米国債利回りの低下は止まるのか?

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外国為替マーケット情報|2014/04/11

昨日はアジア時間に発表となった中国の貿易統計が輸出、輸入ともに減少となったことからリスク回避色の強い相場展開になりました。
中国の李克強首相が「経済成長率の一時的な振れに応じて、短期的で強力な刺激策は取らない」とコメントしたことなども安心感を後退させる材料の一つとなりました。

米国株式市場はナスダックを中心に大幅下落、米国債利回りも低下となりました。為替市場では今週続いたドル安の流れは継続となりました。
昨日は暗い材料だけではなくアジア時間に発表された豪雇用統計が失業率が上昇予測に対し、大きく低下したことや、ギリシャが金融支援を受けてから初めて国債発行を行い、しっかりとした需要が確認されたこと、米国時間に発表された新規失業保険申請件数が30.0万件と低い水準となったこなど明るい材料もありました。豪雇用統計は豪ドルを下支えし、ギリシャの国債はユーロを下支え、新規失業保険申請件数は短時間ではありますが、ドルの買戻し材料となりました。

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昨日のドル円は軟調な推移が続きました。
米国債利回りはジリジリと低下し、株式市場も軟調な推移を続けました。本日の日経平均も14,000を割り込んでの推移となり上値の重い状況が続いています。ドル円の上値の重い動きはまだ続きそうな気配もしますが、米国債利回りの下落もFOMC前の水準を下回るところまできていることからそろそろ限界にきているかもしれません。

本日は3月に2回サポートとなっている101.20を守り切れるかどうかに注目したいです。このラインを割り込んでしまうと再度100円台へ下落してしまう可能性が高まります。100円台では2月5日の安値である100.75が強く意識され、割り込むようだと本格的に100円割れが意識されると思われます。レジスタンスは昨日の新規失業保険申請件数の発表後にレジスタンスとなった102.00近辺が意識されると思われます。

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ギリシャの国債を順調に消化したこともあり、不沈空母ユーロは続伸となりました。1度目の1.39トライは失敗に終わり、現在2回目のトライに向かっているところです。このラインを抜けると3月中盤に上値を抑えられた1.39中盤を試しに行く動きとなり、上抜けると大台の1.4が現実味を帯びてきます。まずはしっかりと1.39台に乗せられるかどうかをチェックしたいところです。
不沈空母も本格的に量的緩和を行うという流れになるとそれなりの衝撃をうけると考えられるため、週末のドラギ総裁をはじめとするユーロ圏要人のコメント機会にオオカミ少年達のコメントに相場が揺さぶられるリスクには注意が必要です。

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ユーロ円はドル円とユーロドルに挟まれ方向感のない推移を続けています。140.0がしっかりとしたサポートとなっているものの高値も切り下げているような状況となっています。まずは140.00-141.50のレンジをどちらに抜けてくるかをしっかりと確認したいところです。

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ポンドドルは1.68を上抜けたところでは重く、上値を伸ばし切れませんでした。昨日のBOE金融政策会合での金融政策は市場予想通り据え置きとなりました。発表後売りで反応したもののその後はドル売りの波に押し上げられ、影響は限定的なものとなっています。
今週は良好な経済指標の波に乗り短期的に大きく上昇したため反動も出やすい状況となっていることが伺えます。
本日は昨日の安値である1.6754を守り切れることができるのか、上は昨日2度上値を抑えた1.6792近辺を上抜け再度1.68にトライできるかどうかにまずは注目していきたいところです。

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豪ドルは欧州序盤に0.946近辺まで上昇したのちは上値の重い推移が続いています。豪雇用は好結果となったものの中国の貿易統計の悪化、李首相のコメントが重くのしかかり、株価の下落も併せて大きな調整直の強い状況となり、現在は豪雇用統計発表前の水準まで下落を強めています。本日はFOMC議事録のサポート水準である0.9348を守れるかどうかに注目したいところです。このラインを割り込むと短期的に溜まった豪ドルロングがさらに投げ出され下落スピードが高まる可能性が高まります。

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【本日の注目材料】
本日はドイツの消費者物価指数の確報値、米金融機関の決算発表、米生産者物価指数、ミシガン大消費者信頼感指数の発表が予定されていますが、個々の経済指標の結果よりも大きな流れとして米国債利回りの下落が止まるのかどうかに注目です。下落余地も少なくなってきていることや週末ということもあり、反発に転じ、ドルの下支えとなるシナリオも十分に考えられるます。また、昨日大きく下げている米国株式市場が反発に転じることが出来るかどうかにも注目したいところです。

【本日の予定】
G20財務相・中央銀行総裁会議
国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季総会
08:50 日銀・金融政策決定会合議事要旨公表(3月10-11日開催分)
08:50 3月マネーストックM3
10:30 中国3月消費者物価指数・生産者物価指数
12:45 日30年国債入札(7000億円)
15:00 独3月消費者物価指数(確報値)
20:00 JPモルガン・チェース決算発表
21:00 ウェルズ・ファーゴ決算発表
21:30 米3月生産者物価指数
22:15 バローゾ欧州委員長、コエリョ・ポルトガル首相コメント
22:55 米4月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)

【週末のイベント】
4/12(土曜日)
国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季総会
翌1:00 ドラギECB総裁会見
4/13(日曜日)
国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季総会
翌2:30 ステインFRB理事講演
翌4:30 クーレECB理事講演

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OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

【闘魂注入】シュラスコ佐藤の大胆予想! 佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト