リスク回避の円買い強まる

中国株次第

昨日の海外時間には、中国株の下落やNY証券取引所のシステム障害などで各国株価が下落したことからリスク回避の動きで円買いが強まりました。

欧州時間、日経平均先物が一段安となったことからドル円は121.30円台まで下落幅を拡大しました。一方ユーロはチプラス首相が「ESM支援申請を提出する」と述べたことや、ギリシャ短期債の入札が無事に行われたこともあってやや買われ、ユーロドルは1.1060付近まで上昇しました。

この間ユーロ円は133.70円台まで下落したあと134.50円台まで反発しています。その後ギリシャがESMに3年間の融資を要請したことが報じられましたが、ノボトニー・オーストリア中銀総裁が「ギリシャ向けELAの増額必要な可能性あるが実施は困難」と述べたこともあってユーロ売りが強まって、ユーロドルは1.1000付近まで、ユーロ円は133.70円台まで下落しました。

NY時間にはいると、NY証券取引場での取引がシステム障害で停止したことから各国株価が下落し、米長期金利は上昇したもののドルが全般的に売られ、ドル円は120.40円台まで下落し、ユーロドルは1.1090台まで上昇しました。この間ユーロ円は133.40円台まで下落しています。

NY時間午後に公表されたFOMC議事録では、ギリシャ情勢や中国の景気に対する懸念が強まっていることと、ドル高に言及され、利上げ開始に慎重な姿勢が見えたことで米長期金利が低下しましたが、主要通貨ペアは方向感のない取引となりました。

東京時間には、日経平均が寄り付き直後から大幅安になったことから円買いが強まる場面もありましたが、中国株が上昇に転じたことから日経平均も下げ幅を縮小し円も売り戻されています。

今日の海外時間には、独・5月貿易収支/経常収支、英中銀(BOE政策金利、米・新規失業保険申請件数の発表と、コチャラコタ・米ミネアポリス連銀総裁、ジョージ・米カンザスシティ連銀総裁の講演が予定されています。

ギリシャ懸念に中国懸念が加わって、ドル円は5発中旬以来の120円台前半まで下落しました。今のところ中国株はやや反発していますが、今後も中国株の動向次第ではふたたび円買いが強まる可能性があります。

<本記事ご協力>
チーフストラテジスト 高野やすのり様

高野やすのり|FXプライムbyGMO

高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト