Q&A:ドル円を買い損ねた?

【著者】

FXコラム|2014/09/10

買い遅れの投資家は多いのか?

Q:今回のドル円の上昇では、個人投資家、機関投資家ともにコメントレポート、Twitterなどを見ると買えていない人が多いように思えます。4月以降の5カ月程度の膠着相場に慣れてしまい、急激な変化に対応できなくなったのでしょうか。

A:私は今年の相場展開を、昨年末のドル円の急上昇のポジション調整期間だったと捉えています。ドル円は、10月の96円台から年末年始の105円台半ばまで上げた後、支援材料がなかったことから、2月初めには100円台まで下落します。以降は2月の安値を下回ることなく、102円近辺を中心値として8月半ばまで膠着しました。

ドル円

半年間も膠着すると、短期的な結果を求める投機筋は持っていられないので、昨年来のドルロングのポジションがはけてしまったかと思います。一方で、貿易赤字に見られる実需筋はその間に半年分の円売りを行っています。実需筋の円売りは、相対する銀行など投機筋の円買いとなり、円ロングが積み上がるか、ドルロングが減少します。とはいえ、この間にも、再び100円割れなどという声が多く、投機筋はなかなかドル円を買えませんでした。

2011年以降、貿易赤字に見られる実需筋はドル高円安の長期トレンドを、また、拡大基調の日米金利差はドル高円安の中期トレンドを示唆し続けています。結果的に長く揉みあった102円近辺は、岩盤サポートになったかと思います。対応できなかったと言っても、まだ初動ですから、ここからではないですか?

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矢口 新

独自テクニカルで『相場のタイミングを捉える』 矢口 新

大学卒業後、国内外の大手証券会社にて為替、債券のディーラー、機関投資家セールスを勤めた後、株式会社ディーラーズ・ウェブを創業(2002年5月~2013年5月)。2013年4月まで同社代表取締役社長。