マーケット

正念場を迎えた不沈空母ユーロ

【著者】

外国為替マーケット情報|2014/05/14

昨日は欧州時間に発表されたドイツZEW景況指数の期待指数が市場予想を下回ったことやドイツ連銀が来月の追加緩和に前向きであることが報じられたことからユーロが売りが強まりました。米国時間に発表された米国小売売上が市場予想ほど伸びずドル売りが一時進む場面もみられましたが、米国経済への期待は強く、大崩れには至りませんでした。米国株式市場はダウ、S&Pは若干のプラスとなったもののナスダックは若干のマイナスとほぼ横ばいの動き、米国債利回りは低下となっています。 一日を通してユーロの重さが目立ち、テクニカル面ではユーロは多くの主要通貨に対し節目に近い水準での推移が続きここで踏ん張れないと大崩れとなる可能性が高まっています。

0514ny

【主要通貨の動き】

ドル円は昨日の米国小売売上の結果を受けて下値を探りましたが、米国債利回りの低下に足を引っ張られることなく下げ渋る動きとなりましたが、上値も重く102円台序盤での推移となっています。日足チャートでは保ち合いの真ん中での推移となっており、方向感の薄い展開が続くことが予想されます。

usdjpy0514

ユーロドルは続落となり節目の1.37を挟んでの攻防が続いています。日足チャートでは4月5日の安値である1.3672を割り込むと大きなダブルトップのネックライン割れとなり1.35を目指した下落圧力が強まることが予想されます。本日は欧州時間にドイツの消費者物価指数の発表が予定されており、弱い結果となると最近のECB関係者のユーロ高牽制、追加緩和示唆のコメントと併せユーロ売りが強まると考えられますが、逆に強かったときは現在溜まった売りポジションが絞り出されることになり上昇圧力が増すというシナリオも考えられることには注意したいところです。また、ドイツ連銀総裁のコメント機会も予定されており、昨日のドイツ連銀の追加緩和に関する姿勢に関しての報道に関しての何らかのコメントが出てくると思われユーロ相場へ与えるインパクトは大きいと予想されます。

eurusd0514

ユーロ円も上値の重い推移が続いています。3月からのサポートである140.00を巡る攻防が続いています。この水準を終値ベースで割り込むと更なる下落圧力が加わり大崩れというシナリオも考えられます。本日はこの水準を守れるかどうかに注目したいところです。

eurusd0514

ポンドもユーロにつられて下値を探る動きとなっていますがなんとか1.68台は守っている状況となっています。この1.68を割り込み、4月後半のサポートとなった1.676近辺を割り込んでくると大崩れとなる可能性が高まりるため注意が必要です。
本日は欧州時間に英国雇用統計、BOEインフレレポートと重要イベントが続くことから発表前後のアクションには特に注意が必要となります。雇用は前回かなり強かったことから反動の可能性もあり、注意したいです。インフレレポートは利上げ開始時期観測が動くような内容となると大きなインパクトとなることが予想されます。

gbpusd0514

豪ドルは中国の経済指標が弱含んだことからアジア時間は下値を探る動きとなったものの、欧州時間以降はユーロ売り、ドル売りに支えられ上値を追う場面も見せました。全体と通しては方向感のなく0.932-0.94のレンジでの推移が続いています。どちらかに抜けるまでは様子をみたいところです。

audusd0514

【本日の注目材料】

本日は欧州時間にドイツ消費者物価指数、英国雇用統計、ユーロ圏鉱工業生産、BOEインフレレポートと小粒ぞろいのラインナップとなっています。ドイツの消費者物価指数は速報値からの変化があると追加緩和観測が動き、市場へのインパクトはそれなりに強くなると予想されます。また、ドイツ連銀の総裁のコメント機会も予定されていることから、昨日の報道に関する真偽に注目が集まり、コメント内容次第でユーロ相場に大きなインパクトを与えるかもしれません。
米国時間には米国生産者物価指数の発表が予定されています。市場へのインパクトはあまり大きくないかもしれませんが、消費者物価の先行指標ともなる指標のため注目したいところです。

【本日の予定】

07:45 NZ1-3月期小売売上高
15:00 日4月工作機械受注(速報値)
15:00 独4月消費者物価指数(確報値)
16:45 ワイトマン独連銀総裁、メルシュECB理事、レーン欧州副委員長講演
17:30 英4月雇用統計
18:00 ユーロ圏3月鉱工業生産
18:30 イングランド銀行金融政策委員会(MPC)、四半期インフレ報告
20:00 米MBA住宅ローン申請指数
21:30 米4月生産者物価指数
21:50 メルケル独首相講演
23:30 米週間原油在庫
16:4523:30 ワイトマン独連銀総裁講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様

佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト