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ドル全面高

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外国為替マーケット情報|2014/07/31

昨日は重要イベントが続く中、米ドルの強さが目立ち、ユーロ、ポンドなどの主要通貨に対してはもちろん、カナダドル、豪ドルなどの資源国通貨、トルコリラ、南アフリカランドなどの新興国通貨などでもドル買いが目立つ推移となっています。
欧州時間にはドイツの消費者物価指数が発表され市場予想こそ若干上回ったものの前年比では前回よりも低下、スペインの消費者物価指数は前年比でマイナスと弱い結果となりユーロの上値を重くしました。

米国時間に発表となった雇用統計の前哨戦となるADP雇用統計は市場予想を下回ったものの20万人はしっかりと超える結果で若干ドルが売られたものの市場へのインパクトは限定的なものとなり、その後に発表された注目の第2四半期GDPが前期比年率で+4%と市場予想を大きく上回った他、年次改定により過去3四半期分が上方修正されるなど市場の想定を上回る好結果となったことからドル買いが加速、米国債利回りも大幅上昇となりました。
深夜に発表されたFOMCの結果ではQEの100億ドル縮小が決定された他は大きなサプライズはなくイエレン議長がこれまで口にしていた内容に留まり、今後の金融政策に関しては経済データ次第という新鮮味を欠く内容となりました。発表後ドルは上下に揺れたものの終わってみれば発表前とあまり変わらない通貨が多くなっています。

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【主要通貨ペアの推移】

ドル円は底堅い推移が続き一時103円台を回復するまで上昇となりました。1月の高値と4月の高値を結んだトレンドライン(緑線)を上抜ける推移となってきたことから、長らく続いた保ち合い状態脱出の可能性が高まってきています。まずは本日終値ベースで103円台をしっかりと回復できるかどうかに注目したいところです。明日に雇用統計を控えていることから結果次第でどちらに動くかは難しいところですが、しっかりと103円台を回復することができれば更なる上昇余地が生まれると考えられます。

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ユーロドルは続落となり、節目の1.34を割り込んでの推移となっています。本日はこの1.34を回復できるかどうかに注目したいところです。すんなり回復できるようだと昨年からよく見られた溜まったユーロ売りのポジションがショートスクイーズ状態となり絞り出される可能性も浮上します。積極的な買い材料こそないものの、1.36台から売りが相当溜まっていること、比較的長めな下ヒゲを残しての推移、イベント前などの理由から少し警戒が必要かもしれません。

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ユーロ円は方向感の薄い状態からドル円に牽引され大きく上昇138円台に迫る動きとなっています。今までサポートゾーンとなっていた137円台後半での推移となっており、このゾーンをしっかり上抜けると更なる上昇余地が生まれると考えられますが失速となると再度下値を探り方向感の無い動きへと戻ってしまうと考えられます。

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ポンドドルは強いドルに押され続落となっています。一時1.69を割り込むところまで押し込まれましたが、なんとか1.69台を回復しての推移となっています。この1.69前後は過去にはレジスタンスとなっていたゾーンであることから、一旦の下げ止まり候補に挙げられ、このゾーンで踏ん張れるかどうかに注目したいところです。また、1月と6月の安値を結んだトレンドラインを下回ってきていることから更なる下落の可能性も浮上していることには注意が必要です。

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豪ドルは今までサポートとなっていた0.933を割り込んでの推移となっています。日足の終値ベースでは下ヒゲを残し0.933となっていることから信頼度は多少低下するものの、0.933を回復できない状態では下方向への圧力は強い状態が続いていると考えられます。サポートとして意識されるのは昨日破ることのできなかった節目の0.93、最終防衛ラインが3月からのサポートである0.92となり、割り込むと大崩れの可能性が高まります。

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【本日の注目材料】

本日は欧州時間にユーロ圏の消費者物価指数、ドイツの雇用統計の発表が予定されています。ユーロ圏の消費者物価指数は昨日のドイツの消費者物価指数は市場予想通り前年比で若干の低下、スペインの消費者物価指数に関しては-0.3%と弱含んていることから市場予想以上の低下の可能性も考えられ、ユーロの上値を抑える材料となるかもしれません。
米国時間には新規失業保険申請件数、シカゴPMIなどの発表が予定されていますが、明日に雇用統計を控えていることからサプライズとならない限り材料としては薄いものとなると思われます。

【本日の予定】

08:05 英7月GfK消費者信頼感
08:50 対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
10:30 豪4-6月期輸入物価指数・輸出物価指数
10:30 豪6月住宅建設許可
15:00 英7月ネーションワイド住宅価格
16:55 独7月失業者数・失業率
18:00 ユーロ圏6月失業率
18:00 ユーロ圏7月消費者物価指数(速報値)
20:30 米7月チャレンジャー人員削減予定数
21:30 新規失業保険申請件数
21:30 米4-6月期雇用コスト指数
21:30 加5月GDP
22:45 米7月シカゴ購買部協会景気指数

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
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佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト