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欧州通貨の強さ目立つ

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外国為替マーケット情報|2014/07/01

昨日の米国時間に発表された経済指標はシカゴPMIが市場予想を下回ったものの、中古住宅販売保留件数は市場予想を大きく上回るという強弱入り乱れる結果となりました。発表直後の反応は薄かったものの先週発表された弱いGDPをはじめとする米国経済回復ペースの鈍化への懸念は強く、低金利長期化が意識され米国債利回りは低水準での推移となり、ドルが全面安の展開となりました。
また、ユーロをはじめとする欧州通貨がテクニカル的にも重要なラインを抜けたことから買いが進む状態となったこともドルの弱さを加速させる結果となりました。ユーロドルはレジスタンスとなっていた1.367を突破し上昇加速、ポンドドルもレジスタンスであった1.706を突破し1.71台到達、ドルスイスも0.89割れとなっています。

本日発表された日銀の短観は強弱入り乱れるも全般的には市場予想よりも若干弱めの結果となり消えかけていた日銀の追加緩和観測を後押しし日経平均が上昇、ドル円も少し盛り返す動きとなっています。

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【主要通貨ペアの推移】

ドル円は上値の重い推移が続いていますが底の固さも残り引き続き狭いレンジ内での推移となっています。チャートでは下方向への圧力が引き続き強そうな状態ですが101円台前半から100円台後半では今年に入り幾度とサポートとなっている難所であることから、下抜けるにはそれなりの力が必要になってくると考えられ、まだしばらくは膠着状態が続く可能性が高いと思われます。

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不沈空母ユーロはサポート→レジスタンスと変化した1.367をしっかりと上抜けショートポジションを絞り出し上値を追う動きとなりました。昨日は1.37の防戦バリアに上値を弾かれたことから、本日もこの1.37が強く意識されると考えられ、上抜けると更なる上昇圧力が加わることが予想されます。

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長い下ひげを2日続けたユーロ円は上値を伸ばしましたが依然として139.00の下での推移となっています。このまま上値を追い139.00を上抜けるとダブルボトムのネックラインを上抜ける状態となり、更なる上昇圧力が加わることが予想されます。

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ポンドドルは続伸とうとう直近の高値である1.706を突破し上昇を強め節目の1.71突破となり月足ではレンジを上抜けてきました。ダマシで終わる可能性も残りますが大きな上昇波動に突入した可能性が高いと思われ、引き続き上方向への圧力は強いと考えられます。

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豪ドルは弱いドルに押し上げられ底堅さを見せるものの上値を更新することができずにもがいている状況です。しっかりと4月の高値である0.946を上抜けることができなければ、今度は下値を探りにいく可能性が高まります。本日はアジア時間にRBA政策金利、中国製造業PMI、米国時間にはISM製造業景況指数など経済指標に大きく揺さぶられる可能性があるため警戒が必要です。

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【今週のピックアップ通貨のその後】

昨日ご案内したUSDCHFですが、サポートと考えられていた0.89を下へブレイクとなりダブルトップのネックライン割れとなり下落を始めました。現在はサポートの第一候補と考えられる4月にレジスタンスにもなった0.886で一度下げ止まりを見せています。逆相関関係にあるEURUSDでも1.37の防戦ラインに上値を阻まれていることから、ここを抜けるには少し力が必要になります。逆に抜けると更なる圧力が加わると考えられます。そのためUSDCHFでは0.886を割り込むと5月の安値である0.871付近をターゲットとした下落圧力が加わると予想されます。この0.886を下抜けたところで売りでエントリーまたは、0.886の少し下にストップを置き買いでエントリーなどの戦略が考えられます。

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【本日の注目材料】

本日はアジア時間に中国の製造業PMI、RBAの政策金利の発表が予定されています。中国のPMIはNY時間にも再評価される可能性もあるため、注目したいところです。またRBAの政策金利は据え置き濃厚となっていることから声明の文言に注目が集まります。豪ドル高牽制や経済見通しに変化があると豪ドル売りにつながる可能性があります。
欧州時間はPMIラッシュとなります。ユーロに関しては速報値での反応は微妙であったことから反応が薄くなる可能性もありますが、英国製造業PMIは発表直後のポンドへのインパクトは大きいと考えられることから発表前後の動きには注意したいところです。また、ドイツの雇用統計も発表されることからそちらにも注目したいところです。
米国時間にはISM製造業景況指数の発表が予定されています。NY連銀、フィラデルフィア連銀、マークイットの製造業PMIなどは比較的良好な結果となっていることからそれほど弱い結果は出ないと予想されますが、フタを開けてみなければわからないため発表前後には注意が必要です。

【本日の予定】

08:30 豪6月AiG製造業指数
08:50 日6月日銀短観
10:00 中国6月製造業PMI
10:30 日5月毎月勤労統計
10:45 中国6月HSBC製造業PMI(確報値)
13:30 豪中銀(RBA)政策金利発表
14:00 日6月新車販売台数
14:00 日6月軽自動車・新車販売台数
16:30 スイス6月製造業PMI
16:45 伊6月製造業PMI
16:50 仏6月製造業PMI(確報値)
16:55 独6月雇用統計
16:55 独6月製造業PMI(確報値)
17:00 伊5月失業率
17:00 ユーロ圏6月製造業PMI(確報値)
17:30 英6月製造業PMI
18:00 ユーロ圏5月失業率
18:00 南ア6月カギソPMI
20:45 米ICSC週間小売売上高
21:55 米レッドブック週間小売売上高
22:45 米6月製造業PMI(確報値)
23:00 米6月ISM製造業景況指数
23:00 米7月IBD/TIPP景気楽観指数

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト