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独債利回り上昇でユーロ堅調、ドル軟調

【著者】

昨日はドイツ国債が引き続き不安定な推移となり、利回りが上昇となったことからユーロが底堅い推移となりました。また、欧州時間にオバマ大統領のドル高を懸念するコメントが出たとの報道を受けてドル売りが進む展開となりました。NY時間に入り、それを否定する報道が出たものの、後の祭りで結局ドル売りの流れを止めることはできませんでした。対主要通貨でのドル売りに加え、売りこまれていた新興国通貨でも売りが一服する展開となっています。

NYダウ

主要通貨ペアの推移

ドル円は雇用統計後の反動、オバマ大統領のドル高懸念コメント、ユーロ上昇によるドル押し上げなどから反落する展開となり125円を割り込み124円台中盤での推移となっています。RSIなどではダイバージェンス状態となっているため、さらなる下落への警戒も必要です。まずは今月序盤からのサポートとなっている123.75付近をしっかりと守れるかどうかに注目したいところです。割り込んでくるようであれば溜まった買いポジションの整理が進み下落が加速する可能性もあるため注意が必要です。

ドル円

ユーロドルは独債利回りの上昇、オバマ大統領のコメントに支えられ、反発となり一時1.13台に乗せるところまで上昇となりました。日足チャートでは引き続き保ち合いを続けている状態であるため、どちらに抜けるかをしっかりと見極めたいところです。また、欧州時間以降のドイツ国債利回りの不安定な動きによる神経質な動きには本日も警戒が必要です。

ユーロドル

ユーロ円は底堅いユーロドルに支えられ、140円台にしっかりと乗せる動きとなっています。本日はしっかりと6月4日の高値である141.05を突破できればもう一段の上昇余地が生まれてくると考えられます。ただし、急角度での上昇が続いていたため、調整売りにも依然として警戒が必要です。

ユーロ円

ポンドドルも方向感を見極めたいところです。5月5日の安値と6月1日の安値を結んだトレンドラインにサポートされる形となり、下げ止まりを見せているものの、再度下落していくようであればヘッドアンドショルダーが形成され、1.5割れを目指した下落圧力が強まる可能性が高まります。

ポンドドル

豪ドルは0.76をしっかりと守りきり、反発に転じる動きとなっています。反発に転じているものの6月4日の高値である0.782付近をしっかりと上抜けるまでは方向感の薄い状態が続くと考えられます。
再度下落が強まり、再び0.76を割り込むような動きとなるとさらに下落が強まる可能性もあるため注意したいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日はアジア時間に中国の消費者物価指数、オーストラリアの住宅ローン件数、欧州時間は英国貿易収支、ユーロ圏GDP改定値、米国時間は卸売在庫、卸売売上と小粒揃いのラインナップとなっており、相場を大きく動かしそうな材料に乏しいことから、引き続き欧州債券市場の動向を見ながら、昨日からのドル売りモードがどこまで続くかを見極める一日となりそうです。

本日の予定

07:45 NZ13月期製造業売上高
08:50 日5月マネーストックM3
10:30 中国5月消費者物価指数・生産者物価指数
10:30 豪4月住宅ローン貸出件数
10:30 豪5月NAB企業景況感
17:30 英4月貿易収支
18:00 ユーロ圏13月期GDP(改定値)
23:00 米4月卸売在庫・卸売売上高
翌2:00 米3年債入札

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト