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ユーロ中心にドル反落

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ユーロ中心にドル反落

昨日の為替相場は大荒れとなりました。前日までのドル高の流れは一変しユーロや豪ドルなどを中心にドル売りが強まる展開となりました。背景にはアジア時間にRBAの政策金利が据え置かれ、声明文が追加緩和を示唆するような内容とはならなかったことから豪ドル買い戻しが活発化し、欧州時間にはユーロ圏の消費者物価指数の速報値が底堅さを見せたことやギリシャ債務問題に関して明るい報道が流れたこと、欧州債券市場が不安定な推移となり欧州債利回りが上昇したことなどからストップ買いを絡め力強い上昇となりました。

ドル円もアジア時間に125円台を一瞬達成後は怒涛の利食い売りに押され、一時は123円台まで押し込まれる動きとなっています。また、米国時間に発表された製造業受注も市場予想を大きく下回ったこともドル売りを後押しする材料となりました。

主要通貨ペアの推移

ドル円はアジア時間序盤に125円台に到達後は利食いに押され一時124円台まで押し込まれる動きとなっています。日足チャートでは高値圏で高値更新後、前日の始め値を割り込んでクローズとなり、本日も上値の重い状況となりそうな足が出現しています。昨日のサポートとなった123.75付近を割り込むような動きとなると、利食い、損切りの動きがさらに強まる可能性もあるため、注意したいところです。

ドル円

ユーロドルはギリシャ債務問題に明るい報道が出てきたことやユーロ圏消費者物価指数の速報値が市場予想を上回ったこと、ユーロ圏の債券市場が再び不安定となり利回りが上昇したことなどからストップ買いを絡めながら短期間で大きな上昇となりました。
本日はこの流れが続くかどうかをしっかりと確認したいところです。

欧州時間からは債券市場の動向に警戒しつつ、米国時間にはADP雇用統計やISM非製造業景況指数などインパクトの大きい経済指標が続き、ドルに悲観的な結果となればさらなる売りポジションの絞り出しが進むと考えられる反面で良好な結果となれば再度下値を探る動きが活発化すると考えられます。

ユーロドル

ユーロ円もレジスタンスとなっていた137.00をしっかりと上抜け上昇が加速しています。直近では頑張りすぎた分の調整が多少入りそうではありますが、週足チャートなどで見るとヘッドアンドショルダーに近い形となり、中長期的には145円付近も視野にいれた上昇基調が強まりそうな形となっています。昨日は昨日のNY時間のレンジとなっていた138.24138.65のどちらに抜け出すかで方向感を探っていきたいところです。

ユーロ円

ポンドドルはドル売りの流れに押し上げられ反発となっています。
先週終盤のレジスタンスとなっていた1.53をしっかりと上抜けてきたことから本日はその1.53がまずはサポート候補となると考えられます。レジスタンス候補はまずは昨日のレジスタンスとなった1.5367で突破すると節目の1.54などが意識されると思われます。

ポンドドル

豪ドルはRBAの声明文が追加緩和を示唆する内容ではなかったことから反発を開始し、そのままドル高の流れに乗り、大きな反発となりました。
本日は先ほど発表された豪GDPが市場予想をしっかりと上回ったことからさらに上昇を強め0.78台に乗せる動きとなっています。

本日は先週のレジスタンスとなった0.784を突破できるかどうか、GDP発表前のサポートである0.7755付近を守れるかどうかで方向感を探っていきたいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日は欧州時間にユーロ圏のサービス業PMI、小売売上、失業率、英国のサービス業PMIの発表が予定されています。ユーロ圏のPMIは確報値のため、速報値との乖離が大きくなければインパクトは小さいと考えられますが、英国のサービス業PMIはポンドを中心にそれなりのインパクトがあると考えられます。

米国時間はドラギ総裁の記者会見に加え、雇用統計の前哨戦となるADP雇用統計、最新の米国の非製造業部門の景況感を探る上で重要なISM非製造業景況指数の発表が予定されています。ドラギ総裁の記者会見ではユーロ圏の景気への評価、追加緩和に関してのコメントなどに注目が集まります。イベントが続くことから結果次第で一喜一憂する不安定な相場が続くことが予想されます。また、昨日も欧州の債券市場が不安定な推移となりユーロを大きく揺さぶる動きとなったため、本日も警戒が必要です。また、ギリシャ関連の報道にも引き続き警戒が必要です。

本日の予定

10:30 豪13月期GDP
10:45 中国5月HSBCサービス業PMI 
15:00 英5月ネーションワイド住宅価格
16:50 仏5月サービス業PMI(確報値)
16:55 独5月サービス業PMI(確報値)
17:00 ユーロ圏5月総合・サービス業PMI(確報値)
17:30 英5月サービス業PMI 
18:00 ユーロ圏4月小売売上高
18:00 ユーロ圏4月失業率
20:00 米MBA住宅ローン申請指数
20:45 欧州中央銀行(ECB)理事会、政策金利発表
21:15 米5月ADP全国雇用者数
21:30 ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁定例記者会見
21:30 米4月貿易収支
21:30 加4月貿易収支
22:45 米5月マークイット総合PMI・サービス業PMI(確報値)
23:00 米5月ISM非製造業景況指数
23:30 米週間原油在庫
翌3:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
翌3:15 エバンス米シカゴ連銀総裁(投票権あり)講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト