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思惑の違い

【著者】

今の相場は円高???

ワシントンで行われているG20財務相・中央銀行総裁会議に合わせ、日米財務相会合が行われました。

この席で麻生財務相は最近の円高について「一方的に偏った動きに強い懸念を有している」と述べたようです。

なんとか市場に対してこれ以上の円買いを思いとどまってもらいたいという意図でしょうが、しかし当然と言えば当然ルー財務長官はその事に対して特段の反応はせず、結局は「通貨安競争や過度な相場変動の回避を原則とするG20合意をすべての国が尊重することが重要」との結論になりました。

日本としては、昨年6月には125円台後半まで上昇したドル円が、107円台後半まで18円も「円高」になった。とりわけ今年入りしてから13円も急速に「円高」になった、という懸念を示したのですが、一方でアメリカは、2014年半ばから約25%ドル高が進んで、現在も高値圏にある、という事で再び「ドル高」が進む事を懸念しています。そう考えれば、2012年後半の80円近辺から現在の109円台でも40%近く円安になっているのですから、「円高懸念」を共有する事には程遠いということになります。

先日のG20サミットでダイセルブルーム・ユーログループ議長が「日本が競争的な通貨切り下げを行うことへの懸念があった」と述べましたが、G20全体から見れば購買力平価などから見れば相対的に円安の水準にあるドル円相場へのドル買い介入は話題にすらならないという事です。

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チーフストラテジスト 高野やすのり様
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高野やすのり|FXプライムbyGMO

高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト