ギリシャ支援合意を受けユーロ全面安

【著者】

市場のテーマは米長期金利動向に

昨日の海外時間には、ギリシャ支援が合意したことから、ユーロ買いが強まる場面もありましたが、米長期金利が上昇した一方独長期金利が低下したこともあって、ユーロが全面安になりました。

欧州時間序盤、ミシェル・ベルギー首相が「ユーロ圏首脳会議で合意」とツィートしたのを皮切りに各国首脳が合意したことを述べたことからユーロ買いが強まってユーロドルは1.1190台まで、ユーロ円は137.70円台まで上昇しました。しかし買いが一巡すると、米長期金利が急上昇したことから全般的にドル買いが強まって、ユーロドルは1.1050台まで、ユーロ円は136.40円付近まで反落し、ドル円は123.50円付近まで上昇しました。

NY時間にはいると、米長期金利はやや低下しましたが、独長期金利が低下したこともあってユーロはじり安の展開となり、ユーロドルは1.0990台まで、ユーロ円は135.70円台まで下落しました。この間ドル円は123.40円付近を中心とする非常に狭いレンジ内の取引となりました。

東京時間にはいってからは日経平均が上昇していることじゃら円売りが優勢になっています。

今日の海外時間には、独・6月消費者物価指数、英・6月生産者/消費者/小売物価指数、独・7月ZEW景況感調査、ユーロ圏・7月ZEW景況指数、ユーロ圏・5月鉱工業生産、米・6月小売売上高、米・6月輸入物価指数の発表のほか、ジョージ・米カンザスシティー連銀総裁の講演が予定されています。

ギリシャ支援合意の報道を受けて、最初の反応はユーロ買いでした。しかし買い一巡後は、米長期金利の上昇と、独長期金利の低下、もともとのECBトレード(ユーロ・キャリー取引)への回帰などで急速にユーロが売られ、結果的にユーロ全面安となりました。市場の反応は想定通りの動きとなりましたが、ギリシャが強く反発していた約500億ユーロ相当の国家資産を基金に移管することに合意したこともあって予想以上に急速なユーロ安となりました。

今後ギリシャ議会が必要な法案を可決できるか、など多少の不透明感は残っているものの、短期的なギリシャに対する懸念は大幅に低下したことから、今日の米・6月小売売上高、明日のイエレンFRB議長の議会証言などを受けた米長期金利動向が今後の為替相場動向を左右すると考えられます。

<本記事ご協力>
チーフストラテジスト 高野やすのり様

高野やすのり|FXプライムbyGMO

高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト