中国株下落、ギリシャ情勢によるリスク回避相場

【著者】

昨日は引き続きギリシャ問題が不透明な状況が続くなか、軟調な推移が続いていた中国株の下落が加速したことなどが嫌気され相場全体がリスクオフモードとなり、円買いが強まり、ドル円クロス円は大幅下落となりました。株式市場は軟調な推移となり、米国債利回りも低下となっています。

また、中国株式市場の下落と合わせて、原油や鉄鉱石などの資源価格の下落が続いているため、豪ドル南アフリカランドなどの資源国通貨は上値の重い推移が目立っています。

ギリシャに関しては本日ギリシャ側からの改革案提出、12日までに合意できるかどうかに注目が集まり、合意できないと本格的にユーロ離脱が意識され、リスク回避色がさらに強まる可能性も考えられます。12日が日曜日ということもあり、週を跨いでの取引には注意したいところです。

米国株式市場

主要通貨ペアの推移

ドル円は軟調な推移となり再度122円割れとなり、3度目の正直ということでストップ売りを絡め下落が加速し、大崩れとなり120円台へ突っ込む動きとなりました。久しぶりの大幅下落となったため、多少の反発は出ると考えられますが、短期的な下降トレンドが明確となっているため、戻ってきたところでは逃げ遅れた参加者の「やれやれ売り」や売りで入りそびれた参加者の新規売りが出やすい状況となり、上値の重さは残りそうな気配がしています。

usd jpy

ユーロドルはリスクオフの流れで対ポンドや対オセアニア通貨での買い戻しも下支えとな比較的底堅い推移となっています。しかし、上値も重く1.11は突破できず、NY時間は1.108がレジスタンスとなり伸び悩む動きが続いています。しっかりとレジスタンスとなっている1.11を上抜けることができれば、さらなるストップ買いを誘発し、上昇が進む可能性も考えられるため接近した際には警戒が必要です。

eur usd

ユーロ円はドル円、クロス円に足を引っ張られ、上値の重い推移が続きました。しかし、5月にサポートとなった133.10付近は近そうで遠く、下げ渋る動きが続いています。その水準を割り込み節目の133.00を割り込むような動きとなるとストップ売りを絡め下落が加速する可能性もあるため接近した際には警戒が必要です。

eur jpy

ポンドドルはサポート候補と考えられていた、1.555の水準、トレンドラインをしっかり割り込み下落貴重が強まっています。6月1日のサポートとなった1.517付近まで下値余地が広がっているようにも考えられ、その水準を割り込むとさらなる1.5割れも視野に入れた下落圧力が強まる可能性も出てくるため、下落基調が強まった際は警戒が必要です。

gbp usd

豪ドルは軟調な推移が続いていますが、下ヒゲを残す足が続いていることを考えるとそろそろ、底も硬くなりそうな気配が出てきています。先ほど発表された豪雇用統計は強い結果となり上昇する動きとなっていますが、その後持ちこたえられるかどうかを風見鶏としたいところです。すぐに押し戻されるようであればさらなる下落となる可能性も十分に考えられます。

aud usd

本日の注目材料

本日は話題の中国株の下落が止まるかどうか、ギリシャの改革案に対するダメだしが出るかどうかを中心に株価や債券市場の動向などを見ながら市場のリスク地合いを探る神経質な状態が続くことが想定されます。昨日のFOMC議事録への反応の薄さなどから見ても経済指標への注目度は薄い可能性があるため、米国時間の新規失業保険申請件数も影響は限定的になるかもしれません。

本日の予定

08:01 英6月RICS住宅価格 
08:50 日5月機械受注
08:50 日6月マネーストックM3
08:50 日対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
10:30 中国6月消費者物価指数生産者物価指数
10:30 豪6月雇用統計
12:45 日30年国債入札
17:30 ノワイエ仏中銀総裁講演
18:45 コチャラコタ米ミネアポリス連銀総裁(投票権なし)講演
19:30 トゥスクEU大統領、ベッテル・ルクセンブルク首相、会見
20:00 イングランド銀行金融政策委員会(MPC)金融政策発表
21:15 加6月住宅着工件数
21:30 米新規失業保険申請件数
21:30 加5月新築住宅価格指数
23:00 ブレイナードFRB理事講演
翌2:00 米30年債入札
翌2:10 ジョージ米カンザスシティ連銀総裁(投票権なし)講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト