ドル円120円、ここからは?

ドル円が120円を超えた。私が為替の専門家であるにも関わらず、為替のコメントが少ないことにお気付きかと思う。触れるとしても、ロシアルーブルや中国元では、不満をお持ちの方々がいるかもしれない。

私の書物やコメントをずっと長く読んでいてくれている人はご存知かと思うが、私の相場の見方は一貫していてぶれない。ぶれないのも当たり前で、相場の変動要因を熟知していれば、その要因に変化が見られない限り、見方が変わることもない。現状のドル円相場の環境は以下の通りだ。

1、円の長期トレンドに最も大きな影響を与える要因は、日本の貿易収支だ。貿易赤字が続くと見なすならば、長期的な円安対策を考えた方がいい。

2、円の中期トレンドに最も大きな影響を与える要因は、日米金利差だ。2014年10月末に起きた「米連銀の量的緩和終了」と、「日銀の追加緩和」の組み合わせは、近い将来の日米金利差の拡大を強く示唆している。

3、GPIFの資産配分の見直しを政府が承認した。この見直しにより、2013年末比で約17兆円の円売りが、年金投資の実需として出てくる見通しとなった。

4、個々の経済指標は挙げないが、米国は先進国で1人勝ちと言われる位、景気が回復してきている。そこが、先進国で最も高い金利を提供しようとしている。私はドルが売られる要因は、当面、買われ過ぎの自律反落くらいかと見ている。

参照:円安対策を急げ!
http://money.minkabu.jp/47500

この見方は変わらない。投機筋が円を売り過ぎているので、一時的にはどんな材料でもドル安円高に振れる可能性がある。しかし、積極的にドル売り円買いする理由が見当たらないので、いずれまた円売りに転じることになる。

私はドル円の中長期トレンドは140円、160円方向だと見ているので、その見方に変化がない限り、こういった節目でのコメントしかできないでいる。

【みんかぶマガジン】矢口氏のコラム
最新記事:16/12/5「イタリア国民投票の焦点

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矢口 新

矢口 新

大学卒業後、国内外の大手証券会社にて為替、債券のディーラー、機関投資家セールスを勤めた後、株式会社ディーラーズ・ウェブを創業(2002年5月~2013年5月)。2013年4月まで同社代表取締役社長。