジャンク債の高利回りが欲しいので、ハイリスクを十分に承知で投資するのならば、それでも良い。

ところが、ハイリスクだとは思わないで、あるいは、リターンに見合わないほどのハイリスクだとは認識しないで、投資している場合がほとんどではないだろうか?

私は2010年にギリシャ危機が起きた時、数十パーセントの利回りになっていたギリシャやアイルランドの短期債は買いだと書いた。それらの国債は投資金額の数倍にもあたる元本を回復して、すでに償還されている。ハイリスク商品ではあったが、リターンはその数倍も見込めたのだ。

現状では、ユーロ周辺国の国債も、米のジャンク債も、いや主要国の国債ですらも、リスクに見合うリターンが得られないと見ている。その意味ならば、「リスクの大きな資産に投資する(Investing in riskier assets)」のは大間違いだと言っていいかと思う。

3、短期思考、あるいは短期トレードが大きな過ちだと見なすのは、業界が投資家をだます手口だとさえ言える。企業は常に共に心中してくれるような長期投資家を求めている。また、年金を含むプロの長期投資家はいつまでも結果を出さなくてもいいので、運用に携わる長期間にわたって、運用報酬を受け取ることができる。スポーツのように大衆の目前で、短時間で白黒をつけられなければ、いつまでも権威やプロでいられるのだ。

実際は、短期トレードの方がリスクは小さい。このことはリターンの小ささも意味するが、知識とノウハウと勤勉さとで、安定的でより大きなリターンは十分に可能だ。

4、インフレになると資金が目減りするというのは、ガソリン価格やタバコ代などの値上がりで小遣いが減ることを考えれば分かるかと思う。個人がインフレを止めることはできない。できるのはインフレ防衛策があることを知り、着実に実行することだ。

みんなの株式に掲載されている矢口氏のコラムご覧ください
http://money.minkabu.jp/author/auth_yaguchi
最新記事:2014/7/14 「NISAとETF」
http:/money.minkabu.jp/45617

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矢口 新

矢口 新

大学卒業後、国内外の大手証券会社にて為替、債券のディーラー、機関投資家セールスを勤めた後、株式会社ディーラーズ・ウェブを創業(2002年5月~2013年5月)。2013年4月まで同社代表取締役社長。