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日銀金融政策決定会合、米雇用コスト指数等

【著者】

昨日からの流れ

昨日は米国時間に米国の79月期のGDPの発表され、市場予想の中心値である1.6を若干下回る1.5増となったことで、対欧州通貨を中心にドル売りがジワリと進む展開となりました。アトランタ連銀の予想であるGDPNowの予想が1.1と低い数値になっていたことなど下振れを予想する声も多かったことや市場予想との乖離も少なかったことで、相場は比較的落ち着いた動きとなりました。その後に発表された米国の中古住宅販売保留件数が市場予想を大きく下回る結果となり、来月の中古住宅販売件数に不安を残す結果となったこともドル売りを後押ししました。

また、米国時間に発表されたドイツの消費者物価指数は市場予想を上回る結果となり、本日のユーロ圏消費者物価指数が比較的底堅い結果になる可能性が浮上し、ユーロ買いを誘う動きもありました。
米国株式市場は小幅下落、米国債利回りは引き続き底堅い動きを続けています。

主要通貨ペアの推移(2015/10/30)

USDJPY

ドル円(USD/JPY)はアジア時間序盤に発表された鉱工業生産が市場予想に反し、前月比プラスとなったことで円買いが進む動きとなりましたが、欧州時間以降は底堅さを見せ121円台を回復する動きとなりました。本日は日銀の金融政策決定会合の結果に大きく揺さぶられる可能性があり、発表前後の動きには特に注意が必要です。日足チャートでは方向感の薄いレンジ状態が続いており、121.75付近を突破すると上昇が勢い付きそうな形となっており、124円台へ向けた動きが強まりそうな状態です。逆にサポートとなっている118.00付近を割り込むと大崩れの可能性も考えられるため下落基調が強まってきた際には注意したい水準です。

ドル円

EURUSD

ユーロドル(EUR/USD)は米国時間序盤は上値の重い動きとなる場面も見られましたが、その後は底堅い推移となり、1.1に迫る動きとなっています。節目の1.1付近では先ほど1回ブロックしていますが、上抜けたところにはストップ買いが多少溜まっており、ストップ買いが短期的に押し上げる可能性があるため注意が必要です。本日はその1.1を突破できるかどうか、FOMC後のサポートとなっている1.09を守れるかどうかで方向感を探っていきたいところです。
本日はユーロ圏消費者物価指数、米国雇用コスト指数、コアPCEデフレーターなどの発表前後は大きく動く可能性があるため、注意が必要です。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円(EUR/JPY)はアジア時間に132円を割り込み131.60付近まで下押しものの、その後は底堅い動きとなり、133円付近までの上昇をなりました。日足チャートでは緩やかな下降トレンドが続いており、136円付近までは反発余地がありそうな状態となっています。本日は日銀の金融政策決定会合、ユーロ圏消費者物価指数、米国時間も雇用コスト指数などの大きなイベントが続くため、結果次第で不安定な動きとなりそうです。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは1.52台を守りきり、1.53台まで盛り返す動きとなりました。日足チャートを見ると保ち合い状態となっており、上下どちらに抜けるかに注目が集まります。まずはFOMC前のレジスタンスとなった1.535付近を突破できるかどうか、昨日のサポートとなった1.524付近を守れるかどうかで今後の方向感を探っていきたいところです。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは0.71を挟んだ攻防を続けています。0.707付近では底堅さを見せるものの、0.712付近では強いレジスタンスに上値を抑えられる動きとなっています。下落の勢いが弱まっており、オシレーター系のインディケーターでは反発に転じる兆しも出始めている状況です。
本日は米国時間の雇用コスト指数を始めとする経済指標で大きく動く可能性があるため注意が必要です。まずは昨日のレンジである0.7070.712をどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。

また、日曜日に中国のPMIの発表が予定されているため、週を跨いでのポジション保有の際には注意が必要です。

豪ドル

本日の注目材料

本日はアジア時間の日銀の金融政策決定会合にまずは注目が集まります。FOMCが12月利上げの可能性を残し、昨日の鉱工業生産が底堅さを見せたことで追加緩和期待が大きく後退しており、仮に追加緩和がなかったとしても下落余地は限られているかもしれません。
逆に追加緩和となった場合はサプライズとなり発表直後に大きく円が売られることが想定されますが、緩和の規模が市場の想定している範囲内であれば短期間の上昇となる可能性が挙げられます。

欧州時間はユーロ圏の消費者物価指数に注目が集まります。昨日のドイツの消費者物価指数は市場予想よりも強めな数字となっているため、本日も市場予想を上回る可能性が高く、ECBの追加緩和観測を少し後退させるかもしれません。

米国時間は雇用コスト指数、個人消費支出、コアPCEデフレーターに注目が集まります。中でも注目は雇用コスト指数、弱かった前回からの反動に注目が集まります。ここで底堅い結果が出れば次回のFOMCでの利上げ観測を後押しすると考えられ、ドルの強い下支え材料となりそうです。
その他シカゴPMIやFOMCメンバーのコメント機会も予定されており、神経質な1日となりそうです。
また、週末に中国のPMIの発表が予定されているため、豪ドルなどの中国の経済に敏感な通貨の週明けの動きにも注意が必要です。

本日の予定
08:30 日9月全国消費者物価指数
08:30 日9月失業率  
09:00 NZ10月ANZ企業信頼感 
09:05 英10月GfK消費者信頼感
09:30 豪79月期生産者物価指数
時刻未定 日銀金融政策決定会合結果発表
15:00 日銀展望レポート(基本的見解)公表
15:30 黒田日銀総裁会見
17:00 スペイン79月期GDP(速報値)
19:00 ユーロ圏9月失業率 
19:00 ユーロ圏10月消費者物価指数(HICP)(速報値)
21:30 米79月期雇用コスト指数
21:30 米9月個人所得・個人消費支出・コアPCEデフレーター 
21:30 加8月GDP 
22:45 米10月シカゴ購買部協会景気指数
23:00 米10月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
23:00 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁(投票権あり)講演
翌0:25 ジョージ米カンザスシティ連銀総裁(投票権なし)講演

11/1(日)
10:00 中国10月製造業PMI 
10:00 中国10月非製造業PMI 

佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト