ユーロショートスクイーズ、今夜は雇用統計

【著者】

昨日からの流れ

昨日はECB理事会にて追加緩和が発表されました。緩和規模は預金金利の引き下げに加え、資産購入プログラムの6ヶ月の延長、地方債の購入、元本の再投資等等が発表されましたが、市場の予想はそれ以上に大規模なものを予想しており、また、ユーロ売りにポジションが大きく傾いていたことにより、失望によるユーロ買いが加速し、ストップ売りを絡め短時間で大きな上昇となりました。その後に発表された米国ISM非製造業景況指数が市場予想を下回ったことも、ドル売りユーロ買いを後押しする展開となりました。

ユーロが買われた反動でドル売りがその他通貨にも波及し、米ドルは上値の重い推移となっています。また、株式市場では緩和規模が期待外れだったことを受けて大幅下落となり、リスク回避色の強い相場となりました。

主要通貨ペアの推移(2015/12/4)

USDJPY

ドル円は123円台の推移を続けていましたが、ECB理事会の結果発表後に強まったユーロ買いドル売りの流れを受けて、上値の重い推移となり、123円台を割り込む動きとなり、下値を探る動きが活発化し、122円台前半まで押し込まれる動きとなりました。昨日は122.30付近で下げ止まる動きとなっていますが、この122.20-30付近は11月に幾度と下落を食い止めたゾーンであるため、この付近を割り込む動きとなると下落が加速するというシナリオも十分に考えられるため、本日も接近した際には注意が必要です。また、本日は米国時間に雇用統計の発表が予定されているため、発表前後は不安定な推移となることが予想されるため、注意が必要です。

ドル円

EURUSD

ユーロドルはECB理事会の結果を受けて急騰する動きとなり、300pips以上の上昇となりました。本日は調整がどの程度入るかに注目したいところです。市場に売りポジションが溜まっていたこともあり、ストップ買いを絡めたショートスクイーズ状態となりましたが、依然として、下で逃げ遅れた参加者も多いと考えられ、下がったところではやれやれ買いが出てくることも想定されるため、落ち着くまでは様子を見たいところです。また、本日は米国時間に雇用統計の発表が予定されているため、発表前後は不安定な推移となることが予想されるため、注意が必要です。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円もユーロドル同様にECBの発表後急騰する動きとなり、下降トレンドラインの上辺を試す動きとなっています。本日は調整売りもそれなりに入ることが想定されますが、ユーロドル同様に下で逃げ遅れた参加者のやれやれ買いが出てくる可能性も考えられ、不安定な推移となることが予想されます。また、本日は米国時間に雇用統計の発表が予定されているため、発表前後は不安定な推移となることが予想されるため、注意が必要です。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルはユーロの上昇に併せて反発する動きとなり、前日の下落分以上の上昇となりました。7月の安値と9月の安値を結んだライン付近での反発となっており、今後もこのラインをサポートラインとして注目したいところです。急騰となっているため、ある程度の調整は入ると考えられますが、このところ売りが強まっていただけにまだ上値余地もありそうです。上値の余地として考えられるのは下降トレンドラインの上辺に接近する1.52台後半などが挙げられます。

また、本日は米国時間に雇用統計の発表が予定されているため、発表前後は不安定な推移となることが予想されるため、注意が必要です。

ポンドドル

AUDUSD

底堅い推移が続いていた豪ドルですが、昨日はECBの発表後に失速する動きとなりました。このところ対ユーロを中心に買いが入っていたこともあり、失望売りに押される動きとなりました。
米国時間に入ると、ドル売りの流れに乗り反発する動きとなり、高値を更新するなど上値の重い中でも底堅さを見せています。

本日は10月12日の高値である0.7382を突破できるかどうかに注目したいところです。この水準を抜けると、下落トレンドを完全に抜け出すような状況となり、溜まった豪ドル売りがさらに絞り出される可能性が挙げられます。
また、本日は米国時間に雇用統計の発表が予定されているため、発表前後は不安定な推移となることが予想されるため、注意が必要です。

豪ドル

本日の注目材料

本日は昨日大きく動いたユーロにどの程度調整が入るのかを見極めたいところです。下の方で含み損を抱えたまま逃げ場を探している参加者も多いと考えられ、下がったところではやれやれ買いが出ることも想定され、底を支える可能性も考えられます。

また、本日は米国の雇用統計の発表が予定されています。昨日はユーロ中心で大きく動きましたが、本日も結果次第でドル中心に大きく動く可能性があります。先行する新規失業保険申請件数ADP雇用統計などは底堅さを見せており、大崩れの可能性は低いと考えられますが、結果は蓋を開けてみなければわかりません。また、米国の利上げを警戒した株式市場の上値の重さも目立ち始めており、良好な結果に短期的にドル買いで反応したとしても、その後、リスク回避色が強まるというシナリオも考えらるため、注意が必要です。

また、本日はOPECの総会も予定されており、中東諸国が減産する、しないで原油価格が大きく変動し、為替相場へと波及する可能性が挙げられます。カナダドルやノルウェークローネなどの原油に敏感な通貨が大きく反応することが想定されるほか、エネルギー関連の株式の上下動を通じて相場全体のリスク地合いを動かす可能性も挙げられます。

そして、トルコリラへの影響は現時点では限定的なものとなっていますが、トルコとロシアの関係が引き続き緊迫した状態が続いており、展開次第ではトルコリラが大きく動く可能性があるため、最新の情報に注意が必要です。

本日の予定

石油輸出国機構(OPEC)総会

09:30 豪10月小売売上高 
16:00 独10月製造業受注 
21:00 リムシェービッチ・ラトビア中銀総裁会見
22:30 米11月雇用統計
22:30 米10月貿易収支 
22:30 加10月貿易収支 
22:30 加11月雇用統計
22:30 ビスコ伊中銀総裁講演
翌0:00 加11月Ivey購買部景況指数 
翌0:15 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁(投票権なし)挨拶
翌1:45 ドラギECB総裁講演
翌6:00 コチャラコタ米ミネアポリス連銀総裁(投票権なし)講演
翌6:10 ブラード米セントルイス連銀総裁(投票権なし)講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

【闘魂注入】シュラスコ佐藤の大胆予想! 佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト