FXコラム

経常赤字の何が悪い? その2

【著者】

外国為替市場コラム|2014/03/26

「経常赤字の何が悪い? その1」
https://fx.minkabu.jp/hikaku/fxbeginner/current-account-deficit-bad/

2013年通年の経常収支は3兆3061億円の黒字。貿易収支は12兆2349億円の赤字だが、所得収支が15兆5410億円の黒字で、差し引きでは経常黒字となった。
日本の経常黒字は33年連続で続いており、統計がある1966年からの累積では400兆円にも積み上がっている。私はこれを潜在的な円買い圧力だと見なしている。

参照図:
経常赤字

もっとも、クロスボーダーの資金取引のうち、「資本収支」や「外貨準備増減」は円売り圧力となっているので、差額ではそんな数値にはならないが、この圧力が1966年時点の360円から、今日の100円近辺まで円が上昇した主因だと見ている。

財務省のホームページでは、経常収支に含まれる3つの収支を以下のように説明している。

1)貿易・サービス収支

貿易収支及びサービス収支の合計を示し、実体取引に伴う収支の状況を示す。

1-1)貿易収支

財貨(物)の輸出入の収支を示す。
国内居住者と外国人(非居住者)との間のモノ(財貨)の取引(輸出入)の収支状況を示します。

1-2)サービス収支

サービス取引の収支を示す。

(サービス取引の主な項目)
輸送:国際貨物、旅客運賃の受取・支払
旅行:訪日外国人旅行者・日本人海外旅行者の宿泊費、飲食費等の受取・支払
金融:証券売買等に係る手数料等の受取・支払
特許等使用料:特許権、著作権等の使用料の受取・支払

2)所得収支

居住者と外国人(非居住者)との間の賃金・給与等の受取・支払(雇用者報酬)のほか、居住者が非居住者に対して有する金融資産(出資、貸付、預金等)から生じる利子、配当金等の受取(投資収益/受取)と、非居住者が居住者に対して有する金融資産(出資、貸付、預金等)から生じる利子、配当金等の支払(投資収益/支払)を合計した収支状況を示しています。

(投資収益の主な項目)
直接投資収益:親会社と子会社との間の配当金・利子等の受取・支払
証券投資収益:株式配当金及び債券利子の受取・支払
その他投資収益:貸付・借入、預金等に係る利子の受取・支払

3)経常移転収支

官民の無償資金協力、寄付、贈与の受払などの収支を示す。
居住者と非居住者との間の対価を伴わない資産の提供に係る収支状況を示しています。

[GMO]

矢口 新

矢口 新

大学卒業後、国内外の大手証券会社にて為替、債券のディーラー、機関投資家セールスを勤めた後、株式会社ディーラーズ・ウェブを創業(2002年5月~2013年5月)。2013年4月まで同社代表取締役社長。