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G20や原油増産凍結へ向けた会議を控え鈍い動き

【著者】

昨日からの流れ

昨日は米国時間に発表された米国消費者物価指数が市場予想を下回ったことを受けてドル売りが強まったほか、熊本県を中心に起きた地震の報道を受け、リスク回避の円買いが強まる場面もありましたが、長続きせず、ドルが底堅い動きとなりました。G20や原油増産凍結へ向けた会議などが控えていたことなどもあり、各通貨方向感を欠く動きが続いています。

また、英国ではEU離脱の是非を問う国民投票に関しての世論調査にて離脱賛成派が支持を強めているとの報道が増えてきており、ポンドの上値を圧迫する場面が増えており、ポンドの値動きが荒くなっていることには注意が必要です。

主要通貨ペアの推移(2016/4/15)

USDJPY

昨日のドル円(USD/JPY)は109.55付近で上値が詰まり、伸び悩む推移となっていましたが、NY時間に入ると冴えない消費者物価指数や本邦の地震の報道を受けて下落する動きとなったものの、底堅さを見せる動きとなった後、本日アジア時間序盤には前日の高値である109.55を上抜ける動きとなっています。次のレジスタンス候補としては3月30日からの下落に対して38.2%戻しとなり、心理的節目となり110.00付近が意識されそうです。

豪ドル

EURUSD

ユーロドル(EUR/USD)は上値の推移となったものの、下げ渋り、1.12台中盤での推移となっています。上値の重さは残っているものの、日足チャートでは十字線が出現し、方向転換の可能性も示唆しています。そのため、本日は昨日のレンジである1.123-1.13をどちらに抜けていくかで方向感を探っていきたいところです。

ユーロドル

EURJPY

昨日のユーロ円(EUR/JPY)は下値を探る動きとなっても122.70付近がサポートとなり、下落を食い止める動きとなり、123円台に押し戻す動きが続いています。日足チャートを見ると、今週は方向感の薄い動きが続いているため、方向感が出てくるまでは様子を見たいところです。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルはEU離脱懸念が強まる場面では売られるものの、反動も強く神経質な動きが続いています。日足チャートを見ると保ち合い状態が続いており、抜け出すまでは方向感の薄い推移が続きそうな形となっています。
保ち合いを抜け出した方に動き出すことが想定されますが、三角形の先に達しているため、騙し確率が若干高まっているため、直近の高値安値を抜けるのを確認した方が、より精度は上がりそうな状態と考えられます。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは底堅い推移となりましたが、直近の高値である0.7723を超えるところでは上値が詰まり、0.76台まで押し戻される動きとなり、レンジ突破はお預けとなりました。本日は昨日の高値となった0.7737を終値ベースでしっかりとうわ抜けることができるかどうかに注目したいところです。
伸び悩むようであれば再度レンジの加減である0.7500割れを試しに行く可能性も浮上するため、しっかりと上抜けることができるかどうかに注目したいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日はアジア時間に中国のGDPを始めとする経済指標の発表が予定されています。市場はある程度の弱い結果となることは想定しているため、底堅い結果となった場合の方がインパクトが大きくなることが想定され、先日の貿易収支の結果と併せて中国の景気減速懸念を和らげ、市場のリスク許容度を高めると考えられます。ただし、市場の想定以上に弱い結果となってしまうと景気減速懸念が強く意識され、市場のリスク許容度が低下するというシナリオもあり得るため、注意が必要です。

NY時間はNY連銀製造業景況指数や鉱工業生産などの米国の経済指標が予定されているほか、金融機関の決算などが予定されています。また、昨日から続くG20にも注目が集まります。

G20では通貨安競争に関してや、急激な為替変動に関しての措置に対しての議論に注目が集まり、ドル円の下落に対抗する手段に対しての理解がしっかりと得られるようであれば、ドル円の下支え材料となることが想定されます。

また、週末に原油増産凍結へ向けた会議が予定されています。利益確定売りがまだ出てくる可能性もあり、原油価格が神経質な動きとなることが想定されます。そのため、資源国通貨はもちろん、市場のリスク回避色が強まるようであれば、その他通貨への影響も出てくると考えられるため、本日から、来週序盤にかけては注意が必要です。

本日の予定

G20
10:30 豪準備銀行(RBA)、金融安定化報告公表
11:00 中国13月期GDP
11:00 中国3月小売売上高・鉱工業生産・固定資産投資
13:30 日2月鉱工業生産(確報値)
16:00 トルコ1月失業率
18:00 ユーロ圏2月貿易収支
21:00 シティー・グループ13月期決算発表
21:30 米4月NY連銀製造業景況指数 
21:30 加2月製造業出荷 
22:00 ドムブロフスキス欧州副委員長講演
22:15 米3月鉱工業生産 
23:00 米4月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
翌1:50 エバンス米シカゴ連銀総裁(投票権なし)講演
翌5:00 米2月対米証券投資

4/17(日) 
原油増産凍結へ向けた産油国会合

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト