ブレグジット(Brexit)とは

【著者】

ブレグジットとは、イギリス(Britain)と離脱(exit)を掛け合わせた造語になります。
英国のEU離脱が決まれば、経済や政治に大きな影響が出ることから広まった造語です。

ちなみに、グレグジット(Grexit)と呼ばれたギリシャがユーロ圏を脱退することを意味する造語が先にありましたので、今後ユーロ圏を離脱したいという国が現れると似たような言葉が出てくる可能性があります。

英国のEU離脱問題の背景

EUからの離脱が高まった背景には、移民の急増が大きな要因として挙げられます。
英国はEU内ではドイツと並んで経済が発展しており、労働賃金も高く移民への支援もしっかりとしています。
また、ユーロ圏の大国であるドイツと違い英語が通じる為に、フランスなどを経由してまで移民がこぞって目指す先が英国となっていました。

EUに入っていると、移民の受け入れを拒否するわけにはいかず、その分の費用は税金で負担することになります。

それだけだはなく、人口が急増したことでただでさえ高い英国の家賃の上昇に拍車が掛かり、文化の違いもあり住民との軋轢も多いようです。

また、移民に職を奪われるということもあり失業者の不満が高まり、ついにEUから離脱するという方向へと進んでいきました。

投票の結果

日本時間24日11時30分ごろに、離脱派の勝利が決定的となったとBCCが報じ、最終的には国民投票によって52%対48%の比率で離脱が決定しブレグジットが現実のものとなりました。

当日は英ポンド円が160円台から130円台半ばまで急落し、その後10円戻り140円に回復。
ドル円は106円から98円割れ(FX業者によっては99円台)まで急落し、その後103円へと反発。このボラティリティの高さは、英ポンドでは史上最大の値幅、ドル円は過去5番目となるほどの歴史的な相場となりました。

その後、スコットランド自治政府は、EU離脱そのものに対する拒否権を行使する可能性があるとし、同時に英国からの独立を問う選挙を行う意思を示しました。

また、ロンドンを中心に国民投票のやり直しを求めるデモが活性化し、オンライン懇願サイトには英国の412万5000人分がやり直しを求めて署名しました。

請願は「投票率が75%未満で、残留あるいは離脱の多数だった方の得票率が60%未満だった場合、国民投票をやり直すべきだとする規定の適用を求める」とする内容。
6月23日の国民投票では、EU離脱派が51.9%、残留派が48.1%の支持をそれぞれ集め、投票率は72.2%だったため、この内容に該当することとなります。

しかし、7月9日に英国政府はこの請願を正式に却下しました。

このような流れがあるなか、英国が離脱を公開するリグレジット(regrexit)という造語が生れました。
https://fx.minkabu.jp/hikaku/fxbeginner/wp-admin/admin.php?page=aiowpsec_blacklist

英国がEUを離脱した場合の影響について

英国のGDPはEUの約20%を占めており、英国の輸出の40%以上はEUが占めています。

関税は3.5%ほどですが、手続きが非常に面倒になったり、持ち込み制限がかかったりするそうです。
大幅な英ポンド安により、英国の企業の輸出競争力低下は避けられたといって良さそうですが、海外企業が英国に商品を輸入する場合には障壁となる場合もありそうです。

一番大きく報道されていることは、英国のGDPの10%を占めるロンドンシティ(金融業)の影響です。英国にはユーロ圏の金融機関を会計や財務などの統括業務拠点が置かれています。

英国がEUを離脱したことにより、ロンドンに拠点を置くメリットが薄ってしまい、既に大手金融機関のなかにはパリへ移転を行うことを決めた企業もあります。
そうすると、空きテナントが増えるといったことから、海外から英国への不動産投資の引きあげが加速する可能性があります。

この影響は顕著に出ており、5社以上総額8000億円以上もの不動産ファンドの解約停止が報じられています。

その後の展開

英国がEUを離脱するには、未知なる道を進まなくてはならずそう簡単には離脱できません。

まず、リスボン条約の第50条が発動され、交渉へのレールが敷かれることとなるのですが、この条項が発動された例はまだなく、EU内でもスムーズに進むわけがありません。

今後は、ざっと以下のような流れで離脱に向けて進むこととなります。

1.欧州理事会が英国との交渉に向けた指針に合意。
2.欧州委員会が欧州理事会に勧告書を提出し、交渉の承認と交渉担当者の任命投票。
3.欧州委員会の交渉開始。
4.欧州理事会で脱退の取り決めに関する投票。
5.合意に達せれば離脱。

この期間はどんなに短くても2年を要するため、実際に英国がEUを離脱となるのは、最短でも2018年夏ということになります。

現状では英国でも新首相として残留派であったメイ氏が就任するなど、物事は進んでいるようですが、巨大なEUでは意見のすれ違いが多く、2年で離脱することは困難なように思えます。

児山将|みんなの外為スタッフ

FXの楽しさを伝えます! 児山将

みんなの外為で記事を書いています。 大学生の時からFXを初めて6年以上。FXの楽しさを伝える為に、みんなの外為を盛り上げていきます。初心者の方でも分かり易く学べるように、難しい専門用語やマーケットの説明、FX業界について記事にしていきます。 みんためのTwitterでもつぶやき中!