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ドル円8月末の高値へ!今後も上がる?

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いよいよ今週の木曜日に開催される日銀金融政策決定会合が近づいてきました。

昨年は全くのサプライズだったために、ハロウィン緩和!ともてはやされました。

今年は『日本のインフレ率からして追加緩和が必要』という意見が多いようで、株式市場はこの噂を織り込みに上昇し、本日8月28日以来の約2ヶ月ぶりに19,000円を回復しました。

今年はインフレ率はそうですが、新・三本の矢の出現と日本郵政の上場を控え、なにかが出てくるのではないという思惑が高まってきております。

しかし、ドル円はどうでしょうか。

日経平均やTOPIXが9月29日から大きく上昇(日経平均が2000円以上)しているにもかかわらず、ドル円の上昇幅は3円程度となっています。

一時はこうちゃく相場を下方向にブレイクし、118円割れギリギリまで下落しました。これがダブルノータッチオプションの噂があるなどで買い支えられ、ECBでの12月の追加緩和期待が膨らみドル買いが加速しようやく上昇してきたというところ。

ドル円1026

この上昇は自律反発と、ECBを受けてのユーロドルの全面ユーロ売り+リスクオンのクロス円買いが合わさったドル買いが主導となっており、金融緩和期待でのドル円の買いが入っているようには思えません。

これには、日銀が国債の買い取りなどの通貨価値を下げるようなことをしない政策で金融緩和を行うという期待があることから、上がりづらくなっているとも考えられます。
もしくは、ドル円の上値を抑えるだけのドル売りが出たともいえます。

いづれにせよ、以前のように株高とドル円の上昇が連動するということが無くなってきているのが事実です。

これ以上の円安は望まれない

安倍政権にとっても、地方を重視しなければならない来年夏の参院選を控えて、これ以上の円安は望んでいないはずです。
安保問題で支持率が大きく低下したことから、何としてでも経済問題を解決していきたいところ。

また日銀としても、最後のカードとなる金融緩和第三段をこの場面で打つと非効率的になる可能性が高いと考えているでしょう。

目標のインフレ率には程遠く及んでいませんが、この原因としてはやはり昨年夏に100ドルから半部以下となった原油価格が挙げられます。しかし、この影響がリセットされるのが、2016年第一四半期からといわれています。
つまり、もう少し待てば自然とインフレ率は上昇傾向になるといえます。
黒田総裁としては、せめてこのリセット時期までは様子見としたいところではないでしょうか。

今のところ、大きくドルが買われる材料としては米国の利上げがあります。
米国雇用統計の悪化や中国の景気後退を受け、「利上げが行われてからドルが買われる」というスタンスのトレーダーも多いようで、事実買いとなる地合いになっていると考えられるからです。

現状年内の利上げの確率は約35%といわれていることからも、市場参加者のスタンスが見て取れます。
イエレン議長曰く、年内利上げしたいとお考えのようですが、10月の雇用統計が悪化するとさらにその確率は後退するでしょう。

ユーロドルの下落によるドル買いでドル円が上昇したとしても、122円より上を買っていく材料が乏しい為に短期に終わり、数日後には122円以下に戻ることとなりそうです。

目先のドル円は121.49円まで買い進まれましたが、121円割れで買い意欲が弱く欧州時間に入りあっさり割り込む展開です。

FOMCと日銀を控えた週になりますが、ドル円をここから積極的に買うよりは、戻り売りに徹した方が良いのではないでしょうか。

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川島寛貴|みんなの外為スタッフ

川島寛貴|みんなの外為スタッフ

みんなの株式の立ち上げ当初からプロデューサーとしてアライアンス業務を推進。みんなの外為、みんなの米国株、みんなのコモディティなど兄弟サイトの立ち上げも担当。通称「為替王子」