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ADP雇用統計、イエレン議長の講演に注目

【著者】

昨日からの流れ

昨日は米国時間に発表されたISM製造業景況指数が市場予想を下回り、好不況の分かれ目である50を割り込む結果となったことでドル売りが目立ったほか、アジア時間に政策金利を据え置いた豪ドルや底堅い乳製品価格に下支えされたNZドルなどのオセアニア通貨の強さが目立ちました。ドルが軟調な推移となったことでユーロも下げ止まる動きとなり、ユーロドルは1.06台を回復する動きとなり、ドル円も123円台を割り込む推移となり方向感の薄い状態となっています。新興国通貨は買い戻しが入る通貨が多いなか、南アフリカランドは引き続き上値の重い状態が続いています。

主要通貨ペアの推移(2015/12/2)

USDJPY

ドル円は欧州時間に底堅い推移となり、123円台を回復する動きとなりましたが、米国時間に発表されたISM製造業景況指数が50割れとなったことで下落となり、123円台を維持することはできませんでした。日足チャートでは122円台前半では底堅い動きとなるものの、11月19日の高値を更新することができず失速する動きとなっており、方向感の薄いレンジ相場が続いています。今週は週末にかけて大きなイベントを控えていることもあり、どちらに抜け出すかを確認したいところです。

ドル円

EURUSD

ユーロドルは溜まった売りポジションの調整、冴えない米国経済指標を背景に底堅い推移が続き1.06台を回復する動きとなりました。先週後半からのレジスタンスである1.064付近がレジスタンスとして上値を抑える動きが続いているため、本日はまず、この水準を突破できるかどうかに注目したいところです。下方向は一昨日のサポートとなった1.056付近が挙げられ、割り込むともう一段の下落余地が生まれるかもしれません。明日にECB理事会を控え、調整による買い戻し、または、イベントに向けたラストスパートという上下双方のシナリオが考えられ、神経質な推移が続きそうです。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円は129円台後半がサポートとなり、反発に転じ130円台を回復する動きとなりました。まだ、上昇基調が強いとも言えないため、本日は昨日のレジスタンスとなった130.80付近やサポートとなった130.30をしっかりと維持できるかどうかで方向感を探っていきたいところです。特に130.30はレジスタンスからサポートに変わった重要な水準とも考えられるため、守れるともう一段の反発への期待が高まります。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルはアジア時間に底堅い動きとなり、1.51台を回復するものの、冴えない英国製造業PMIの結果を受けて欧州時間以降に失速する動きとなりました。米国時間に盛り返す場面も見られましたが、上値の重い推移が続き、1.51台を維持することはできませんでした。長めな上ヒゲを残してしまったため、本日は上値の重さが意識される動きとなりそうですが、米国経済指標などイベントも多いため、結果に揺さぶられる可能性にも注意したいところです。昨日サポートとなっている1.505付近やレジスタンスとなった1.512付近のどちらに抜け出すかでまずは方向感を探っていきたいところです。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルはアジア時間から底堅い推移を続け0.73台に乗せる動きとなりました。10月12日の高値である0.738に迫る動きとなっており、0.738やキリの良い0.74付近を上抜けたところにはストップ買いが溜まっていることが想定されるため、接近した際にはストップ買いを絡めた急登に注意したいところです。ただし、今週に入り上昇が続いているため、短期的な調整売りにも注意が必要です。節目の0.73を守れるかどうか、また、昨日の欧州時間にサポートとなった0.728付近を守れるかどうかをまずは確認したいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日は米国時間に週末の雇用統計の前哨戦となるADP雇用統計、イエレン議長の講演等が予定されています。ADP雇用統計で底堅さを見せると週末の雇用統計に向けての期待が高まる反面で、冴えない結果となると溜まったドル売りに短期的に調整が入る可能性もあるため注意が必要です。

イエレン議長の講演では年内利上げの可能性が焼き直されるたり、利上げペースに関しての言及があると相場が過敏に反応する可能性があるため注意が必要です。また、イエレン議長以外にも投票権を持ったFOMCメンバーのコメント機会が予定されているため、内容次第では相場が反応する可能性も考えられます。昨日のISM製造業景況指数が50を割り込み製造業関連の弱さが意識されるなか、ハト派的なコメントが多いようだとドルの上値をさらに圧迫する可能性が挙げられます。

本日の予定

09:10 スティーブンスRBA総裁講演
09:30 豪79月期GDP
10:00 ブレイナードFRB理事講演
10:30 岩田日銀副総裁講演
18:30 英11月建設業PMI 
19:00 ユーロ圏11月消費者物価指数(速報値)
22:10 ロックハート米アトランタ連銀総裁(投票権あり)講演
22:15 米11月ADP全国雇用者数 
22:30 米79月期非農業部門労働生産性(確報値)
22:30 米79月期単位労働コスト(確報値)
23:00 タルーロFRB理事コメント機会
翌0:00 カナダ銀行(BOC)政策金利発表
翌0:30 米週間原油在庫
翌2:25 イエレンFRB議長講演
翌4:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
翌5:40 ウイリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁(投票権あり)講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト