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ECB追加緩和は織り込み済み

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外国為替マーケット情報|2014/06/04

昨日は欧州時間に発表されたユーロ圏の消費者物価指数が市場予想を下回る結果となりましたが、事前のドイツの消費者物価指数が弱かったことで既に市場では織り込まれていたことからユーロ売りは進まずむしろ溜まったショートポジションが絞り出される動きとなり、ユーロは底堅い推移となりました。この結果を受けて明日のECB理事会での追加緩和はほぼ確実との見方が大半を占め折り込みが相当進んでいることが予想されます。また、緩和規模に関しても強力な緩和を予想する声も増えていることから、緩和規模が弱い(例えば市場ですでに予想されている政策金利の利下げ+預金ファシリティ金利のマイナス化+超過準備金の上限の設定金額が大きめ)と発表後に大崩れとはならず、むしろ材料出尽くしによる反発、また、まさかの追加緩和なしで失望のユーロ買いの可能性も依然として残ると思われます。
米国時間は米製造業受注が良好な結果となったことも後押しし米国債利回りは前日からの堅調さをキープし10年債利回りは2.6%手前まで上昇となりました。米国株式市場は前日比でマイナスとなったものの米国時間は堅調地合を維持しました。
為替相場では欧州時間はユーロの強さが目立ち、米国時間はドルの強さが目立ち、円は売られる展開が続きました。

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【主要通貨ペアの動き】

ドル円は底堅さをキープとなりました。NY時間に102.50を上抜けるとその後は102.50がサポートに変化しジリジリと値を上げる動きとなっています。しかし、102円台後半にかけては今年に入り幾度と上値をはじいている難所であることから、すんなりと上昇というシナリオも想定しにくいと思われます。しっかりとこのモヤモヤゾーンを抜け出し103円台に乗せれるかどうかをしっかりと見守りたいところです。

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ユーロドルは弱い消費者物価指数を受けても反発に転じています。先週から引き続き1.3585のサポートを維持しているものの上値も重く狭いレンジ内での推移となっています。本日も引き続きこのサポートを維持できるかどうかを見守りたいところです。
本日は明日にECB理事会を控えていることから動きにくい一日となることが予想されますが、米国経済指標のインパクトからの衝撃がきっかけとなり均衡を崩す可能性もあるため注意が必要です。

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ユーロ円は続伸となり、以前サポートとして活躍していた140.00が近づいてきました。本日はこのラインをしっかりと上抜けることができるかどうかに注目したいところです。テクニカル面ではダブルボトムのネックラインを上抜けてきたような形となり141円手前くらいまでの上昇余地があるようにも見えます。

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ポンドドルは伸び悩む状況が続いています。少し嫌な気配が漂ってきました。下値を探り5月29日の安値1.6693を割り込む推移となると1.65近辺までも視野に入れた大崩れの可能性も高まってきています。レジスタンスの目処は先週後半からのレジスタンスとなっている1.678近辺と考えられます。ここのところ狭いレンジでおとなしい動きをみせている暴れん坊将軍もそろそろ動きだすかもしれません。

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豪ドルは引き続きレンジ内での推移。先ほど発表された豪第1四半期GDPが市場予想を上回ったことから買いが進んだものの上値の重さも目立つ動きとなっています。まずは0.92−0.933のレンジをどちらに抜けるかを見守りたいところです。

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【本日の注目材料】

欧州時間には欧州各国のサービス業PMIの発表が予定されています。特に英国のサービス業PMIはポンドに対してのインパクトが強いことから注意したいです。ユーロ圏は速報値から大幅な修正が行われなければECB理事会を控えていることもあり為替相場への影響は限定的なものになると予想されます。
米国時間は雇用統計の前哨戦であるADP雇用統計の発表が予定されています。新規失業保険申請件数は低水準での推移が続いていることから大崩れの可能性は低いと考えられます。また、ISM非製造業景況指数も内訳の雇用指数も含めて注目度の高い指標であることから注意したいところです。
深夜にはベージュブックの公表が行われます。寒波からの反動を示す地区が多いようだとリスク選好試合を強めると考えられます。

【本日の予定】

G7首脳会議(サミット)
イングランド銀行金融政策委員会(MPC)
10:30 豪1-3月期GDP
16:50 仏5月サービス業PMI(確報値)
16:55 独5月サービス業PMI(確報値)
17:00 ユーロ圏5月総合・サービス業PMI(確報値)
17:30 英5月サービス業PMI
18:00 ユーロ圏1-3月期GDP(改定値)
18:00 ユーロ圏4月生産者物価指数
20:00 米MBA住宅ローン申請指数
21:15 米5月ADP全国雇用者数
21:30 米4月貿易収支
21:30 米1-3月期労働生産性(確報値)
21:30 米1-3月期単位労働コスト(確報値)
21:30 加4月貿易収支
22:45 米5月マークイット総合・サービス業PMI(確報値)
23:00 米5月ISM非製造業景況指数
23:00 カナダ銀行(BOC)政策金利発表
23:30 米週間原油在庫
翌3:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様

佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト