マーケット

雇用統計後の調整続く

【著者】

昨日からの流れ

昨日は欧州時間に発表された英国の雇用統計は失業率こそ低下したものの、失業保険申請件数が市場予想を上回り、賃金の上昇率も市場予想を下回る冴えない結果となったことでポンド売りが強まる場面が見られましたが、その後はドル売りが強まったことで持ち直す動きとなりました。

米国時間は米国、カナダが祝日ということもあり、鈍い動きのなか、ECB関係者のコメントによりユーロが上下動する場面もありましたが、全体を通しては、雇用統計前後で進んだドル買いの利益確定売りが進みドルが軟調な推移となっています。

主要通貨ペアの推移(2015/11/12)

USDJPY

ドル円は利益確定売りが進み、上値の重い推移となり、123円台を割り込む動きとなりました。雇用統計で短期的に大きく上昇後の調整の範囲内の下落と考えられ、本日は雇用統計前のレジスタンスとなっていた121.75122.00付近を守れるかどうかに注目です。このゾーンを割り込んでしまうようであれば上昇基調が腰折れしてしまう可能性も考えられ、この付近の手前で下げ止まる動きとなれば反発に転じる可能性も十分に残されていると考えられます。

ドル円

EURUSD

ユーロドルはアジア時間の午後以降、上値の重い動きが続きましたが、NY時間には持ち直し、終わってみれば陽線となり、下げ止まる動きとなっています。
本日は昨日のサポートとなった1.07付近と雇用統計後のレジスタンスとなった1.079付近、または節目の1.08のどちらに抜けてくるかでまずは方向感を探っていきたいところです。大きな流れでは下降基調となっているものの、売りポジションがたまっているため、多少の反発余地も残っていることには注意したいところです。また、本日は欧州時間にドラギ総裁の議会証言が予定されておりコメント次第では大きく動く可能性があるため、注意が必要です。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円は上値が重く、方向感の薄い状態が続いています。先週から132円を割り込んだところでは下げ渋り、132円台に押し戻す動きとなっていますが、131.50付近で下げ止まる動きとなっているため、この付近を割り込む動きとなると下落が加速する可能性があり、注意したい水準です。上は133.50付近を上抜けるとストップ買いを絡め上昇基調が強まりそうな形となっており、上昇基調が強まった際には注意が必要です。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは大きな流れでは緩やかな下降トレンドが続くなかで、昨日も底堅い推移が続き、1.52台を回復する動きとなっています。現在、10月29日のサポートとなった1.5242付近に迫る動きとなっており、一度ブレーキがかかりそうな水準に達しています。この水準を上抜けるような動きとなると8月からのトレンドラインを試す動きが意識されると考えられます。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは利益確定のドル売りなどに支えられ、下げ止まる動きとなったのち、先ほど発表された豪雇用統計が雇用者数が大幅増加、失業率が0.3低下したことに加え、労働参加率も上昇となり、大きく買いが進む展開となりました。日足チャートでは保ち合い状態となっているため、どちらに抜けるかをしっかりと確認したいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日は味アジア時間にオーストラリアの雇用統計、欧州時間にはドラギ総裁の議会証言、ユーロ圏の鉱工業生産の発表、米国時間には新規失業保険申請件数の発表、FOMCメンバーのコメント機会が予定されています。

市場では米国の12月の利上げ開始への期待が高まるなかで、FOMCメンバーの口から利上げに前向きなコメントが聞かれるとドルの下支え材料となる反面で、利上げに慎重な意見が出てくるようだとドルの上値を圧迫する可能性も考えられます。

本日の予定

08:50 日9月機械受注
08:50 日対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
09:01 英10月RICS住宅価格 
09:30 豪10月雇用統計
16:00 独10月消費者物価指数(確報値)
17:30 ドラギECB総裁議会証言
19:00 ユーロ圏9月鉱工業生産
22:30 米新規失業保険申請件数
22:30 加9月新築住宅価格指数
23:05 ブラード米セントルイス連銀(投票権なし)総裁
    ラッカー米リッチモンド連銀総裁(投票権あり)講演
23:30 イエレンFRB議長コメント機会
翌0:15 エバンス米シカゴ連銀総裁(投票権あり)講演
翌1:00 米週間原油在庫
翌2:10 ダドリー米NY連銀総裁(投票権あり)講演
翌3:00 米30年債入札
翌4:00 米10月財政収支

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト