注目は中国株、イエレン議長講演、週末ギリシャ

【著者】

昨日は中国株式が下げ止まりを見せたことやギリシャによる改革案への期待などからリスク回避色が薄れ、円やスイスフランなどの安全通貨として買われていた通貨が売られる展開となりました。ただし、中国にせよ、ギリシャにしても不安を拭い去るほど事態が好転したとも言えない状態のため、引き続き株価、報道には警戒が必要です。

他市場では欧米株式市場が堅調な動きとなり米国債利回りも上昇となり市場は明るさを少し取り戻している状態となっています。

米国株式市場

主要通貨ペアの推移

昨日のドル円はアジア時間に反発し、その水準をキープする動きとなりました。本日はアジア時間早朝に買いが入り、121.80付近までの上昇となりました。この121.80付近は一昨日に割り込んで下落が加速した水準であるため、レジスタンスとして意識されやすいため、この水準を突破し122円台へのせることができるかどうかに注目したいところです。サポート候補はNY時間に守り通した121.20付近で割り込むと再度、下値を探る動きが活発化するかもしれません。

usd jpy

ユーロドルは方向感の薄い推移が続いています。アジア時間午後に上値を追う動きが活発化するものの、欧州時間序盤に反落となりNY時間には一瞬1.1を割り込むところまで押し込まれる動きとなった後は反発に転じ、1.1台での推移を続けています。本日はまず1.1台を上下どちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。週末に昨日ギリシャが提出した改革案をユーロ圏財務相会合、EU首脳会談で評価される予定となっているため、内容次第では今週も大きく窓を開けてのスタートとなる可能性もあるため、週またぎでのポジション保有には細心の注意を払いたいところです。

eur usd

ユーロ円はアジア時間に反発に転じるものの、欧州時間からNY時間にかけては133円台前半まで押し込まれる動きとなった後はアジア時間にギリシャの改革案が債権団の要求に近づいたとの報道を受けて、早朝に大きく反発し135円台を試す動きとなりました。今週後半は133.30135.00のレンジ内での推移が続いているため、このレンジをどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。133.10付近が5月以降サポートとして踏ん張っていることを考えると133円台を割り込むような動きとなると130円割れも視野に入れた大きな下落へつながる可能性もあるため、下値を探りだした際は注意したい水準です。

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ポンドドルはアジア時間に若干盛り返す動きとなったものの1.54台では上値の重さが目立つ方向感の薄い推移となっています。日足チャートでは下げ止まり感も見られるものの、安心はできないといった状況となっています。本日は昨日のサポートとなった1.5344を守れるかどうか、さらには一昨日のサポートとなった1.533を守れるかどうかに注目したいところです。1.333を割り込んでしまうようであればさらなる下落余地が生まれ、下値を探る動きが活発化すると考えられます。逆に昨日のレジスタンスとなった1.542付近を突破する動きとなるとストップ買いも出てくることが予想され、反発地合いが強まると考えられます。

gbp usd

豪ドルはアジア時間から欧州時間にかけては上下に揺れる推移となりましたが、NY時間以降はジリジリと底堅さを見せる動きとなり下げ止まるような動きとなり、また、オシレーター系のインディケーターも反発の兆しを示唆していることを踏まえると、反発に転じる可能性が高まっています。

aud usd

本日の注目材料

本日は米国時間にイエレン議長の講演が予定されています。本来なら注目度は非常に高いと考えられますが、今回は市場の注目が中国株式市場、ギリシャ債務問題へと向いているため多少インパクトは割り引かれると考えられます。とはいってもFRB議長のコメントの市場への影響は大きく直近の米国経済指標へ対する評価、ギリシャ、中国株式市場など情勢の米国経済への影響などをはじめ、利上げ時期、ペースの手がかりが出てくるかに注目が集まります。

また、週末にはギリシャ支援に関して、ギリシャの提出した改革案に対する評価がユーロ圏財務相会合、ユーロ圏首脳会合などで協議される予定となっています。週明けには結果次第でユーロを中心に上下に大きく窓を開けてのスタートとなる可能性があるため週をまたいでのポジションを保有される際はポジション調整等のリスク管理の徹底をお勧めします。

本日週末の予定

7/10(金)
10:30 豪5月住宅ローン貸出
17:30 英5月貿易収支
21:30 加6月雇用統計
23:00 米5月卸売在庫卸売売上高
翌0:35 ローゼングレン米ボストン連銀総裁(投票権なし)講演
翌1:30 イエレンFRB議長講演
7/11(土)
ユーロ圏財務相会合
7/12(日)
ユーロ圏首脳会議
EU首脳会議

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト