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日銀金融政策決定会合、米国GDP等イベント盛りだくさん

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昨日からの流れ

昨日は前日のFOMCの余韻もあり、ドルが軟調な推移となったものの、ドル円は日銀の金融政策決定会合を控えていることもあり、底堅い推移となりました。また、サウジアラビアがロシアに各国の原油生産を最大5%減産する案を提示したことを受けて原油価格が急反発となり、資源国通貨が堅調な推移となりました。

アジア時間には甘利経済再生担当大臣の辞任が報じられ、円買いが進む場面も見られましたが明日の日銀の金融政策決定会合を控えていることもあり、一時的なものとなっています。ただし、少し長い目で見るとアベノミクスの弱体化が意識されると時間差で再び株式市場下落、円買い材料となるかもしれません。

経済指標は欧州時間に発表された英国のGDP速報値は市場予想通りの結果となりましたが、発表後はポンドは買いで反応となりました。ドイツの消費者物価指数は市場予想通りの結果となり、市場の反応は限定的なものとなっています。

米国時間に発表された新規失業保険申請件数は市場予想よりも強い結果となったものの、同時に発表された耐久財受注が大幅に低下していたことを受けてFOMCの余韻によるドル売りに拍車をかける動きとなりました。

主要通貨ペアの推移(2016/1/29)

USDJPY

ドル円は小動きながらも底堅い動きとなっています。
本日は日銀の金融政策決定会合の結果次第で大きく上下に振れることが予想されます。昨日の動きを見ているとドルが他通貨に対して弱いのに対し、ドル円は底堅さを見せており、追加緩和への期待感が強い状態と考えられ、ノーアクションとなった時の急落、半端な追加緩和となった際の急騰、反落、大規模緩和となった時の急騰などのシナリオが想定されるため、本日のお昼前後は注意が必要です。

ドル円

EURUSD

ユーロドルはじりじりと上昇する動きとなっています。12月からレジスタンスとなっている1.1付近を上抜ける動きとなると市場のポジションは引き続きユーロ売りに傾いていることを考えるとストップ売りを絡め、短時間で大きな上昇となる可能性もあるため、上昇が勢いづいた際には注意が必要です。

本日はイベントが多いですが、特にユーロ圏の消費者物価指数に注意が必要です。市場予想との乖離が大きい場合は上下に大きく振れる可能性が挙げられます。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円は129円台にしっかりと乗せる動きとなり、レンジをしっかりと上抜けてきたような動きとなっています。レジスタンスの候補としてあげられるのは昨年12月18日にサポートとなった131.00付近が意識されると考えられます。

ただし、本日は日銀の金融政策決定会合、ユーロ圏の消費者物価指数の結果次第では上下に大きく揺さぶられることが想定されるため、テクニカルがうまく作用しない場面が多い神経質な相場となることが想定されます。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは底堅い推移となり、先週からのレジスタンスである1.436付近を上抜ける動きとなりましたが、1.44付近で上値が詰まり押し戻され、鈍い動きとなっています。本日はこの1.44台をしっかりと回復できるかに注目が集まります。この水準をしっかりと回復できるようであれば、4時間足などで見ると反発の動きがさらに強まりそうな形となっているため、注意が必要です。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは資源価格の反発に併せて底堅い動きとなりました。引き続き不安定な原油価格に左右される場面が多いと考えられますが、日足チャートでは小さな逆ヘッドアンドショルダーのような形となっているため、もう一段の反発余地が生まれているようにも見えます。
昨日は一旦突破した12月17日のサポートとなっていた0.71付近を再度しっかりと上抜ける動きとなると上昇が勢いづく可能性が挙げられます。

豪ドル

本日の注目材料

本日はアジア時間の日銀の金融政策決定会合、ユーロ圏の消費者物価指数、米国GDP速報値とイベント盛りだくさんの1日となります。
日銀の金融政策決定会合は原油価格の低迷や世界景気減速懸念などを考えると、展望レポートの公表に併せて追加緩和というシナリオの可能性も考えられますが、ECBFRBの3月の決定を見てからという選択肢も考えられます。直近の情勢では、先ほど発表された東京の消費者物価指数がコアで前月比マイナスに転じたことや、昨日の甘利経済再生担当大臣の辞任などを考えると追加緩和への期待が高まるのに対し、原油生産国に減産合意の可能性が生じ、原油価格に反動リスクがあることや、前回調整を行ったばかりと考えると今回は見送りという可能性も考えられ、予想は難しくなっています。

昨日の円以外の通貨がドルに対して強かったのに対し、円が弱い結果となったことを考えると本日の日銀の追加緩和、または黒田総裁の会見における強い追加緩和示唆などへの期待は強いと考えられ、ノーアクションとなると失望の円買いが進み、ドル円急落というシナリオも十分に考えられます。

日銀もそうなることは予想でき、また、半端な緩和では意味がないことも理解していると考えると、追加緩和を行うとしたら、思い切った大規模な緩和策を打ち出してくるという可能性もあるため、発表前後、黒田総裁の会見中は注意が必要です。

ユーロ圏の消費者物価指数は昨日のドイツの消費者物価指数の結果を踏まえると市場予想からの大きな乖離はなさそうですが、市場予想を下回る結果となるようであれば、3月のECBの追加緩和の規模が大きくなるのではとの思惑が強まり、ユーロ売りが強まる可能性が挙げられます。逆に強い結果となってしまうとユーロ買いが強まる可能性が挙げられます。

米国時間は米国GDP、雇用コスト指数などに注目が集まります。アトランタ連銀が公表している最新のGDPNowでは+1.0まで上昇しており、市場予想の中心値よりもやや強めの予想となっています。結果は蓋を開けてみなければわかりませんが、冴えない結果となってしまうとFOMCの結果や直近の耐久財受注の弱さなどと併せて、米国の追加利上げのペースの鈍化が意識され、ドルの上値を圧迫する可能性が挙げられます。

本日の予定

日銀金融政策決定会合結果発表・展望レポート公表
08:30 日12月全国消費者物価指数
08:30 日12月失業率 
08:50 日12月鉱工業生産(速報値) 
09:05 英1月GfK消費者信頼感 
09:30 豪1012月期生産者物価指数
15:30 黒田日銀総裁記者会見
15:30 仏1012月期GDP(速報値)
17:00 スペイン1012月期GDP(速報値)
19:00 ユーロ圏1月消費者物価指数(速報値) 
22:30 米1012月期GDP(速報値)
22:30 米1012月期コアPCEデフレーター(速報値)
22:30 米1012月期雇用コスト指数
22:30 加11月GDP
23:45 米1月シカゴ購買部協会景気指数 
翌0:00 米1月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
翌2:00 コスタ・ポルトガル中銀総裁講演
翌5:30 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁(投票権なし)講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト