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ドル反発さらに強まるか?

【著者】

昨日は米国債利回りの上昇を材料にドル買いが進む展開となりました。
また、ギリシャ情勢が懸念されユーロの上値の重さが目立つ状態となっています。米国時間に発表されたNAHB住宅市場指数は予想外の低下となりましたが、市場への反応は限定的なものにとどまっています。

市場ではサンフランシスコ連銀が出したレポートが話題になっています。そのレポートによると先月発表になった弱い13月期のGDPは季節調整が上手く反映されておらず、季節調整を修正すると年率で0.2→1.8くらいになるとのことで、13月のGDPはそれほど弱いものではなかった可能性が示されています。このレポートが正しければ米国経済失速の懸念は薄れ、直近で進んでいたドル買いポジションの調整もそろそろ終わりを迎え、ドル買い戻しモードへとつながる可能性も十分に考えられます。それを確かめる上でも今後の米国経済指標に注目していきたいところです。

【主要通貨ペアの推移】

ドル円は長い上ヒゲの後ではあるものの反発となり120円前後まで押し戻す動きとなりました。引き続き方向感の薄い状態が続き、118121の間のレンジでの推移となっており、どちらに抜け出すかで方向感を探っていきたいところです。本日は昨日のレジスタンスからアジア時間序盤にサポートに転じている119.90付近をしっかりと守れるかどうかに注目したいところです。

ドル円

ユーロドルは1.15を突破することはできず、下値を探る動きとなりました。時間足チャートなどでは1.132付近をネックラインとしたダブルトップのような形となり、ネックライン割れとなっているため1.12付近をターゲットとした下落圧力が強まる可能性が考えられます。また日足チャートでも1.113付近を割り込むとダブルトップのネックライン下抜け、または上昇トレンドラインブレイクの状態となり、下方向への動きが加速する可能性もあるため、下値を探り出したときには注意したいです。

ユーロドル

ユーロ円は欧州勢の参入と共に下値追う動きが活発化し135円台中盤まで押し戻される動きとなっています。

本日は5月14日にレジスタンスからサポートに転じ、2回下落を食い止めた135.20を守れるかどうかに注目が集まります。割り込んでくるようであれば134円台中盤くらいをターゲットとした下落圧力が強まると考えられます。

ユーロ円

ポンドドルは続落となり1.56台中盤まで押し込まれる動きとなっています。先週後半から1.563付近をサポートに下げ渋っているため、1.563付近を割り込んできた際は下落が加速する可能性があるため警戒が必要です。上方向は昨日1.57回復後すぐに大きく押し戻されているため、1.57をしっかりと突破できるかどうかに注目です。

また、欧州時間には英国消費者物価指数の発表が予定されているため、発表前後は結果次第で上下に振れる可能性があるため注意が必要です。

ポンドドル

豪ドルはRBA副総裁が追加利下げの可能性を否定しない旨のコメントも重しとなり、上値の重い推移となりましたが、0.8を割り込んだところで下げ渋る動きとなっています。

昨日は0.7977付近が最安値となっているため、本日はこの水準を守ることができるかどうかに注目が集まります。日足チャートでの上昇トレンドラインにも接近しており、ここで踏ん張れるかどうかで方向感が左右されると考えられます。

豪ドル

【本日の注目材料】

本日は欧州時間にドイツのZEW景況指数、ユーロ圏の消費者物価指数の確報値、英国の消費者物価指数等、米国時間には米国の住宅着工件数の発表が予定されています。ドイツのZEW景況指数は5月の最新の景況感であるため注目が集まります。ユーロ安も一段落し、ドイツの景況感に変化が出てくるかに注目したいところです。ユーロ圏の消費者物価指数も直近では注目度が薄まっていましたが、先日のドラギ総裁の講演で物価への注目度が多少上がっているため速報値からの修正が入ると材料となる可能性が考えられます。

英国の消費者物価指数もBOEの利上げ観測を大きく左右しポンド中心に大きなインパクトを与えると考えられるため、発表前後の動きには警戒が必要です。

米国の住宅着工件数は悪天候からの反発に期待が高まっていますが、冴えない結果となると昨日の冴えない住宅市場指数と併せて住宅市場の伸び悩みが強く意識され、ドル売りにつながる可能性が考えられます。

また、昨日から市場の目がギリシャ問題に向き、多少ユーロが売られる場面もあったため、今後の報道には一応の注意が必要です。

【本日の予定】

07:45 NZ13月期生産者物価指数
10:30 豪準備銀行(RBA)金融政策決定理事会議事録公表(5月5日開催分)
12:45 日5年国債入札
17:30 英4月消費者物価指数・小売物価指数・生産者物価指数
18:00 独5月ZEW景況指数
18:00 ユーロ圏5月ZEW景気期待指数
18:00 ユーロ圏4月消費者物価指数(確報値)
18:00 ユーロ圏3月貿易収支
21:30 米4月住宅着工件数・建設許可件数
翌0:30 ポロズBOC総裁講演
翌1:00 ダンシンSNB副総裁講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト