マーケット

期待が高まる雇用統計

【著者】

外国為替市場情報|2014/04/04

昨日は注目されたECB理事会では金融政策の変更はなかったものの、ドラギ総裁の会見にて追加緩和が強く示唆され、市場の想定していた以上にハト派であり、ユーロ高を懸念する内容も含まれていたこともありユーロ売りが加速しました。その後は新規失業保険申請件数ISM非製造業景況指数の米国経済指標がいずれも市場予想を下回る結果となった他、米国の貿易収支で輸出が減少していたことなどからリスク回避型の動きが強まる展開となりドル高、円高地合いが若干強まる展開となりました。
米国株式市場は上値の重い推移となり、米国債利回りも重い推移が続きました。

ただし、ISMは前回よりも改善、新規失業保険申請件数も市場予想を下回ったものの弱い数字ではないことから、米国経済の悪天候からの回復への期待を潰すほどの内容ではないこと、雇用統計を本日に控えていたことから、下落幅も限定的なものに留まり、膠着状態となってきています。

0404ny

昨日のドル円は英サービス業PMIの下振れによるポンド売り、ECB理事会後のユーロ売りによるドル高、底堅い米国債利回りに支えられジリジリと上昇し104.10近辺まで上昇するも米国経済指標がすべて市場予想よりも弱い結果となったことから利益確定売りに押され上値を伸ばすことができませんでした。
しかし、ドル高地合いを崩すには至らず、大崩れには至らない状況で雇用統計を控えた膠着状態へと突入しています。

本日は雇用統計の値動きは雇用統計の結果に依存することとなりそうです。
仮に20万人を超える結果となった場合は上値を伸ばし、105円台到達への可能性が大きく高まると思われますが、直近で買いが溜まっていることを考えると前回数値を下回るような結果となると、大崩れとなる可能性も残されていることから注意が必要です。

0404usdjpy

不沈空母ユーロは昨日のドラギ総裁の会見を受け下落基調が強まっています。
昨日は1.37を一瞬割り込むものの、その後は1.37はなんとか守ったような状態となっています。日足チャートでは2月27日の安値である1.3643近辺をネックラインとしたヘッドアンドショルダー類似の形を形成していることから、今後はこの1.3643を守れるかどうかに注目したいところです。
割り込むと1.35を目指した下落圧力が加速することが予想されます。

0404eurusd

ユーロ円は昨日のドラギ総裁の会見、米国の経済指標が市場予想を下回ったことから下落基調が強まり142.3近辺まで下落、その後142円台中盤での推移となっています。結局3月7日の高値である、143.8を突破することはできずに下落となりました。時間足チャートではダブルトップを形成しネックラインを割りんでいることから、もう一段の下落し、142.00近辺まで下落の可能性も浮上しています。142円台を維持できるかどうかに本日はまず注目したいところです。

0404eurjpy

昨日のポンドはサービス業PMIが弱い数字ではないものの市場予想を下回ったことから下落基調を強まり1.66を割り込んだところでの推移となっています。筆者の引いたトレンドラインは誤りとなり、引き直しとなりました。

本日はまず1.66台を回復できるかどうかに注目したいところです。米国雇用統計を控えていることから発表までは小動き、発表後に上下に大きく揺さぶられる推移となることが想定されるため注意が必要です。

0404gbpusd

豪ドルは昨日の小売売上が市場予想を下回ったこと、中国の非製造業PMIが冴えない結果となったことから上値の重い推移となっていますが0.9205をサポートに下げ止まっています。ドラギ総裁の会見後には対ユーロで底堅い動きとなったことも下支えとなりました。

本日は米国雇用統計のため、結果次第で大きく揺さぶられる可能性が高いと思われますが、まずは、0.92台を維持できるかどうかに注目したいところです。0.92を割り込んでくるようだと短期的な買いが投げ出され下落基調を高める可能性が出てきます。

0404audusd

【本日の注目材料】

本日は米国3月雇用統計の発表が予定されています。市場予想の中心値は非農業部門雇用者数が20万人増、失業率は6.6%へ低下となっています。参考となるデータでは新規失業保険申請件数は安定推移を続け、前哨戦のADP雇用統計の結果も前月をしっかりと上回っていることや、ISM非製造業景況指数の内訳の雇用指数が改善を示している点を考慮すると20万超えの可能性は少なくないと思われます。フタを開けてみなければわからないものですが、昨日からのドルの底堅い推移からも、市場の期待は高まっていることが想像できます。そのため、前回数値を下回るような結果が出てくるようですと市場へのインパクトはそれなりに大きいものとなるため注意が必要です。

また、発表前後は非農業部門雇用者数、失業率に大きく反応すると思われますが、少し長い目で見るとFEDの金融政策を考える上で細かい内訳にも注目が集まると思われます。

参考データ
NFP

week

【本日の予定】
13:30 フィッシャー米ダラス連銀総裁(投票権あり)講演
15:00 独2月製造業受注
17:15 ホールデンBOE金融安定化担当執行役員講演
21:30 米3月非農業部門雇用者数・失業率
21:30 加3月就業者数・失業率
23:00 加3月Ivey購買部景況指数

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト