黒田総裁の金融緩和政策の「総括的な検証」

9月5日、きさらぎ会における講演で黒田総裁が離された内容の議事録が日銀よりリリースされておりました。

【講演】黒田総裁
金融緩和政策の『総括的な検証』-考え方とアプローチ-」(きさらぎ会)

ざっと要点をピックアップしてみましたので、9月21日の日銀金融政策決定会合時のお役に立てますと幸いです。

「総括的な検証」についての話

2013年4月の「量的・質的金融緩和」によりデフレ回避。
しかし、2%の目標は達成できず。

【今回の検証ポイント】

・検証の第1ポイント
何が機能し、何が阻害したのか

・第2の検証ポイント
「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」
国債や貸出・社債などの金利は大きく低下し、その面で顕著な効果を発揮。
同時に、金融市場の流動性や金融機関の収益などにも影響。

※9月の日銀会合は緩和の縮小という方向の議論ではない。

2%の「物価安定の目標」は実現できていない外的要因

1.原油価格の下落
2.消費税率の引き上げ後の個人消費を中心とする需要の弱さ、
3.15年夏以降の新興国経済の減速やそのもとでの国際金融市場の不安定な動き

カギとなる要素は「予想物価上昇率」
つまり、企業や家計の物価の先行きに対する見方

預金金利がそれほど低下していない中にあって、貸出金利が大きく低下したということは、それが金融機関の収益を圧縮する形で実現している。

マイナス金利が金融機関の収益に与える影響が相対的に大きいと考えられる。
例として、保険や年金の運用利回りの低下が見込まれている。

金融仲介機能への影響を踏まえながら、判断していく必要があるが、マイナス金利の深堀りも、「量」の拡大もまだ十分可能。

金融政策運営には、国債の引き受けや財政ファイナンスのように、「法律的にできない」あるいは「やるべきではない」という意味での限界は存在する。

しかし、現在の枠組みの中だけで考えても、「量」・「質」・「金利」の各次元での拡大は、まだ十分可能。

筆者の所感

もちろん、金融政策のプロなどではなく一人の個人投資家としても感想を述べさせてもらいますと、某外銀のレポートにあるような9月の大規模な金融政策を実行するだろうという印象は皆無。

年2%の物価上昇率の達成に向けて、日本経済全体として良くなる政策を実行していく方向性をあらゆる角度から検証しコンパスを調整していく、という印象を受けました。

9月21日の日銀金融政策決定会合の日には、深夜にFOMCも行われます。

つまり、昼に日銀。翌日早朝にFOMCとなる訳です。

8月はこうちゃく気味だった為替相場も、ますます大きく動くこととなりそうですね!

【参考】イベントを織込む動き(YEN蔵さん)

児山将|みんなの外為スタッフ

児山将

みんなの外為で記事を書いています。 大学生の時からFXを初めて6年以上。FXの楽しさを伝える為に、みんなの外為を盛り上げていきます。初心者の方でも分かり易く学べるように、難しい専門用語やマーケットの説明、FX業界について記事にしていきます。 みんためのTwitterでもつぶやき中!