円買い強まる

【著者】

昨日はアジア時間の安倍首相の円安牽制ともとられるようなコメントをきっかけに始まった円買いとドイツ鉱工業生産の低下、米国株式市場の大幅下落から円が強い相場が続きました。ドル円は108円台を割り込むところまで押し込まれ、クロス円も下値を探る動きが続きました。
米国時間に注目されたNY連銀のダドリー総裁の講演では2015年の利上げ予想は妥当とのコメントがあったものの、強いドルは景気の上ぶれ余地を限定するとのドル高を牽制するようなコメントも出てきたことからドルは上値の重い動きとなりました。
米国株式市場は大きく値を下げ、米国債利回りも低下とリスク回避色の強い状態となっています。その反動もあり、本日のアジア時間序盤はドルが反発となり各主要通貨に対して強い動きとなっています。

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【主要通貨ペアの推移】

ドル円は続落となり米国時間、オセアニア時間に108円を割り込むところまで押し込まれる動きとなっています。108円を割り込むと大崩れもあり得ると考えていましたが108円を割り込んだところでは意外に底堅く、すぐに反発に転じる動きとなっています。本日は引き続き108円台を終値ベースで守ることができるかどうかに注目したいところです。終値ベースで割り込むような動きとなると更なる下落余地も生まれてくると思われます。

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ユーロドルは底堅さを見せるものの上値も重い推移が続き1.27を回復できない状況が続いています。ドルの強弱に右往左往する展開が続いており、少し方向感の掴みにくい状況となっています。依然として市場のポジションショートに傾いていることから、1.27を上抜けるような動きとなった際はショートスクイーズによる短期的な上昇には注意したいところです。

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円買いが強まったことからユーロ円は大きく下落し137円台を下回っての推移となっています。本日はまずしっかりと137円台を回復できるかどうかに注目したいところです。137.00付近で上値を抑えられてしまうと再度下値を探る動きが活発化する可能性も考えられます。

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ポンドドルは1.603−1.613付近でのレンジ推移となっており、方向感のはっきりしない推移が続いています。本日はまずこのレンジのどちらに抜けてくるかをしっかりと確認したいところです。

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豪ドルは0.88を挟んだ攻防が続いています。10月2日の高値である0.826付近を上抜けることができればダブルボトムのネックライン上抜けとなり上昇圧力が加速する可能性が高まるため、注目したいところです。サポート候補としては昨日の欧州時間のサポートとなった0.8765、アジア時間のサポートとなった0.8725付近が挙げられます。

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【本日の注目材料】

本日は米国時間にFOMC議事録の発表が予定されています。この9月のFOMCはイエレン議長の記者会見付きのものであったことから注目度はそれほど高いとは思われませんが材料が少ないことを考えると過敏に反応する可能性も考えられます。焦点としては声明の「相当期間」の削除や「労働資源の未活用」部分の文言修正などに関し活発に議論が行われていたかどうかとなります。次回で削除、変更の可能性を連想させる内容であればドル買いのきっかけの一つになるかもしれません。
また米国では決算発表のが続くことから株式市場の動向にも注目したいところです。昨日大きく値を下げていることから、反発に転じることができるかどうかに注目です。各株価指数ではテクニカル的には弱さの目立つものが多く、思わぬ大崩れからリスク回避色の強まりへ転じる可能性もあることには注意が必要です。

【本日の予定】

08:50 8月国際収支
10:45 中国9月HSBCサービス業PMI
12:45 10年物価連動国債入札(5000億円)
14:00 9月景気ウォッチャー調査
14:00 10月日銀金融経済月報公表
20:00 米MBA住宅ローン申請指数
21:15 加9月住宅着工件数
21:30 エバンス米シカゴ連銀総裁講演
23:30 米週間原油在庫
翌2:00 米10年債入札
翌3:00 FOMC議事録公表(9月16日-17日開催分)
翌5:30 バーナンキFRB議長講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト