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日銀バズーカの余波に注目

【著者】

日銀の久しぶりのバズーカ砲、 GPIFの配分変更と本邦発の材料で大きく円売りが進んでいる状態に加え、昨日は米国時間の序盤に発表された経済指標は冴えない結果となりドル高が一瞬ゆるんだもののその後のISM製造業景況指数が市場予想を上回る好結果となったことがドル高を後押しし、ドル円は114円台に乗せる動き、その他通貨でもドルの強さが目立ちました。

現状、FRBの量的緩和終了に対し日欧は強力な緩和継続、米国の経済指標の底堅さ、欧州の景気低迷、本邦の貿易収支の悪化などドル高支援材料が溢れている状況であることを考えるとドル高地合いはしばらく続くことが想定され、押し目を探してドル買いが正攻法と考えられます。
米国株式市場も引き続き安定推移、米国債利回りも底堅い推移となりドル高をサポートとなっています。堅調な米国企業決算、日欧の強力緩和がQE終了ショックを飲み込んだ感はありますが、過熱感は否めず引き続き株式市場、債券市場の動向には注意したいところです。

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【主要通貨ペアの推移】

日銀の強烈な追加緩和から2日が経過し、ドル円は伸び続けついに114円台へ到達した後は調整が入り114円台を割り込んでの推移となっています。サポート候補としては昨日のオープン後のレジスタンスとなった節目でもある113.00、昨日の欧州序盤のサポートとなった112.00などが挙げられます。さすがに2日で5円の上昇は頑張り過ぎのため今日明日は調整がどの程度入るかに注目したいところです。貴重としてのドル高円安地合いは維持すると考えられることから押し目を探したいところです。
中長期的には2008年8月のレジスタンスとなった110.66付近をしっかりと上抜けてきたことから120円台を視野に入れた上昇波動となる可能性が高まっていると思われます。

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ユーロドルは下値を探る動きが強まりサポートとなってた1.25を割り込んでの推移となっていることから、引き続き下方向への圧力が強いと考えられます。ドル円が走りすぎていることから、ドル円に調整が入るとドル売りから押し上げられ、底堅さを見せることや投機筋のユーロ売りのポジションが過熱状態が続いていることには注意したいところです。昨日サポートとなったのは1.2437付近ですが、本日はこのラインを守れるかどうかに注目したいところです。レジスタンスは今週に入り頭を抑えられている1.251付近で上抜けると多少ストップ買いが出ることが想定されます。

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ユーロ円も日銀の緩和を受けて伸びきっている状態となっています。現在昨日のNY時間のサポートとなった142.00を割り込んできていることから141.50、141.00などが意識されると思われます。

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ポンドドルは強い経済指標に支えられたもののドル高に押され若干の下落となり、1.6をしっかりと上抜けることができずにNYクローズを迎えており方向感の薄い推移が続いています。本日もBOE副総裁のコメント機会や建設業PMI、欧州委員会の経済予測の発表などに振り回され、方向感を見出しにくい状況は続く可能性が高いと思われます。1.5875-1.622のレンジをどちらに抜けるかに引き続き注目したいところです。

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豪ドルは0.864-0.89のレンジの下方向を探る動きとなっています。1月にもこの水準でサポートされていることから、この水準を下抜けるとさらなる下落圧力が強まる可能性が考えられることから、0.864割れには注意したいところです。

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【本日の注目材料】

本日は米国の中間選挙が行われますが、市場の注目は中央銀行の金融政策に集中していることから為替相場への影響は限定的になると予想されます。他はアジア時間にRBAの政策金利が予定されていますが、据え置き濃厚、声明文にも大きな変更は想定されないことから市場への影響は限定的と考えられます。
欧州時間にはユーロ圏の要人のコメント機会、欧州委員会の秋季経済予測の発表が予定されています。欧州委員会の発表で見通しが引き下げられるようだとユーロ、ポンド等の欧州通貨の下押し材料として重くのしかかると考えられます。
米国時間は貿易収支、景気先行指標の発表が予定されていますが、弱い結果となっても現在のドル高にブレーキをかけるには役不足と考えられます。今週は日銀の追加緩和バズーカで短期的な買いも相当溜まっていることが予想されることから、その余波を確認しつつ、週末の米国雇用統計を待つという神経質な展開が続くと考えられます。

【本日の予定】

米国議会中間選挙、州知事選挙
09:30 豪9月貿易収支
09:30 豪9月小売売上高
12:30 豪準備銀行(RBA)政策金利発表
16:40 クーレECB理事講演
18:00 コスタ・ポルトガル中銀総裁講演
18:30 英10月建設業PMI
19:00 ユーロ圏9月生産者物価指数
19:00 欧州委員会、秋季経済予測発表
19:35 カンリフBOE副総裁、ベイリーBOE副総裁議会証言
22:00 ファンロンパイEU大統領、欧州議会でコメント
22:30 米9月貿易収支
22:30 加9月貿易収支
翌0:00 米9月製造業受注指数
翌0:00 米11月IBD/TIPP景気楽観度指数
翌6:45 NZ7-9月期雇用統計

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト