相場がうまい人の基本は逆張り?

:以前、転換点の見極めで、早くエントリーするのが、自分は好きだ、とお話されていました。早くエントリーして、ダメなら直ぐに切ると。

ある相場師は、相場がうまい人の基本は逆張り、順張りは相場が下手な人だ、と言っていました。ディーラー仲間のなかには、遅くエントリーする人もいたのでしょうか。その人は儲かっていましたか。

:逆張りが機能して見えるのは、割高を売り、割安を買う、あるいは、買われた後を売り、売られた後を買うからです。

これはファンダメンタルズ的にも正当化できるだけでなく、投機筋の本質、買ったものは必ず売り、売ったものは必ず買い戻すことからも、道理に叶ったやり方です。

ところが、買われている最中に逆張ると、そのまま上げ続けられる恐れがあり、売られている最中に逆張ると、そのまま下げ続けられる恐れがあります。それで、山越え確認後に売り、谷越え確認後に買うのが最も効率的な売買だと申し上げています。つまり、手掛かりとした高値安値から見れば、順張りです。

そういったところを、その相場師は「基本は」というところで、濁したものと思われます。順張りは相場が下手な人だと言うのは、人が買った後に買う、人が売った後に売ることに、自分の判断と呼べるものがあるのかということでしょう。

早くエントリーするのは、山越え確認、谷越え確認の判断にあまり時間をかけないようにするためです。早く入れば、結果も早く分かり、損切った場合の痛手も少ないのです。

私は、場合によっては、ローソク足の1、2本だけでも判断しますので、ディーラーの中でも、最も早く入る部類でしょう。ところが、エグジットが遅いために、取れる時には大きいのですが、せっかくの利益をなくすこともしばしばです。

ディーラー仲間のなかで、最も収益力が高かったのは、エントリーもエグジットも早い連中でした。なにしろ、あまり損を出しませんから。プロのディーラーで遅くエントリーする人は、少ないと思います。

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矢口 新

矢口 新

大学卒業後、国内外の大手証券会社にて為替、債券のディーラー、機関投資家セールスを勤めた後、株式会社ディーラーズ・ウェブを創業(2002年5月~2013年5月)。2013年4月まで同社代表取締役社長。