マーケット

ドル全面高 5/20

【著者】

昨晩の概況

昨日は欧州時間にクーレECB理事から債券購入を増加する方針や、ノワイエ・フランス中銀総裁からインフレ目標達成に必要であれば追加措置を講じる用意があるとのコメントが出たことから、ユーロ売りが加速する展開となりました。これらのコメントから、ECBはこれ以上のユーロ高を望んでいないことや、現在の荒れる債券市場に対して警戒が強まっていると考えられ、しばらくはユーロの上値圧迫材料となりそうです。

また欧州時間に発表された英国消費者物価指数は市場予想を下回り、1960年代以降はじめてのマイナス圏に突入したことを受けてポンドも急落する展開となりました。

米国時間に入ると住宅着工件数が市場予想を上回る結果となったことを受けてドル買いが強まる展開となり、全体を通してはドル全面高の状態となりました。米国株式市場はダウがプラスとなったものの、SP、ナスダックはマイナスの推移となり、債券市場では米国債利回りが上昇する動きとなっています。

NYダウ

【主要通貨ペアの推移】

ドル円は堅調な推移が続き120円台後半での推移となっています。保ち合いは上に抜けたものの、121円台をしっかりと回復できるまでは依然として上値の重さが残る可能性があるため注意したいところです。

ドル円

ユーロドルはECBメンバーの発言を受け下落し、NY時間も米国経済指標が良好な結果となったこともあり上値の重い推移が続いています。日足チャートでは1.113付近をネックラインとしたダブルトップを形成している状態となっていますが、終値ベースではなんとか踏ん張ったような状態となっていますが、再度割り込むような動きとなると下落圧力が強まる可能性があるため警戒が必要です。

ユーロドル

ユーロ円は欧州時間に大きく下落した後はレンジ内での推移となっています。本日は昨日のNY時間のレンジである134.00-134.70をどちらに抜け出すかで方向感を探っていきたいところです。

ユーロ円

ポンドドルは欧州時間にユーロにつられて下落後は英国消費者物価指数が市場予想を下回ったことから、下落が加速し一時1.55を割り込むところまで押し込まれる動きとなっています。
本日は昨日のNY時間のレンジである1.5447-1.5533のレンジをどちらに抜けてくるかで方向感を探っていきたいところです。

ポンドドル

豪ドルは上値の重い推移が続いたあと、米国の経済指標が強い結果となったことから下落を強め、0.79台前半まで押し込まれる動きとなっています。日足チャートではトレンドラインを割り込んできたため、さらなる下落に注意したいところです。

豪ドル

【本日の注目材料】

本日はBOEのMPC議事録、FOMC議事録が予定されています。MPC議事録では利上げ観測を後押しするような内容となればポンド買いで反応すると考えられ、また利上げ賛成票が出てくるようであればサプライズとなり大きな上昇となる可能性も考えられます。

FOMC議事録は利上げを急がない旨の内容となると、ドル売りで反応となる可能性もあるため警戒が必要です。

【本日の予定】

08:50 日13月期GDP・1次速報
16:00 エバンス米シカゴ連銀総裁(投票権あり)講演
17:30 イングランド銀行金融政策委員会(MPC)議事録公表(5月711日開催分)
18:00 ユーロ圏3月建設支出
20:00 米MBA住宅ローン申請指数
21:30 加3月卸売売上高
23:30 米週間原油在庫
翌3:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録公表(4月2829日開催分)

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト