今夜のドル円は行って来い

【著者】

昨晩のFOMCはややドル高の反応となりました。そんななかFOMCの声明文で気になったのは住宅市場に関しての文言の変化でした。

「住宅部門はいくらか改善を示している」
       ↓
「住宅部門はさらなる改善を示している」

これはなんどか振れたことがありますが、米国の金利上昇に備えての駆け込み需要が出ていると思われます。日本でも消費税増税の前の駆け込み需要で明らかに消費が伸び、その後に反動があったことはご存知の通り。人々の消費行動はどこの国でも同じようになりますので、利上げ後の住宅指標はほぼ間違いなく低下することが予想されます。

他は全体的に違和感のない無いようであり、ギリシャや中国についても触れていないことから9月利上げを徐々に織り込んでるのではないかといったところ。

大手証券会社のアナリストによると、8月125円、9月128円というのがメインシナリオとなっているようです。つまり、黒田ラインは利上げを材料に突破されるということですね。

参考:ドル円は黒田ラインを超えられるのか

しかし、このまま一気に125円を突破し年初来高値更新に向かうかというと疑問符が付きます。

先日、ドル円が123円前半まで下落した際に、多通貨の動きを見ていても相当なドル売りが出ていました。しかし、ドル円は123.01円で止まり123.30円以下の滞在時間はNY時間から日本株のオープンまで。この間、相当なドル買いが出たと考えています。

では、彼らがこのドル買いをどこまで保有しているでしょうか。恐らく長期の買いも出ているでしょうから、その玉は125円台では利食われないと思います。しかし、短期勢はどうでしょうか。今夜のGDP(予想2.5%)がまずまず良い数字が出るというのは過去の昨年の数字(4.0%)の印象が非常に強く残っており、恐らくGDPの通貨まで保有しているトレーダーが多いと思われます。

しかし、逆にいえばGDP通過後のロンドンフィックスあたりでは利食いが優勢となり、たとえ黒田ラインを突破したとしても一時的なものにしかならないと思います。
それに、日本時間になれば日本の当局からの発言にも警戒しなければなりません。

オーダー状況を見ると、124.20円の輸出勢の売りをこなしたものの124.50円にはまだ多くの輸出勢の売りが残っています。今夜のGDPではまずこの売りを突破することが課題となりますが、直前に利益確定が出てしまうと、仮に良い結果となったとしても直前で反落してしまうでしょう。

以上のことから、今夜から明日にかけては黒田ラインの突破の可能性はあるものの、続伸・急騰という可能性は小さいと考えます。

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川島寛貴|みんなの外為スタッフ

川島寛貴|みんなの外為スタッフ

みんなの株式の立ち上げ当初からプロデューサーとしてアライアンス業務を推進。みんなの外為、みんなの米国株、みんなのコモディティなど兄弟サイトの立ち上げも担当。通称「為替王子」