雇用統計待ちのなか、ポンドの熱い夜となるか?

昨日は米国時間に発表されたADP雇用統計は市場予想を下回り、週末の雇用統計への不安を残しドル売りが進んだものの、その後のISM非製造業景況指数が市場予想を大幅に上回る好結果となったことを受けてドルが反発する動きとなりました。

ADPは弱かったもののISM非製造業の内訳の雇用指数は大幅改善となり、明日の雇用統計への期待を取り戻し、ドルが買い戻される状況となっています。雇用統計に関しては先行する新規失業保険申請件数は安定推移を続け、ISM景況指数の雇用指数は製造業は弱く、非製造業は強め、ADP雇用統計は弱めとなっており、非農業部門雇用者数がマイナスになるようなサプライズはないと考えられますが、利上げを確信できるような強い結果が出るかどうかの予想は難しくなっています。

米国株式市場

主要通貨ペアの推移

ドル円(USD/JPY)は底堅い推移を継続し、米国時間に発表されたISM非製造業景況指数がポジティブサプライズとなったことを受けて黒田ラインとされた124円台中盤を突破し125円台にトライする動きとなりました。125円トライは失敗に終わったものの、124円台後半での推移が続いています。

本日は黒田ゾーンと考えられるレジスタンスとなっていた124.5060台を守ることができるかどうかに注目が集まります。もし、すんなりと押し戻されてしまうようであれば新たに買いで入った参加者の失望を買い売り圧力が加速する可能性もあるため、ここ数日踏ん張れるかどうかに注目したいところです。また、上は節目であり、昨日のレジスタンスとなった125.00を突破できるかどうかに注目です。通貨先物での円ドルレートではちょうど0.8の節目となるため125.00を上抜けると上昇が加速する可能性が高いと考えられます。

usd jpy

ユーロドル(EUR/USD)はアジア時間は上値の重い推移となりましたが、1.085をサポートに底堅さを見せ1.09台を回復する動きとなりました。引き続き方向感の薄い状態が続く中、昨日は1.0934付近が今週のサポートからレジスタンスとなり上値を抑えているため、この付近を突破できるかどうか、昨日、割れそうで割れなかった1.085を守れるかどうかで方向感を探っていきたいところです。

eur usd

ユーロ円(EUR/JPY)はアジア時間にアジア時間までは上値の重い推移が続きましたが135.00が強力なサポートラインとなり幾度と下落を食い止める動きとなった後、米国時間に入ると底堅い動きに変わり、136円台に乗せる動きとなりました。日足チャートで見ると引き続き方向感の薄い状態は続いているため、本日も方向感を確かめながらということになりそうです。まずはアジア時間序盤のサポートとなった136.00を守ることができるかどうか、さらには7月末から今週序盤のサポートとなっていた135.50付近もサポートとして意識されやすいと考えられます。

eur jpy

ポンドドル(GBP/JPY)は引き続き方向感の薄い動きを続けています。昨日はアジア時間序盤に上値の重い推移を続けた後、午後に入ると底堅い動きとなり1.56台に乗せる動きとなり、その後は1.56を挟んでの攻防が続きましたが、なんとか1.56台に乗せる動きとなっています。本日は昨日の米国時間のサポートとなった1.559とNY時間のレジスタンスとなった1.565のどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。

注意したいのは、上は日足チャートなどでみると1.57手前で上値を押さえられる動きが続いているため1.565を上抜けたとこしても上値の重さは残る可能性があるということです。ただし、1.57を上抜ける動きとなった際は上昇圧力が加速することが予想されるため、接近した際は注意が必要です。

gbp usd

豪ドルは0.74では上値が重く調整売りが進む展開となっています。昨日は欧州時間にかけて反発に転じるも0.74に届かず失速となり上値の重さが目立つ動きとなっています。NY時間は経済指標で上下動を行った後は0.73350.736の狭いレンジ内での推移となっているため本日はまずこのレンジをどちらに抜けてくるかで方向感を探っていきたいところです。再度0.74台を回復するような動きとなれば、日足チャートでの下降トレンドライン突破となり上昇圧力が強まる可能性が高まります。

aud usd

本日の注目材料

本日はアジア時間にオーストラリアの雇用統計、欧州時間に英国鉱工業生産、BOEの金融政策委員会の結果、議事録、四半期インフレレポート、さらにはカーニー総裁の会見、ドイツの製造業受注、米国時間は新規失業保険申請件数の発表が予定されています。

明日に米国雇用統計を控え様子見モードが強まることが、予想されますが、注目が集まるのはBOEの金融政策委員会の結果です。今回は結果発表と同時に議事録を公表するという新しい試みを行うため、利上げ賛成票の有無も本日明らかになり、利上げ賛成票の有無でポンドを中心に動きが出ると考えられます。

また、今回は四半期インフレレポートの公表も行われることから、経済、物価の見通しにより動きが出ると考えられます。カーニー総裁の会見を含め総じて利上げを意識させるような内容となればポンドが大きく上昇というシナリオも十分に考えられ、ポンドが熱い夜となりそうです。

本日の予定

08:50 日対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
10:30 豪7月雇用統計
15:00 独6月製造業受注
17:30 英6月鉱工業生産・製造業生産
20:00 イングランド銀行金融政策委員会(MPC)金融政策・議事録発表、四半期インフレ報告公表
20:30 米7月チャレンジャー人員削減予定数
20:45 カーニーBOE総裁会見
21:30 米新規失業保険申請件数
23:00 英国立経済研究所(NIESR)GDP 

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト