マーケット

ドル円110円を終値で割り込む

【著者】

昨日からの流れ

昨日もドルの上値が重い状態が続き、ドル円はとうとう終値ベースで110円を割り込む推移となりました。また、上値の重い推移となっていた原油は前日のNY時間終了後から上昇する動きとなり、米国時間に発表された原油在庫が減少していたことも下支え材料となり、底堅い推移となり資源国通貨をサポートする材料となっています。

米国時間に発表されたFOMC議事録では目新しい材料を得ることはできず、発表後に上下動するものの、影響は限定的なものにとどまりました。
全体をとしてはドルの上値の重さが目立つ状態が続く中、英国のEU離脱懸念が重しとなるポンドも上値の重い状態となっています。

主要通貨ペアの推移(2016/4/7)

USDJPY

ドル円(USD/JPY)は上値の重い推移が続き、終値ベースで110円を割り込む推移となりました。FOMC議事録後に109.35付近まで下落する動きとなりましたが、その後は下げ渋る動きとなっています。2月から続いたレンジを突破してきたため、まだ伸びしろは十分にあると考えられます。

週足チャートなどを見ると105付近や100円台も視野に入ってくると考えられます。ただし、本邦の要人からの牽制コメントが徐々に緊迫感を強めていることには少し注意が必要です。本格的に介入をほのめかすような文言が出てくるようであれば、短期的に神経質な動きとなることが想定されます。

ドル円

EURUSD

ユーロドル(EUR/USD)は引き続き方向感の薄い状態が続いています。先週から1.144に迫るところでは上値が詰まる状態が続いており、この水準をしっかりと抜けることができるかどうかにまずは注目したいところです。

また、この水準を抜けると1.15という昨年から続く強力なレジスタンスが控えていることも上値を重くしているのかもしれません。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円(EUR/JPY)は引き続き上値の重い推移が続き、3月中旬からのサポートとなっている124.67に迫る動きとなっています。この水準を割り込んでしまうと下方向への傾斜が強い状態となり、下落の勢いが増す可能性が挙げられるため、本日はこの水準を守れるかどうかに注目です。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは欧州時間に保ち合いを下抜け下落が加速する動きとなり、1.4に迫る動きとなりましたが、NY時間に入るとドル売りの流れに押し上げられ、1.41台を回復する動きとなりました。日足チャートを見ると一度保ち合いを抜け出したものの、長い下ヒゲを残す足となってしまい、悩ましい状態となっているため、本日は様子を見たいところです。
本日も下げ渋るようであれば、方向感を欠く動きが続くことが想定されますが、下抜けるようであれば、下落がさらに勢い付く可能性も残っています。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは下げ止まる動きとなり、0.75台は維持する動きとなりました。
本日もしっかりと下げ渋る動きとなれば、0.8トライの可能性が高まると考えられます。まずは、先週末のレジスタンスとなった0.763付近をしっかりと上抜けることができるかどうかを確認したいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日は経済指標は米国時間に新規失業保険申請件数が予定されている以外は目立ったものはありませんが、要人のコメント機会が多く予定されています。中でも注目が集まるのはイエレン議長のコメントで直近の経済データを踏まえた上でトーンに変化が現れるかどうかと考えられます。可能性はそれほど高くありませんが、仮に利上げに前向きなコメントが出てくるようであれば、ドル売りの流れにブレーキをかける突破口になる可能性があります。

また、ドル円が110円を割り込む動きとなっているため、本邦要人からの牽制コメントが徐々に緊迫感を強めていることには注意が必要です。影響は短期的なもので終わることが多いですが、本格的に介入をほのめかすようなコメントが出てくると相場も神経質な動きとなるため、警戒が必要です。

本日の予定

08:50 日対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
09:00 カプラン米ダラス連銀総裁(投票権なし)講演
09:00 バスカンドRBNZ副総裁講演
09:30 黒田日銀総裁コメント機会
15:30プラートECB理事、クーレECB理事、ビスコ伊中銀総裁講演 
16:00 コンスタンシオECB副総裁コメント機会
20:30 ECB理事会、議事要旨公表(3月10日開催分)
21:30 米新規失業保険申請件数 
21:30 加2月建設許可件数
翌4:00 米2月消費者信用残高 
翌6:30 イエレンFRB議長討論会に参加

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト