雇用統計の余波探る一日

先週金曜日の概況

先週末は強い米国雇用統計を受けてドル全面高の動きとなりました。雇用統計では賃金の伸びは限定的であったものの、非農業部門雇用者数が市場予想をしっかりと上回り、失業率も5.5に低下するなど相対的に強い結果となり米国の早期利上げ観測を後押しとなり、来週のFOMCでの「忍耐強く」の文言削除への期待が高まる結果となりました。

ドル円は一時121円台、ユーロドルは1.08台、その他欧州通貨、オセアニア通貨も対ドルで大きな下落となりました。
米国株式市場は強い雇用統計を受けて利上げが意識され高値圏から大幅下落となりました。その反面で米国債利回りは上昇となりドル高をサポートする動きとなっています。

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【主要通貨ペアの推移】

ドル円はユーロが対ドルで売られたことから底堅い推移となった後、強い米国雇用統計を受けて大きく上昇したものの、121円台では上値が重い推移となっています。長めの上ヒゲとなったことから少し上値の重さは残ることも予想され、本日は方向感を読みにくく、雇用統計の余波を確かめる一日となりそうです。

ドル円

ユーロドルは強い米国雇用統計を受け大幅下落となり1.08台まで下値を切り下げる動きとなっています。先週から調整という調整を挟まずに売られ続けていることからユーロ売りのポジションが相当数溜まっているため、調整による反発にも警戒したいところです。

ユーロドル

ユーロ円は続落となり131円を割り込む動きとなっています。次に意識されるのは年初来安値である130.15付近となり、割り込むとさらなる下落余地が生まれると考えられます。本日はオセアニア時間につけた130.70付近を守れるかどうかに注目が集まります。また、雇用統計で下落した分の巻き戻しがどの程度はいるかにも注目したいところです。

ユーロ円

ポンドドルは2月にサポートとなっていた1.52を割り込み下落が加速する動きとなっています。ここまでくると節目の1.5割れも視野に入ってきますが1.5を割り込んだところでは一昨年にもみ合いが続いたゾーンであることから下げ渋る可能性も考えられます。本日はまず先週末のサポートとなった1.503付近とNY時間、アジア時間序盤にレジスタンスとなっている1.5065付近をどちらに抜けていくかで方向感を探っていきたいところです。

ポンドドル

豪ドルは2月中旬からサポートとなっていた0.774付近を割り込んできたことから年初来安値である0.7626が意識される状況となり上値の重い推移が続くことが予想されます。雇用統計の反動から反発に転じる際はサポートとなっていた0.774付近がレジスタンスとしてまずは意識され上値を圧迫すると予想されます。

豪ドル

【本日の注目材料】

本日は先週末の雇用統計の余波を確かめる一日となりそうです。ドル高が大きく進んでいることから、どこまでドル高が続くかに注目です。本日は米国時間に労働市場情勢指数の発表が予定されていますが、雇用統計の結果が強かったことから弱い数字は想定しにくく、相場を動かす材料にはなりにくいと考えられます。

また、市場の注目が早くも来週のFOMCへ向かいつつあることから、FED関係者のコメントには警戒したいところです。そして、いよいよ本日からECBの量的緩和が開始されることから、ユーロ圏各国の債券市場の動向にも注目が集まります。

【本日の予定】

ECB量的緩和開始
06:45 NZ1012月期製造業売上高
08:50 1012月期GDP(2次速報値)
08:50 日1月国際収支
13:30 中曽日銀副総裁記者会見
14:00 2月景気ウォッチャー調査
21:15 加2月住宅着工件数
23:00 米2月労働市場情勢指数
翌2:05 コチャラコタ米ミネアポリス連銀総裁(投票権なし)講演
翌3:25 メスター米クリーブランド連銀総裁(投票権なし)講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト