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Buy the Rumor, Sell the Fact_9.19

【著者】

中長期的にポンドは弱い動き継続?

スコットランド独立の是非を問う住民投票は、地区によっては投票率が87%を超えるなど、記録的な投票率の高さの中、反対多数となりました。その結果スコットランドがイギリスから分離独立する、というリスクはなくなりました。

これまでは、スコットランド独立懸念で売られたポンドが、その可能性が低くなったことで買い戻されていましたが、結果がはっきりした時点から再び売りが強まって、いわゆる「Buy the Rumor, Sell the Fact」の動きになっています。

もともと6月に高値を付けたあとのポンドは、行き過ぎた利上げ期待の後退と、カーニーBOE総裁の発言が一貫性を欠くこと、地政学的リスクの高まりなどで下落を開始していました。スコットランド問題はそれまでほとんどリスクと見られていなかったものが、8月末から急に取り沙汰されたものですので、この問題がなくなっても中期的にポンドが買われる事はないと考えられます。

また、このスコットランドの問題は、これで終わったわけではありません。というのもイギリス政府は、スコットランドに対し独立しなかった場合これまで以上の自治権を認める、としているのです。

その影響で、今後ウェールズはもちろん、スコットランドよりも経済規模の大きいヨークシャー、ウェーズよりも経済規模の大きいグレーターマンチェスターやなど別の地方もより広範な自治権を求める動きが加速すると予想されます。

そういった動きが拡がって、最終的に連邦制のような国家体制に向かっていくとすれば、これまでのイギリスとは違った国家になるということで、その善悪はともかく不確実性が増すことで、長期的にポンドは買いにくい通貨になることが考えられます。

<本記事ご協力>

チーフストラテジスト 高野やすのり様
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高野やすのり|FXプライムbyGMO

高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト