マーケット

ドル売り再燃にも要警戒

【著者】

昨日は欧州時間以降にドル売りが強まり、NY時間にはその巻き戻しが強まる展開となりました。

英国時間に発表された小売売上は市場予想を上回りプラスとなり、ポンド買いをサポートするものの、数日間ポンドは買われていたため、利食い売りにて伸び悩む動きとなりました。

米国時間に発表された米国消費者物価指数は市場予想を下回りドル売りが強まったものの、新規失業保険申請件数は市場予想を下回る強い結果となり、続くフィラデルフィア連銀製造業景況指数も強い結果となったことから、前日からドル売りが続いていたこともあり、反発が強まる動きとなりました。

米国株式市場は前日の流れを引き継ぎ、また、消費者物価指数が弱い結果となったこともあり、利上げ観測が後退したことなども下支え材料となり底堅い推移となり、米国債利回りは上昇するという展開となっています。

NYダウ

主要通貨ペアの推移

ドル円は前日の流れを引き継ぎ、アジア時間から上値の思い推移となり、123円を割り込むところまで押し込まれる動きとなっています。サポートとなったのは6月10日のサポートとなった123.46と同水準の123.48付近となっているため、このラインを割り込んだところにはストップ売りが溜まっていることが予想されます。そのため、接近した際には警戒が必要です。現在は123.00を挟んだところでの攻防が続いていますが、昨日逃げ遅れた参加者や123円台などで買い、昨日の下落でナンピンをした参加者などが逃げ場を下げしている状況と考えられ、彼らの決済売りが上値を圧迫すると考えられ、上値の思い状況が続くかもしれません。

対主要通貨でのドル売りは現状では一段落しているものの、戻りも限定的な状態が続いているため、ドル売りが再燃というシナリオも十分に考えられるため警戒したいところです。

ドル円

ユーロドルは欧州時間から強まったドル売りの流れに乗り、底堅い動きとなったものの、ギリシャ支援を巡る報道で上下に振れる展開となり、不安定な推移を続け、結局1.14を割り込むところでの推移となっています。日足チャートでは保ち合いは抜け出したような状態ではあるものの1.14を超えたところでは安定的な推移ができておらず、依然として、方向感は掴みにくい状態が続いています。

本日も週末にかけて、ギリシャ支援に関しての報道が飛び交うことが予想され、値動きが荒くなる可能性があるため、警戒が必要です。

ユーロドル

ユーロ円は高値を更新するも伸び悩む動きとなり、ドル中心の相場ということもあり、方向感の掴みにくい推移がつづきました。日足チャートを見ると今月に入り、138.00141.00のレンジでの推移が続いているため、このレンジをどちらに抜けてくるかで方向感を探っていきたいところです。

ユーロ円

ポンドドルは欧州時間序盤から底堅い推移を続け、強い英国小売売上を受けて上昇するも利食い売りに押される動きとなりました。そこ後も上値トライを試みるものの1.593付近がレジスタンスとなり、上値をブロックする動きがつづきました。終値ベースでも5月14日の高値である1.5815を突破し、週足チャートなどで見るとヘッドアンドショルダー型のネックライン抜けに近い形となっているため、さらなる上昇余地が残っていると考えられます。

本日は昨日のレジスタンスとなった1.593を突破できるかどうか、昨日のアジア時間のレジスタンスからNY時間にサポートとなった1.585付近を守ることができるかで方向感を探っていきたいところです。

ポンドル

豪ドルは底堅い推移となり、6月3日の高値である0.782を上抜ける動きとなったものの、米国時間に押し戻され、終値ベースでは0.782を超えることができずにNYクローズを迎える動きとなり、本格的な上昇モード突入はお預けとなりました。
本日は昨日のレジスタンスである0.785を上抜けることができるかどうか、アジア時間にサポートとなった0.771を守れるかどうかで方向感を探っていきたいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日は日銀の金融政策決定会合の結果公表が予定されていますが、政策変更の可能性は低く、無風通過となる可能性が高いと考えられますが、黒田総裁の記者会見には注意したいところです。先日の国会における答弁に関しての質問が集中すると考えられ、返答内容で動きが出るかもしれません。

欧州時間以降はイベントは少ないですが、FOMCメンバーのコメント機会が予定されているため、一応の警戒が必要です。

そして、引き続きギリシャ支援に関してギリギリの交渉が続いており、昨日のように報道で一喜一憂する可能性もあり、また、週末にかけて何らかの進展がある可能性も無くはないため、週を跨いでポジションを保有する際にはポジション量などリスク管理の徹底をお勧めします。

本日の予定

日銀金融政策決定会合結果公表
EU財務相会合
15:30 黒田日銀総裁記者会見
15:36 中曽日銀副総裁コメント機会
17:00 ユーロ圏4月経常収支
17:30 英5月財政収支
18:30 オルセン・ノルウェー中銀総裁講演
21:30 加5月消費者物価指数
21:30 加4月小売売上高
翌0:40 ウイリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁(投票権あり)講演
翌1:45 メスター米クリーブランド連銀総裁(投票権なし)講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト