日銀金融政策決定会合、そしてGPIFの発表はあるのか?

昨晩の概況

昨日は前日のFOMCで大きく動いた後の余韻を確かめる1日となりました。アジア時間は前日からの流れを引き継ぎドル買いが進み、さらにはドイツの消費者物価指数で弱い結果が続くとユーロ売りもドル買いをサポートとなりましたが、欧州時間には米国債利回りの伸び悩みなども重しとなり、ドルが売られる展開となりました。
米国時間に発表となった米国第3四半期のGDPは市場予想をしっかりと上回る好結果となり発表直後はドル買いが進む場面も見られましたが長続きせずドルの上値の重い状態が続きました。ドルの上値が重いなか、深夜2時に日経新聞からGPIFによる新しい運用比率の目安を本日にも発表との報道を受けて円が急落となりました。国内債券の割合いが35%に引き下げ、海外証券を40%に引き上げるとの見通しでその通り発表されると今後、円安を力強くサポートする材料の一つとなりそうです。
本日は早朝に発表となった本邦の消費者物価指数は市場予想通りとなったこと、塩崎厚労相からGPIFの報道に関して聞いていないとのコメント、GPIFの運用改革案を認可する見通しなどの報道、日銀の金融政策決定会合を控えてドル円は神経質な動きが続いています。
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【主要通貨ペアの推移】

ドル円はGPIF報道がサポート材料となり続伸となりました。本日は日銀の金融政策決定会合が予定されているため発表前後は乱高下する可能性があるため注意したいところです。テクニカル面では昨日のNY時間後半のサポートである109.15付近、NY序盤のサポートである108.80付近がサポートとして意識されると思われます。レジスタンスは昨日のGPIF報道後にレジスタンスとなった109.50付近、さらには節目の110.00などが意識されると考えられます。
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ユーロドルは1.26を割り込み下値を探る動きとなったものの1.2546付近をサポートに下げ止まりを見せて一時1.26台を回復する動きとなっています。本日はユーロ圏の消費者物価指数の速報値の発表が予定されています。昨日のドイツの消費者物価指数に弱いものが目立ったことから、伸び悩むことが想定され、弱い結果となるとさらなる緩和が意識され下値を探る動きが強まると予想されます。その反面、予想以上に強い結果となるとユーロ売りが再び溜まっていることが想定されることから、ショートスクイーズ状態となり短期的な上昇が強まる可能性も残ります。テクニカル的には昨日のNY時間にレジスタンスとなった1.263付近がレジスタンスの第一候補に挙げられ、サポート候補には昨日のサポートとなった1.2546付近が意識されると思われます。
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ユーロ円はドル中心の動きから方向感の薄い推移が続いていましたがGPIFの報道を受けて強まった円売りにより一瞬138円台にのせるも失速、137円台後半での推移となっています。昨日も138円の壁を意識させられる状態となっていることから、しっかりと上抜けたところにはストップ買いがそれなりに溜まっていることが想定されることから上抜けた際は注意が必要です。
サポート候補は昨日のNY時間後半のサポートとなった137.70、昨日の欧州時間のサポートである節目の137.00付近が挙げられます。
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ポンドドルは1.6を割り込んだものの欧州時間以降に反発となり1.604付近まで上昇後、再度1.6を割り込み上値の重い推移が続いています。終値ベースでダブルトップのネックライン割れるかどうかのところでクローズしていることから、引き続き上値の重さは残ると考えられますが、どちらに抜けるかを再度確認したいところです。
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豪ドルは序盤は前日の流れを引き継ぎ下値を探る動きとなったものの欧州時間以降は底堅い推移が続き0.885を一瞬上回るところまで上昇となりました。その後は落ち着きを見せているものの方向感の薄い推移となっています。前日にキー・リバーサル・デーが出現していることから上値の重さは引き続き残ると考えられますが、レンジの上限である0.89付近を上抜けてきた際には注意したいところです。
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【本日の注目材料】

本日はアジア時間に日銀の金融政策決定会合、日銀の展望レポート、黒田総裁の記者会見と日本発の材料が並びます。先ほどの消費者物価指数も市場予想の範囲内に収まり、追加緩和の可能性は薄いと予想されますが、一部では緩和を期待する声もあり、変更なしの場合に円買いが進む可能性もあるため注意したいところです。また日銀の展望レポートでの物価、GDP見通しなど、黒田総裁の会見にも注目が集まります。昨日のNY時間から神経質な推移が続いていることから発表前後には乱高下する可能性も考えらますので注意が必要です。
またGPIF関連の報道にも本日は注目が集まります。市場もある程度は織り込み済みのため発表前後の値動きの読みは難しいですが、確実に円安サポート材料となることからもし本日厚労相の承認などの報道がでるようなら円売りで反応すると予想されます。
欧州時間にはユーロ圏の消費者物価指数の速報値、ユーロ圏の失業率の発表が予定されています。昨日のドイツの結果から消費者物価指数は弱い結果が予想されていることから、逆に強い結果となった際にはショートスクイーズへの警戒も必要です。
米国時間には個人所得、個人消費支出、コアPCEデフレーター、シカゴPMI、ミシガン大消費者信頼感指数など小粒揃いのラインナップとなっています。引き続き米国の経済指標への一喜一憂は続くと考えられますが、今週はFOMC、GDPなどから強い米国経済のイメージが強まっていることから強い結果への反応の方が大きくなると予想されます。

【本日の予定】

10/31(金)
日銀金融政策決定会合結果公表
08:30 9月全国消費者物価指数
08:30 9月失業率・有効求人倍率
09:05 英10月GfK消費者信頼感
09:30 豪7-9月期生産者物価指数
15:00 日銀展望レポート公表
15:30 黒田日銀総裁記者会見
16:00 ウイリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁(投票権なし)講演
17:00 リンデ・スペイン中銀総裁講演
18:00 ビスコ伊中銀総裁講演
18:30 コスタ・ポルトガル中銀総裁講演
19:00 ユーロ圏10月消費者物価指数(HICP)(速報値)
19:00 ユーロ圏9月失業率
21:30 米9月個人所得・個人消費支出
21:30 米9月コアPCEデフレーター
21:30 米7-9月期雇用コスト指数
21:30 加8月GDP
22:45 米10月シカゴ購買部協会景気指数
22:55 米10月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
翌1:00 ビスコ伊中銀総裁講演
11/1(土)
10:00 中国10月製造業PMI

佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト