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欧州各国の選挙はユーロ売りのリスクをはらむ

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外国為替マーケット情報|2014/05/23

欧州議会選、ギリシャ地方選、ウクライナ大統領選

今週末は、欧州各国でいろいろな選挙があります。それぞれ結果によってはユーロ売りが強まる可能性があります。

まず昨日から25日までEU各国で行われている欧州議会選挙です。欧州議会はEUにおける政策運営の監視などをする組織ですが、加盟各国の直接選挙で議員が選ばれます。

今回の選挙が注目されているひとつの要因は、反EU、反緊縮を掲げる政党が各国で得票を伸ばすと見られているからです。すでに投票が行われたイギリスでは、EU脱退を掲げる英国独立党が最多票を得る、と見られているほか、オランダでは反イスラム、反EUの自由党が勝利する見通しです。同様にオーストリア、ベルギー、イタリア、ギリシャなどでも反EUを公約とする政党が多数の議席を獲得すると見られています。

選挙結果ですぐにEUの政策運営が変化するのではありませんが、反EU勢力が多数の議席を獲得すれば、加盟各国の政府に圧力がかかることになって、今後不安定要因が増すことになって、中長期的にユーロが売られるリスクとなります。

ギリシャの地方選挙は、先週第1回の投票が行われましたが、反緊縮、反EUの急進左派連合(SYRIZA)が躍進しました。第2回の投票でも票を伸ばせば、ギリシャ政府に対して圧力がかかるとともに、ユーロ売りが強まると予想できます。

そしてもう一つの注目はウクライナ大統領選挙です。選挙結果自体は親EUのポロシェンコ氏が勝利すると見られていますが、東部ドネツク州などで投票自体行われない可能性が高く、その場合選挙の正当性などを巡って、ロシアがどのような行動をするのか懸念があります。また大統領に選ばれたポロシェンコ氏がロシアに対してどのような態度を取るかによっても、今後今以上に緊張が高まるおそれもあって、やはりユーロ売りが強まるリスクがあります。

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チーフストラテジスト 高野やすのり様
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高野やすのり|FXプライムbyGMO

高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト