仮想通貨ビットコインは本物の通貨になれるか?

為替コラム|記載日:2014/03/28

ニューヨーク拠点のビットコイン取引所ビットインスタントの経営者、チャールズ・シュレム氏(24歳)が1月27日に逮捕された。インターネット上の闇市場として知られるシルクロードのブローカー、ロバートMフェイラ氏(52歳)と共に、資金洗浄のスキームに関与したかどで告発された。

ビットコインは監督官庁を持たず、どこの政府からも規制されていない。その匿名性が好まれ、課税逃れや、資金洗浄の温床ともなっているという。

先のダボス会議では、貧富の差の拡大が世界の民主主義を脅かしているとされた。米国はいくつかの国々をならず者国家と指定していたが、現在は資金力で国家を超える、ならず者集団が存在する可能性も否定できない。この相手は国境を持たないだけに対応が難しい。元々アウトローである彼らは積極的にアウトロー通貨のビットコインを利用しているのだ。

ビットコインは米独の政府機関が「一種の通貨」として認め、キプロスのニコシア大学などは授業料の支払いに、また、多くのショップで買い物ができるなど、通貨としての機能を持っている。
では、ビットコインは本物の通貨の代替になりうるだろうか?

ビットコイン

本物の通貨になるには、誰でもが安心して保有し、使えることが重要だ。そのためには価値の安定は欠かせない。明日、価値が半減すれば、買いたいものが買えなくなるからだ。

アルゼンチン政府は27日、1カ月当たりの国民のドル購入上限額を2000ドルに設定した。多額のドル買い、ペソ売りにより、更に通貨安となるのを防ぐためだ。ブラジル、ベネズエラ、トルコなども、通貨を安定させることに四苦八苦している。

通貨に本源的な価値があるとすれば、その流動性かと思う。安全性や、ボラティリティの大きさを鑑みると、ビットコインが本物の通貨になれる日は限りなく遠い?

矢口 新

矢口 新

大学卒業後、国内外の大手証券会社にて為替、債券のディーラー、機関投資家セールスを勤めた後、株式会社ディーラーズ・ウェブを創業(2002年5月~2013年5月)。2013年4月まで同社代表取締役社長。