週またぎのユーロ保有には要注意

【著者】

昨晩の概況

昨日は欧州時間に発表されたフランスのPMIが弱い結果となったものの、ドイツ、ユーロ圏総合のPMIが市場予想を上回る好結果となりました。アジア時間に発表となっていた中国の製造業PMIも強い結果となっていたことも意識されてか、世界経済減速懸念が大きく後退となり、円売り、ドル売り地合いが一気に強まる展開となりました。その後のNY時間に発表された新規失業保険申請件数も市場予想を下回ったものの、安定推移を示していたことや、住宅価格指数景気先行指数などの米国の経済指標が強い結果だったこともリスクオン地合いを強める動きとなりドル円クロス円などの堅調な推移が目立ちました。
株式市場も堅調な推移、米国債利回りも上昇と他市場でもリスクオン色の強い動きとなりました。
本日早朝はNYでのエボラ感染に関する報道により、リスク回避色の強い相場になり株式市場は上値の重い動き、為替市場では円買いが強まっています。

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【主要通貨ペアの推移】

ドル円は欧州時間に強まったリスクオンの流れで先週のレジスタンスであった107.60を上抜けると上昇が加速し、108円台まで上昇となりました。本日はエボラ熱関連の報道を受けて再び108円を割り込む動きとなっています。エボラ熱関連の報道には今後注意は必要なものの、基調としては円売り地合いが強まってきている状態であることには変わりはないと考えられます。ただし、昨日大きく伸びていることや週末ということもあり調整が入りやすい地合いであることには注意したいところです。サポート候補は先週から続いたレジスタンスラインであった107.60付近で下抜けてしまうと更なる下値余地が生まれてくると思われます。レジスタンス候補は節目の108.00、昨日のレジスタンスとなった108.35付近と考えられます。

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ユーロドルは昨日、フランスのPMIが弱い結果となったことから売りが進む展開となりましたが、その後のドイツ、ユーロ圏総合の数字が強い結果となったことから底堅い推移となりました。上値は重いものの底はしっかりと硬い状況で1.26台中盤での推移となっています。本日は昨日の欧州時間の高値である1.2676付近、昨日の安値である1.2613付近のどちらに抜けてくるかに注目したいところです。上抜けてきた場合は時間足チャートなどではダブルボトムのネックライン上抜けとなり1.274を付近までをターゲットとした上昇圧力が強まる可能性が高まります。

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ユーロ円はリスクオン地合いの強まりから力強い上昇となりました。現在137.00付近をネックラインとしたダブルボトムを形成してきていることから137.00を上抜ける動きとなると138円トライの可能性が大きく高まると思われます。サポート候補と考えられるのは10月22日のレジスタンスとなっていた136.20付近、割り込むと節目の136.00などが意識されると思われます。

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上値の重い推移が続いていたポンドドルは欧州時間の英国小売売上が市場予想を下回ったことから下値を探る動きとなり1.6を割り込むところまで押し込まれたものの、1.6を割り込んだところでは底堅い動きをみせています。本日は欧州時間に英国第3四半期のGDPの発表が予定されていることから発表前後は上下に大きく振れると予想されるため注意したいところです。市場予想では市場では前期よりも減速を予想していることから、強い結果となったときの方がインパクトは大きくなることが予想されます。

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豪ドルは引き続き方向感のない推移を続けています。日足チャートでも保ち合い状態となり力を溜めているような形となっています。引き続き0.864-0.89のレンジをどちらに抜けてくるかを待ちたいところです。

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【本日の注目材料】

本日は欧州時間に英国のGDP、米国時間には米国新築住宅販売件数の発表が予定されています。英国のGDPは住宅市場の過熱が一段落したこともあり前期よりも減速の予想が多くなっています。よって市場予想に反し、強い結果となるとインパクトは大きくなると考えられます。
米国新築住宅販売件数も減速予想となっていますが強い結果となると良好な結果となった先日の中古住宅販売件数と併せて米国の住宅市場の底堅さを意識させられることとなり、強いドル買い材料になると考えられます。

また、週末にはECBストレステストの結果発表が行われることから、結果次第でユーロが週明けから大きく窓を開ける可能性もあるため週またぎでポジションを保有される際はポジション量の調整などに注意したいところです。

【本日の予定】

10/24(金)
EU首脳会議
15:00 独11月GfK消費者信頼感
17:20 プラートECB理事講演
17:30 英7-9月期GDP(速報値)
23:00 米9月新築住宅販売件数

10/25(土)
ビスコ伊中銀総裁講演
10/26(日)
欧州中央銀行(ECB)域内銀行のストレステスト結果公表
ブラジル大統領選挙決選投票
ウクライナ最高会議選挙

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト