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ドル買い強まる

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外国為替マーケット情報|2014/07/15

昨日はイベント盛りだくさんで忙しい一日となりました。アジア時間に行われた日銀の金融政策決定会合の結果発表、黒田総裁の記者会見は目新しい材料が見いだされず無風に終わりましたが、欧州時間に発表された英国消費者物指数が市場予想を大きく上回る強い結果となったことからそれまで弱含んでいたポンドが急騰、ストップロスを巻き込み大幅上昇となりました。また、ドイツZEW景況指数は市場予想を下回り対ポンドで売られていたユーロ売りを後押しする展開となりました。
米国時間は前回分が上方修正されていたものの6月分は市場予想を下回る微妙な結果となったものの、NY連銀製造業景況指数は市場予想を上回る内容となり市場の反応は限定的なものに留まりました。その後のイエレン議長の議会証言では労働市場の回復次第では利上げ時期が早まる可能性が示されたことからドル買いが強まる展開となりました。
終わってみると全体的にはドルが強く、特に対ユーロ、対豪ドル、対カナダドルでのドル買いが目立ち始めています。
先ほど発表された中国の経済指標はGDP、鉱工業生産は市場予想を上回る結果となり豪ドル買いが一瞬進んだものの長続きせず、上値の重さが目立つ動きとなっています。

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【主要通貨ペアの動き】

ドル円は底堅い推移が続きジリジリと値を上げてきています。上値の目処として意識されるのは7月10日に上値を抑えた101.86付近、節目の102.00などがレジスタンスとして意識されると思われます。その水準を上抜けると更なる上昇余地も生まれてくると思われます。現状の日足チャートでは引き続き保ち合い状態が続き、大きな方向感は見いだせない状況が続いています。

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ユーロドルは日足チャートで小さなダブルトップのネックライン割れとなったことから下方向への圧力が強いと考えられます。下値の目処は幾度と下値を支えている節目の1.35がまずは意識されると思われ、下抜けると更なる下落余地が生まれると思われます。不沈空母伝説が破られるのかどうかしっかりと注目したいところです。

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ユーロ円は前日の上昇分を全て吐き出すような動きとなり上値の重さが目立つ動きとなっています。138円を挟んでの攻防がつづいていることから、この水準で踏ん張れないと再び下値切り下げの可能性が高まると思われます。最終防衛ラインは7月10日の安値である137.50付近で下抜けると136円台も視野に入れた下落圧力が強まると予想されます。

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調整色の強かったポンドドルは強い消費者物価指数を受け大幅上昇となり1.72に向かう動きとなったものの1.7192で失速となったもののドル買いの強まりとともに下値を切り下げ結局1.714付近まで押し戻されての推移となっています。本日は欧州時間に英国雇用統計の発表が予定されていることから結果次第ではどちらかに大きく揺さぶられる可能性があるため注意が必要です。

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豪ドルは下値を探る動きが続きています。先ほど発表された中国の経済指標が市場予想を上回るものが多かったものの発表後の上昇をすぐに飲み込んでしまっているところを見ると上値の重さを強く意識させられます。本日は数回サポートとなっている0.933、節目の0.93を守れるかどうかに注目したいところです。割り込むと3月後半からの強いサポートである0.92が強く意識され割り込むとスティーブンス総裁の言う大きな下落につながる可能性があるため注視したいところです。

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【本日の注目材料】

本日は欧州時間に英国の雇用統計、米国時間には生産者物価指数、鉱工業生産、住宅市場指数、ベージュブックと小粒ぞろいのラインナップとなっています。個々の経済指標のインパクトは限定的であっても偏った結果が続くと併せ技で市場にインパクトを与えるかもしれません。また、引き続き米国企業の決算発表もあり、株価動向にも注目したいところです。

【本日の予定】

EU首脳会議
07:45 NZ4-6月期消費者物価指数
09:00 ジョージ米カンザスシティ連銀総裁(投票権なし)講演
11:00 中国4-6月期GDP・鉱工業生産・小売売上高・固定資産投資
14:00 日7月日銀金融経済月報公表
17:30 英6月失業率
17:30 クーレECB理事講演
18:00 ユーロ圏5月貿易収支
19:15 ノボトニー・オーストリア中銀総裁講演
20:00 米MBA住宅ローン申請指数
20:00 バンク・オブ・アメリカ、4-6月期決算発表
21:30 米6月生産者物価指数
21:30 加5月製造業出荷
22:00 米5月対米証券投資
22:15 米6月鉱工業生産・設備稼働率
23:00 米7月NAHB住宅市場指数
23:00 カナダ銀行(BOC)政策金利発表
23:00 イエレンFRB議長議会証言
23:30 米週間原油在庫
翌1:00 フィッシャー米ダラス連銀総裁(投票権あり)講演
翌3:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト