マーケット

引き続きドルが堅調推移

【著者】

昨日からの流れ

昨日もドルは堅調な推移となっています。米国時間に発表された米国消費者物価指数は堅調な数字となり、米国の年内利上げ観測をサポートする材料となりました。その後に発表された鉱工業生産は市場予想を下回り、前月比マイナスとなりましたが、市場は冴えない製造業関連の結果には慣れてきており、反応は限定的なものとなっています。

株式市場は米国の利上げ観測、ドイツにてテロへの警戒感が強まったことなどを背景に上値の重い推移、米国債利回りも伸び悩む推移となっています。為替相場ではリスクに敏感なドル円は比較的底堅い推移であるものの、123.50の手前で足踏み状態となり、ユーロドルは上値の重い推移が継続。1.06台前半まで押し込まれる動きとなっています。

為替相場では現状リスク回避の流れは限定的で米国の利上げへの関心の方が強い状態と考えられますが、何らかのきっかけでリスク回避色が強まる可能性も十分に考えられるため、注意が必要です。

主要通貨ペアの推移(2015/11/18)

USDJPY

昨日のドル円は123円台を守り、緩やかな上昇となり123.50を試し、失敗する動きとなっています。サポートとなったのは123.20付近で上下30pipsの狭いレンジでの推移となっています。本日はこの狭いレンジをどちらに抜けてくるかで方向感を探っていきたいところです。雇用統計直後の高値が123.60付近であるため、123.50を抜けても123.60を突破するまでは上値の重さは残るかもしれません。
下方向は123.20を抜けると先週終盤にレジスタンスとして活躍した節目の123.00がサポートとして意識されそうな水準となっています。

また、本日は米国時間にFOMC議事録の公表が予定されており、発表前後は不安定な推移となる可能性もあるため、注意が必要です。

ドル円

EURUSD

ユーロドルは上値の重い推移が続いています。ファンダメンタルズ面でもテロの脅威、ECBの追加緩和期待とユーロの上値を圧迫しそうな材料が続いています。先週の安値である1.0674付近を割り込む動きとなっており、下落基調は引き続き強い状態となっています。
ただし、徐々に市場のユーロ売りのポジションが拡大していることには警戒が必要です。時間足チャートのRSIではダイバージェンスが発生しており、短期的に反発の可能性も考えられ、ストップ注文が溜まっていそうな水準に近づいた際にはショートスクイーズにも注意が必要です。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円は上値の重い推移が続き、終値ベースでしっかりと先週までのサポート水準である131.50を割り込む動きとなっているため、さらなる下落にも注意が必要です。まずは週明けにつけた安値である130.65付近を守れるかどうかに注目です。割り込んでしまうと126円付近も視野に入れた下落圧力が強まる可能性が高まります。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは上値の重い動きとなっていましたが、欧州時間に発表された英国の消費者物価指数が底堅い推移となったことで反発する動きとなり、1.52台を回復、1.52台を維持する動きとなりました。日足チャートでは下落基調が強まりそうな形となっていましたが、再び方向感の読みにくい状態となっており、本日はこの1.52台をしっかり守れるか、レジスタンスとなっている1.52台中盤を突破できるかどうかで方向感を探っていきたいところです。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルはアジア時間は上値の重い動きとなりましたが、欧州時間欧州時間以降は反発となりました。連動性の強い商品市場は冴えない動きとなりましたが、下げ渋る動きが続いています。また、これまで売られていた対ユーロでの買い戻しが目立っており、EURAUDは1.5を割り込む動きとなっています。

日足チャートでは保ち合い状態が続いており、方向感の薄い動きが続いているため、本日は昨日のレンジである0.7070.714のどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日は米国時間に住宅着工件数、FOMC議事録の発表が予定されています。先行指標となる建設許可件数が前回冴えない結果であったこともあり、市場予想は若干控えめとなっており、多少弱い結果となっても、現在の利上げ観測を圧迫する材料とはならないと考えられます。

FOMC議事録は議長会見のない回であるため、会見付きの回よりも注目度は高いと考えられますが、強い前回の雇用統計の前ということや、その後にイエレン議長を含むFOMCメンバーのコメントなどが多く出ていることを考えると新鮮味を欠く内容となるかもしれません。ただし、想定外の内容も含まれている可能性もあり、市場が過敏に反応することも想定されるため、一応の警戒は必要です。

また、昨日のドイツのサッカーの試合中止など、テロを警戒した行動が短期的にリスク回避色を強める動きとなる可能性があり、今後も、テロの予告など、突発的な報道で市場の緊張感が高まる可能性も考えられます。

本日の予定

17:00 メルシュECB理事講演
18:00 ブロードベントBOE副総裁講演
19:00 ユーロ圏9月建設支出
21:00 米MBA住宅ローン申請指数 
22:00 ダドリー米NY連銀総裁・ロックハート米アトランタ連銀(投票権あり)、メスター米クリーブランド連銀総裁(投票権なし)のコメント機会
22:30 米10月住宅着工件数・建設許可件数 
23:35 クーン・ベルギー中銀総裁講演
翌0:30 米週間原油在庫 
翌2:00 カプラン米ダラス連銀総裁(投票権なし)講演
翌3:30 ラウテンシュレーガーECB理事講演
翌4:00 FOMC議事録公表(10月27-28日開催分)
翌6:45 NZ79月期生産者物価指数

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト