マーケット

春よ来い

【著者】

外国為替市場情報|2014/03/31

先週末の欧州時間に発表されたドイツの消費者物価指数は市場予想通りの前年比0.9%となりましたが、事前に発表されたユーロ圏の消費者物価指数との相関が高いとされるザクソニー州のものが弱含み、さらにはスペインの消費者物価指数がマイナス圏に突入したことを受けてユーロ売りが進む展開となりました。

その後は米国の個人所得、個人消費支出が市場予想通り強い結果となったことや中国の景気刺激策への期待などもあり、リスクオン地合いが強まり、米国債利回り、株価が上昇、ドル円も上昇を強める展開となりました。

それに反し、それまで勢いの強かったオセアニア通貨は失速、調整が入る展開となりました。

本日は早朝、米国とロシアにてウクライナ情勢に関して歩み寄りをみせる報道もあり、リスクオン地合いは強まりつつあり春の到来が近づいているのかもしれません。

ドル円は金曜日の米国時間に103.00へのトライに向かいましたが、失速となりました。しかし、102.75をサポートに再度の103円台へのトライをうかがう状態となっています。103円台を回復できると次に意識されるのは3月7日の高値である103.76近辺となり、そのラインを上抜けると105円台へのトライも視野に入れた上昇が見込めると思われます。サポートとして意識されるのは節目の102.00、3月27日のサポートとなった101.70近辺と考えられます。

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不沈空母ユーロドルはドイツザクソニー州、スペインの消費者物価指数の低下を受けて1.37手前までの急落となりましたが、その後のリスクオン地合いを受けて底堅さを取り戻す推移となっています。結局終わってみれば急落前の水準よりも上での推移となっています。本日はまずは昨日のサポートである1.3705を守ることができるのかどうか、また、逆に昨日の高値である1.3773を上回ることができるのかどうかに注目したいところです。

本日は欧州時間にユーロ圏の消費者物価指数の速報値の発表が予定されていることから、結果次第では再び1.37割れを試す可能性もあり、不沈空母が崩れる状況になるのかどうか注目です。

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ユーロ円は104.50を割り込みレンジの下抜けとなりましたが、結局ダマシで終わり再び上昇へ転じる推移となりました。下抜けがきれいなダマシで終わってしまったことから、上抜けの可能性が高くなってきています。本日は3月中盤から上値を抑えてきた142.00を上抜けることができるかどうかに注目が集まります。上抜けると3月7日の高値である143.80近辺が視野に入れた上昇につながる可能性が高まります。

ユーロドル同様、本日のユーロ圏の消費者物価指数では結果次第では大きな変動となる可能性もあるため発表前後には注意が必要です。

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底堅さが目立ち始めているユニオンジャック3兄弟(英ポンド、豪ドル、NZドル)の長兄の英ポンドはジリジリと上値を追う動きとなり、保ち合いを上抜けそうなところでの推移となっています。1.67台を回復する動きとなると再度1.68台を目指す波動となる可能性が高いと考えられますが上値も少し重くなりだしたことから調整には注意が必要です。

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ユニオンジャック3兄弟の次男豪ドルは金曜日は0.93を目前に調整の一日となりましたが依然として0.925近辺での推移を続け上をうかがう推移となっています。オーストラリアの経済指標は比較的良好なものが続いたことや、RBAの豪ドル高を牽制するアクションが薄いこと、さらには中国の景気刺激策への期待も重なっていることが主因と考えられますが、今週発表となるRBA金融政策会合後の声明にて豪ドル高に関しての文言が組み込まれるか、またその内容に注目が集まります。

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【本日の注目材料】
本日は欧州時間に発表となるユーロ圏の消費者物価指数の発表に注目が集まります。市場予想は全体での中心値が0.6%と弱含む予想となっています。一部では0.5%との予想も出ていることから、もし予想に反し強い数字となるとユーロ急騰というシナリオも想定できると思われます。

また、米国時間にはシカゴPMI、イエレンFRB議長の講演に注目が集まります。シカゴPMIの市場予想は控えめで前回より0.3p低下の59.5となっていることから強含んだ際のインパクトは大きくなると予想されます。他のPMIが上昇基調にあることを考えると十分に可能性はあると思われます。イエレン議長の講演ではFEDの利上げ開始時期に関して、先日のFOMC後の会見でのコメントを修正、または補足するような内容が飛び出すとそれなりのインパクトがあると考えられますので講演時間中には注意が必要です。

また、ウクライナ情勢に関して少し明るい兆しが見えてきたことからポジティブな進展がみられるとリスクオン地合いが更に高まる可能性があるため突発的な報道にも注意が必要です。

【本日の予定】
08:50 2月鉱工業生産(速報値)
09:00 NZ3月ANZ企業信頼感
15:45 仏10-12月期GDP(確報値)
17:00 バローゾ欧州委員長講演
17:30 英2月消費者信用残高
18:00 ユーロ圏3月消費者物価指数(HICP)(速報値)
21:00 南ア2月貿易収支
21:30 加1月GDP
22:45 米3月シカゴ購買部協会景気指数
22:55 イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長講演
23:30 米3月ダラス連銀製造業活動指数

佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト